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爆縮と体温の機知(1)

背景アンビバレンツ

三日月藻を

顕微鏡で覗くみたいに

ただ

そこにある物を見ている

空気ふわりと新商品

距離にある線は

緩んだり伸びたりして

立ち位置を決めれず

それでいて

明確に隣で居ようとする

譲れない物がある

譲られたい物ではなく

手に入れたいという

譲れなさが

反応しながら

テラテラに反射する



どんな顔をするのだろう

それだけだと思う

欲しい顔は

あの顔で

この顔じゃないんだ

でも

この顔も嫌いになれない

まごついた反応と

それを知らずに

純粋に楽しんでいる彼女

どうしても入れない

一瞬一瞬が

時限爆弾を解除するかのように

それでいて

何の迷いもなく

解ける問題のように

置いてある

欲しくて欲しくない

無限の選択肢



時として

1ページ破られる

冬空の日に

寒さを撫でる霞雲

氷球の転がり

鼓動が冷気になる

温かい部屋で

独りでにできる氷柱

作り上げて

持ち歩いても

使うことはない感情

矢印の方向

描いていたら

氷の真ん中が静かに泣いた



阻まれている訳じゃなく

拒んだ方が良いのだと思う

邪魔をする意味は無い

そんな仮想現実でのトレーニングに

何の意味も無いことを知っている

目の前に居るという現実に

有効な物は無い

装うだけで手一杯で

答えるだけで

何処か嬉しく思う

素直になったら

優しい彼女は困るだろう

同じ場所に

立っていることは無い

優しいから

違う場所に立とうとする



どんな場所になるだろう

それだけだと思う

居心地の良い場所は

今の場所で

きっと

変えて欲しくないんだ

でも

今の場所に不満がある

不意に近づいた

何も知らずに

無邪気に楽しんでいる彼女

これで良いや

ウェブ広告みたいにチラつく

それでいて

絶対にクリックしたくない

絶対に触れたくない

その先を

知りたくて知りたくない

無限の選択肢



時として

1ページ作られる

楽しい時間に

たまに触れる剣山

氷球のぶつかり

砕けてしまわないように

寒空の下で

水をかけて流していく

作り上げて

持ち歩いても

使うことはない感情

丸くなるように

大切に磨いていたら

氷の真ん中が静かに泣いた



崩れないようにするだけで

精一杯の形

色合いに気づいた人には

手出しが出来ないものさ

想いは不可侵

他人に感情を委ねるような

無様な人間になってはいけない

選んだ選択肢を

プライドに変えて

それで守っていくんだ

どんな人間にだって

出来てくるのだから

分かっている

分かっていない

関係なく

大切な物っていう物は

どんなに

ふしだらな人間であろうと



時として

1ページ増える

初めての心に

降りてくる霜が一面に鳴く

氷球を持って

途方に暮れるくらいなら

寒空の中に

放り投げれば良い

作り上げて

持ち歩いたら

使ってみたくなる感情

バラバラになったら

その中から生まれる物がある

氷の真ん中が

静かに教えてくれる

その声を聞いていて

自分から自分への

その声を聞いていて


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