~第11幕~
不死身は大和田の誘導に応じ、俺が裏でバズーカを構えるソファーの向かいへと座った。このタイミングでいかなきゃ! と思ったが、不死身のその柔和な雰囲気なるものを感じてしまい、俺の良心が働いて手が震えだしていた。
「それで? 込み入った話があると聞いたが?」
「はい、とりあえず失脚して俺に社長の座を獲らせろ。この野郎が。あ、間違えました。新しく現場の仕事が増えましてね」
「今日はなかなかストレートな導入部だな。それで? どういう現場だ?」
「それがお前の体臭がなかなかくせぇんだよ。まったく。あ、間違えましたね。それが駐車場警備なのですけど、人員が6名ほど要りましてね。今はそれぞれの現場にアルバイト含めてイッパイイッパイで」
「う~ん、新しく買ったスプレーをかけてみたけど、逆効果だったか……。成程、人員を増やさなきゃいけないな。テレビで知名度が上がったはいいけど、覚悟のいる仕事だしな」
「はい、アンタの面を見るのもなかなか辛くて。あ、違った。私も社長と同意で」
2人の漫才調の語り合いがなかなかツボだった。余計にこの社長へバズーカを放つなんて俺にはできっこなかった……しかしそれでも俺はここで逃げる訳にもいかなかった。手が震える。手が震えるが俺は立ち上がった!
「不死身社長! すいません! 大和田専務の命令です!!」
俺は遂に不死身社長を目がけてバズーカを放った――
しかし不死身社長は間一髪でバズーカ砲を避けたようだ。そしてその砲弾は窓を突き破り、星輝く夜空へと消えていった。コレ、ガチモンじゃねぇか!?
俺は咄嗟に土下座した。「すいません!」と何度も何度も言った。しかしそこで聞こえてきたのは不死身の笑い声だった。
「はっはっは! 気にすることはない! 君は新人かな? よく新人に狙われるものでね。年に1回だがね、でも今年は結構危なかったぞ?」
「え!? こんなん毎年やっているの!?」
「大和田君、私を狙うのはいいが、もっと本気でやりなさい」
「はい、夜空の彼方へ吹っ飛ばしたかったぜ、この野郎……あ、間違えました。反省します。もう2度としません」
「はっはっは! 君、あとで一緒に飲まないか?」
「え?」
俺は何だかこの会社のノリがイマイチよくわかってないようだ。しかし何だか妙にホッとした自分がいた。あのバズーカ、どう撃っても不死身には効かないのでないのだろうか? それぐらい妙なカリスマ性に富んだ雰囲気を彼は放っていた――
∀・)不死身社長、神回避の巻(笑)次回はその社長と兒島さんがBARにいきます(笑)また1時間後★




