8.初めての戦闘訓練4
遅れてすみません。
『うぉぉぉー、すげぇ!』
周りで観戦していたクラスメイトの皆が、俺と騎士長の摸擬戦が終了すると歓声を上げる者や驚く者や完全に言葉を失う者などが多数いる。というか、先程の戦闘音が大きかったからか、近接の奴らだけではなく、他の所に行ったクラスメイト達や騎士や魔導士が来たのか。先程まで以上に人数がいる。
「騎士長っ!」
「ああ、大丈夫です。体力を全損させられただけで、傷一つついてないないので。」
「そうですか。先程、かなり大きな音がこちらまで響いてきたので来てみたのですが、……まさか騎士長と互角以上なんて。」
「それ程、武の才能があるのでしょう。いや~、参ったよ。」
騎士と魔導士達も俺との模擬戦や騎士長の様子を話していた。
「あのっ。」
「何でしょうか?」
「先程、体力値が無くなったと言っていたのですが……。」
その中で、先程の騎士長の発言に疑問というか心配になったクラスメイトの一人が、心配げに騎士長へと尋ねる。
まあ、気持ちは分からなくもない。というか何も知らなければ心配所か大事であるからな。
自分達が知っている体力と言うと、持久力のスタミナか或いはゲームとかで言うHPを連想させるだろう。
なので、体力が無くなって大丈夫かと不安で心配しているのだろう。
「まあ、心配には及ばないよ。確かに体力が完全に無くなったとしても……、ああ、ステータスの細かな説明はまだしていなかったね。ダ―イングとヘロリナーラ、何処まで指導したんだい?」
「ああ、ちょっと勇者様達の魔術についての認識の確認とちょっとした手品だ。」
「私も似たようなものですね。確認をしている際に先程の轟音が響いてきたので、中断してといった状況ですね。」
「そうですか、じゃあ、一端皆でステータスの説明でもしますか?」
「そうだな。というか先にやるべきであったな。」
「確かにそのように思いますが、まあ、無意味では無かったと思いますし、どっちでも良かったと思いますよ?」
何やら騎士長と魔道長とおそらく補助の分野のお偉いさんの女性で話していた。何か先に説明するとかなんとか。まあ、確かに最初に説明した方が良いと思うし、逆に先に実戦をし体験させてから説明するというのも良いと思う。ぶっちゃけ、どっちでも良かったというどうでもいい議論だな。
「すみません勇者様方、先にステータスの事とその他について説明させてもらいます。念のため、先程軽く説明させてもらった事も一から説明していきたいと思います。」
それから騎士長主導のステータスについての説明があった。
要約すると
・Lv、ステータス値は基本魔物を討伐する事と鍛練する事で向上する。ただし修練する場合は魔物討伐するよりもLvが上がりにくいが、レベル向上の際に増えるステータス値以外で+として上昇する(因み極僅かしか上昇しない)。
・レベル向上の際は、基本一定値の向上である。
・スキルは、基本的に例外以外は誰でも習得可能で、レベル向上と鍛練でレベルが向上したり新しく習得する事が可能である。レベル向上と鍛練は時と場合によって向上し易さが変わってくる。
・スキルは、大まかに『スキル』『上級スキル』『最上級スキル』『特殊スキル』『固有スキル』の五つが確認されていて、まずスキルと上級スキルは比較的に獲得しやすく、大勢の人が持っている(勿論、上級スキルはスキルよりも取得難易度が高い)。しかし、最上級スキルとなってくると話が別で、基本的に寿命が短い人族は取れないと言われているし、習得したとしてもレベル向上がかなり大変である。その分、かなり強力である。そして、特殊スキルは、その人物が持っている独特なスキルであり、ピンからキリまであるが、基本かなり強力なスキルであり、スキルが進化した際に他のスキルと統合するとか特殊な方法での獲得となる。そして最後の固有スキルは、その人物の適正職業で取得するのが決まっていて、その適正職業にあった能力・技の獲得できるようになる(しやすくなる)。
・スキルは、基本的に鑑定関連のスキル・技・魔術によって確認できる。
・スキルには剣術や隠密などのように技を扱う事ができる物があり、技は基本的に魔力を込める必要がある。そして技は基本的にそのスキルのレベルや格などで威力や範囲や効果などに影響する。
・スキルは、自分と相手がスキルを使用した際に、基本Lvが高い者の方が有利だが、魔力の込める量で上回る事ができる(鑑定や偽装などの一定のスキルは例外でLvに完全に依存する)。
・体力は基本的に0になった際でも死亡する事は無いが、0になった際は自身の肉体への防護膜(体力値)による保護が無いので、怪我もするし最悪死亡する可能性がある(防御力や魔防御力などは体力値に関係が無いので、体力が無くなったとしてもしっかりと防御できる)。
・攻撃時にスキルや技や魔術を使う際は、攻撃力と魔攻撃力そしてその両方と仕組みが変わっていて、純粋な攻撃力の際は攻撃力に依存し、魔術の際は魔攻撃力に依存し、使用するスキルや魔術や技によっては攻撃力と魔攻撃力の+した攻撃になる。また逆に防御の際は、相手の攻撃方法によって防御力が変わる。
・魔力が無くなった際は、酷い倦怠感を覚える(勿論、魔力が足りない際は発動すらできない)。
・称号は何かを成し遂げた時や二つ名みたいに皆からの呼び名などが記載される。中には特殊な効果を持つ称号もあり、ステータス向上や技やスキル獲得にも役に立つ。
大まかに説明を聞いていると、このような事が分かった。
その説明を聞いていたクラスメイト達は、やはり年若いからか物凄く興奮気味で話を聞いていた。
いつの間にか俺の隣に来ていた大生院花蓮も同じく興奮気味で聞いていたみたいだ。
それから俺達は各自自分が指導してもらいたい所に戻っていき、その場で指導してもらっていた。
俺がいる物理近接系はスキルや技とは実際にどうなのかという事で、騎士長と何人かがそれぞれ簡単に見せてくれたり、武器や戦闘に慣れていない人(というかクラスメイト全員に)に素振りから簡単に指導していく。
そして後からクラスメイト達の話を聞いたが、遠距離物理系は自分の扱いたい武器を選択し、その後にかるく稽古であったと。
最後に魔道系は、先ず魔道長と何人かでどのような魔術があるかという説明・実践と、自分達がどのような属性に向いているか軽い調査とそして自分達の魔力を感知と操作の練習をしたらしい。
こうして、激的な一日を過ごした。
今回もこの作品を読んで頂きありがとうございます。
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次回はできれば早めに投稿したいと思っています。
次回もこの作品をよろしくお願いします。




