~第10幕~
俺はもの凄い眠気を含みながらも午前6時30分には本社に入った。恐る恐るボタンを押す。たらいは落ちてこなかった。普通に指原がやってきた。
「指原さん、おはようございます!」
「サッシーと呼べと言っただろうがバカヤロー! 訂正しやがれ!!」
「あっ、はい、サッシー、おはよう」
「そう、それでいいの。それで何の御用かしら?」
「え? 呼ばれて来たのですけど?」
「ああ、そう、じゃあお通りなさい」
「失礼します」
俺は久しぶりにニッコリ警備の本社事務室に入る。事務室というか接待室? ま、どっちでもいいか。いつかの光景のように大和田がソファーに腰かけていた。
「おお、早くにご苦労、ほら、そこ座りなさい」
「はい、失礼します」
「今日ね、社長がここに来るのね」
「そうなのですか!」
「それで……君にやって欲しいことがある。サッシー、例のブツを持ってきて」
指原が持ってきたのは特大のバズーカだった。
「何ですか!? コレは!?」
「見ての通りバズーカだ。ニッコリ警備特注の」
「こんなの使う事があるのかよ!?」
「あるに決まっている。特に今日みたいな日は」
「今日みたいな日って……」
「そうだな、君は私の後ろ、ここに隠れてなさい。黒い敷物を被って貰うからね、そうそうばれることはないよ。それで社長が来たらね、これを社長目がけて発射しなさい。わかったね?」
「えっ? 話が突然です」
俺は有無を得ずに指原からバズーカを手渡されて、ソファー裏に隠された。
何だよ? この会社は? 社長に何の恨みがあるっていうのか……
1時間……2時間……3時間……と過ぎて、俺は寝ようとした。すると指原が「寝ようとしてンじゃねぇ!」と蹴り上げてきた。暴力的すぎるだろ、この会社。
4時間……5時間……6時間……と過ぎて、流石に俺の腹も鳴る。すると指原が「はい。メシだよ~休憩したら?」とステーキ定食を持ってきた。酷いことをさせるクセになかなかの御馳走を提供してくれるのな。
7時間……10時間……えっと、もう陽が沈んだか? 体内時計で15時位になった時には指原が「うまいぞ~休憩したら?」と言って特大のパフェを持ってきてくれた。本当にワケがわからん会社だ。ここは。
今何時だろ? そう思った時に社長がやってきたようだ!
「ああ! どうぞ! 不死身社長! どうぞこちらにお掛けください!」
「うむ、ちょっと休ませて頂こう」
にわかに信じがたいが、不死身という変てこな名前の男が現れた。
しかし俺は為すべき任務に備えてバズーカをしっかりと構えた。
しかしそのトリガーを引くのに俺はもの凄く戸惑った――
∀・)不死身社長のご登場!!果たしてバズーカは発射されるのか!?また1時間後!!




