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七日目

私用で空いてしまいすみません。忙しいのでアルファで連載しているもののように一話を短くするかで悩みます。

 朝起きて朝食を食べ終えて部屋で荷物を整理し終えたころ、ベンケンさんが迎えに来た。

 今一度ツボネさんに挨拶をすると、拳は転移所へ向かった。

 転移所では石の床の上に魔法陣が刻まれていた。


 「では参りましょう。」


 ベンケンさんの足元が光始めると拳たちは転送された。


 「つきましたぞ。」

 「早いですね!」

 二人が部屋をでると大きな喧騒がした。


 「これが町か。すごい。」


 町は村とは異なり人であふれていた。


 「お客さんいい肉が入ってるよ!」

 「流行の服が入荷したよ!」

 「ビールはいかがっすかー!」


 商人も客寄せで大声をあげていた。


 「拳殿、町を見て回りたいかもしれませぬが一旦市役所へ行かせてもらいますぞ。」

 「了解です。」


 拳は後ろ髪をひかれつつも町役場へと向かった。

 町役場に着くと受付のお兄さんに声を掛けられる。


 「ベンケンさんお戻りですか?ヨシツネン様は?」

 「ひさしいの、ちょっとな。すまんが市長につないでくれ。後ろの方も一緒じゃ。」

 

 「失礼ですが、どなたでしょうか。」

 「うむ。儂の知り合いで今回の件で重要な関係者とだけ伝えてほしいのじゃ。」

 「承知しました。少々お待ちを・・・はい、今から会えるそうです。」

 「すまんの。では、拳殿行きましょう。」


 そうして二人は市長のもとへと向かった。


 コンコンコン


 「どうぞ。」

 「失礼いたしますじゃ。」


 市長の部屋には秘書と思しき起立した男性と椅子に座る男性がいた。

 「おおベンケン久しいの。そちらの方が拳どのか?」

 「はいですじゃ。」

 「初めまして、佐藤拳と申します。」

 

「早速ですが、今回の顛末を教えていただきたい。」

 拳とベンケンは事件のことを話した。

「まずは、拳殿弟を助けていただきありがとうございます。して、魔物化の薬かこれは大変なことだぞ。捜索するにも手掛かりがないとなると・・・」


 これは彼岸という組織であることを伝えるべきなのだろうか。神様の助言とか詐欺臭いし下手したら俺が怪しまれる。うーん、ここは様子をみよう。


 「とりあえず、ヨシツネンは治療を最優先としよう。幸い他の候補者は無事に帰還しているし、なんとかなろう。ベンケンについてはヨシツネンの意識を目覚めさせるためにここをでてもらいたい。ヨシツネンの搬送はこちらで行おう。」

 「承知しましたじゃ。」


 「あのー、それって俺も協力していいでしょうか?」

 「え?良いのですか?」

 「そうですじゃ、いつまでかかるかわからん旅になりますぞ。」

 「ええ、構いません。放浪の旅ですので。ただ、一度拳県にはいきたいですが。」

 

 「それはちょうどいいですじゃ。拳県は私が直ぐに向かおうと思っていた場所です。拳県は接近戦をメインにするものが多い故けが人が多く、医療が発達しているのですじゃ。」

 「ほんとですか?ぜひお願いしたいです。」

 「では、拳殿よろしくお願いします。」


 「ところで、軍部の方は平気なんですか?てっきりベンケンさんが代理とか思っていたんですが?」

 「ん?ああ、それは大丈夫ですよ。副官はベンケンとは異なる者ですから、ベンケンはヨシツネンが試練を受けるための補佐に過ぎないので。」


 「そうなのですね、わかりました。では、いつ頃出発しますか?」

 「そうですな、私はヨシツネン様の搬送の手伝い等もありますし、3日後でどうでしょうか?」

 「わかりました。」

 

 「拳殿宿が決まっていないならこちらで手配しようと思うのですが、どうでしょう?」

 「助かります。お願いします。」

 「翁、頼む。」

 「承知しました。」


 あの秘書さん翁っていうのか。


 そのまま拳たちは解散した。拳は翁さんとともに宿「剣月」に向かった。

 「拳殿は今何歳ですかな?」

 「18です。」

 

 「ほう、そのような若さで小松級の力があるとは相当才能をお持ちのようですな。」

 「いや、そんなことないですよ?」

 「ご謙遜を。件の戦いの相手は、ベンケンを苦戦させたほど。それを倒すとなれば小松はないと倒せませんぞ?ベンケンはギルドでは竹ということになっておりますが、それは本人が市の依頼を専門に行っているからであって、実際は小松級はあるのですじゃ。」


 え?そうなの?これもしかして素性がばれるピンチ?


 「ま、まあベンケンさんが魔物の隙を作ってくれたにすぎませんよ。」

 「ほっほ、その若さで決して油断しない心意気、我が国の若兵にも見習わせたいですな。そうですじゃ、もしよろしければ明日群の格闘訓練に参加なされてはどうでしょうか?もちろん素手のみの訓練ですぞ?」


 おお、この国の拳闘技術も学べるかもしれない!


 「いいんですか?」

 「もちろんですじゃ、実は今ヨシツネン様の代理人は私なのです。では、明日使いの物を宿に派遣しますので、宿で待機していただいてよろしいですかな?10時頃には到着するはずですので。」

「わかりました。よろしくお願いします。」


 そんなこんなで拳と翁が話し込んでいるうちに二人は宿に到着した。


 「いらっしゃいませ。ご宿泊ですか?」

 「うむ。こちらの方に最上級の部屋を3泊頼みたい。」

 「え?ちょっ、翁さんそんなの悪いですよ!」

 

 「気にせんでいいのです。これも殿の感謝の気持ち故、受け取っていただきたい。」

 「はぁ、わかりました。」

 「お客様、よろしいですか?」

 「うむ。」


 そういうと、翁さんは必要な記載を済ませ、そのまま帰っていった。

 「では、お部屋に案内いたします。」

 「お願いします。」


 剣が案内された部屋は10畳ほどのワンルームだった。風呂・トイレ別、独立洗面台あり、また、洗濯サービスもあった。食事は朝夕の二食、魚か肉か選べるらしい。拳は朝は魚、夜は肉をメインに頼んだ。また、洗濯サービスも早速利用した。明日の朝には終わっているらしい。


 「流石一泊金貨2枚するだけあるな。洗濯サービスは地味にうれしいな。」


 


 拳は部屋を出て昼食を食べに向かい、屋台でピタパンに野菜、肉を挟んだ物を食べた。そのあとは武器屋に向かった。メリケンよりもよい武器を求めて。


 「こんにちは、拳闘士の装備が欲しいのですが、何かありますか?」

 「拳闘士?こりゃまた珍しい客だな。ちょっと待ってな。」


 そういうと店主は店の奥から木箱を持ってきた。


 ガシャン!


 「ほい、これで家の取り扱ってるの全部だ。気が済むまで見てってくれ。」


 そういうと、店主は店番に戻っていった。


 メリケンと棘付きメリケン、おっ!これは籠手か。メリケンよりも防御は出来そうだな。あれ、色が違う。ちょっと聞いてみるか。


 「すいません、この赤い籠手はなにか違うんですか?」

 「ああ、そりゃ、第一火術が入っているせいだな。火拳の籠手って商品だ。ちなみに銀貨20枚だ。


 おおー火術が使えるのか。それは便利だな。でも、俺って術で攻撃できないし使えるのかな?試したいな。


 「あのー試しに火術つかってみても?」


 「おおいいぞ。裏に武器を試しにつかう場所があるからな。」


 そういうと拳は店の裏で早速試してみた。よくわからんが使おうと思えば使えるらしい。

 

 火拳!・・・・・・

 

 発動はしなかった。

 「そうだよな、これで使えたら制限の意味ないもんなあ」

 

 この後拳は銀貨15枚で普通の籠手を買い宿に戻った。

 宿で食事をしたのち拳は風呂に入り寝た。

 明日の訓練楽しみだなあ。

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