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~第4幕~

 ニッコリ警備の警備員として初出勤するその日、俺はお爺ちゃんとお婆ちゃん、そして幼き俺が写る写真立てに「行ってきます」と敬礼して家を出た。



 何だろう。今日は風が強いけど、妙に気持ちが良いな。



 バイクを爽快に走らせながら、俺は目的地に着いた。



 俺が初勤務する現場は街中の、それも高層ビルが立ち並ぶ中心街と言っていい場所での警備だ。建物の出入り口に立って、社員証もしくはそれに準ずる証明を提示した人を通行許可するというものらしい。



 まぁ、話を聞く限りはそんなに難しい仕事じゃない。むしろ楽勝じゃないか。そして一緒に仕事をする人が同世代と聴いているから尚更心強い。



 俺は建物の裏に入り、暗証番号を電子版に打って入室した。入ってすぐの所、親切にも「警備員休憩室」と記されていた部屋が入っていたのでノックして入室した。ノックした際に「どうぞー」と声がしたので俺は察した。



 そこにいるのが今日俺と一緒に仕事をする男、渡部直美だと。



 渡部と思われる男はソファーに深々と腰掛け。堂々と青年雑誌を読んでいた。オシャレな髪型に清潔感のある身なりはいいが、ポケットにはチャラチャラしたチェーンがいくつもぶら下がっており、目立つようなアクセサリーも身に着けていた。正直に言う。俺のすごく苦手なタイプだ。



「おう、はじめまして。大島君だっけ?」

「兒島です」

「そうそう尾島君だった」

「兒島です。すいません」

「そこのロッカーに『大島』って書いてあるロッカーがあるだろ? そこが君のロッカーになるから宜しく。ロッカーに君の制服が入っているよ」

「あ、はい。わかりました」



 この会社、俺の名前を覚える気がないのか……いや、それ以上に気になった事がある。渡部の着ている制服は見るに鮮やかなピンクで胸にはそれ以上にそれを際だたせる赤いハートマークが刻まれていた。



 そして俺が手に取ったユニフォームも渡部が持っている物とウリ2つだった。



 俺の中で時計の針が止まった。いや、時そのものが止まった。



 おい待て。こないだ見た光景は夢じゃなかったのか? 疲労からくる幻視じゃなかったのか?



「どうした? そろそろ着任の時間だぞ? 恥ずかしいのか?」



 そう言った渡部はケースからCDを取り出していた――



∀・)まさかの現実と向き合うこととなった兒島!!どうなるのか!?1時間後にまた!!

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