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三周目の異世界で思い付いたのはとりあえず裸になることでした。  作者: 木原ゆう
第二部 カズハ・アックスプラントの初めての建国
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取り敢えず建国した俺は暇を潰すため敢えて演舞する事にした。

 

 さて、これで闘技大会の参加は3回目か。

 

 『2周目』で参加した時は6位。

 前回は185位。

 考えてみたら俺、トップ5にも入った事無いんだよなぁ……。



「それでは――始めっ!!」


 主審が戦闘開始の合図をする。


「ああ? なんでぇ……。これはまたえらく厨二的な嬢ちゃんぶはあっ!!?」


「し、勝者っ!! カズトぉぉぉ!!!」


 誰が厨二だハゲ。


 場内に歓声が沸く。


「(おい、あの厨二的な眼帯つけてる子……ちょっと綺麗めな女の子じゃね?)」

「(ああ……! 髪の毛もサラサラで凄く良い匂いがしそうだな……! 嗅ぎてぇ……!)」

「(きゃあ/// 今こっち向いたわよ! あのクールな片目で睨まれると……はぁぁ///)」


 ・・・。

 もう、慣れますた・・・。




・・・




「それでは――始めっ!!」


 今度の相手は両手槍使いか。


「《大剣使い》のお嬢さんか。お互い一撃の重さは変わらないな。……いざっ!」


 背丈以上の長い槍を突き出してくる対戦者。

 俺はギリギリの間合いで攻撃を避ける。


(……まだまだ《スキル》を使うほどの相手じゃないな……。しかし、前回よりも参加者のレベルが高くなってる気もするな……。何となくだけど)


 俺はそのまま槍の側面を滑るように相手の懐に飛び込む。


「んなっ!?」


 そして《ツヴァイハンダー》の柄を腹にズドン。


「う……。あ……」


「間合いの取り方が甘い。精進するんだな」


 その一撃で前のめりに倒れ、気絶する。


「勝者ぁぁぁ!! カズトぉぉぉぉぉ!!!」


 『わあああ!』という歓声。

 俺は観衆に軽く手を上げて舞台を降りる。




・・・




「ああ! カズハ……じゃないや、カズト様ぁぁ!!」


 舞台から降りるとそこには順番待ちの犬……じゃなかったエアリーの姿が。


「お、エアリーじゃん。お前、次なの?」


「はいぃ! ききき、緊張しちゃってぇ……! 耳がガクガクしているのですよぅ……!」


「普通、足だろ……」


 エルフは緊張すると耳が震える?

 んなの初めて聞いたぞ俺……。


「てかエアリー、お前の得物って『細剣レイピア』だったんだな」


 鞘に収められている剣を見やり俺は言う。


「ははははいぃ! エルフ族はあまり、ききき筋力が高く無いので、ここここう言った軽い剣じゃないと……!」


「おちけつ」


「けつ……? 触りたいのですか? カズト様?」


 俺に尻を向けるエアリー。

 うん、良いプリッケツだ馬鹿ー!


「まあ、取り敢えず頑張れよ」


 ぺしっと出されたケツを叩き休憩室に戻る俺。


「痛いのですぅぅ!! どうして叩くのですかぁ!! 二つに割れてしまいますですぅぅ!!」


 ・・・。

 いいや、突っ込まないで。





◆◇◆◇





 休憩室のソファにどっこらしょと座る俺。

 次の試合までには少し時間がある。

 ちょっとフィールドに出て金でも稼いで来るか……。


「やあ、ご機嫌如何かな? お嬢さん」


 受付の方から俺に声を掛けてくる人物の姿が。


「げ……。ユウリ……」


 顔を見た瞬間ちょっとドキっとしてしまった俺。

 くそ、一番会いたくない奴に会っちまった……。


「酷いな。そんなあからさまに嫌な顔をしなくたって。僕の心が傷ついたらどうしてくれるのさ、カズト」


 ずいっと顔を近付けるユウリ。

 その瞬間、むせ返るようなユウリのフェロモンが鼻腔を擽る。

 やめて。近付かないで。


「頼むから……。その顔を近付ける動作・・・・・・・・とかやめてもらえないだろうか、ユウリ……」


 ユウリの胸を押し、距離を図ろうとする俺。

 そう言うのは意中の女にでもやってあげて下さい。

 そして俺に新世界の扉を開かそうとしないで下さい。

 頼むから。


「?? ……ああ、ごめんごめん。僕、目が悪くてさ。癖なんだよね、これ」


 爽やかな笑顔でそう言うユウリ。

 なんか受付嬢達がさっきからこっちを見てるし。

 早くもユウリのイケメンとフェロモンに心を奪われたか、哀れな女共よ……。


「時間、空いてる? どうかな、僕とお茶でも」


「いやですあいてないですいそがしいです」


 目を逸らしながら早口でそう言う俺。

 早くどっかに行って下さい。


「ふふ、つれないなぁ……。まあ、僕もそんなに時間がある訳では無いんだけどね」


 嫌味の無い笑顔でそう答えるユウリ。

 俺は直視しない様に気を付けながらソファから立ち上がる。


「じゃあ、俺、マジで忙しいから」


「うん。闘技場で対戦出来るのを楽しみにしているよ、カズト」


 笑顔で去っていくユウリ。

 横を通り過ぎる女共は必ず立ち止まりあいつに羨望の眼差しを向けている。

 あれはモテるだろ……。いやマジで。


「……くそ……。何で神様は俺をあんな感じのイケメンに転生させてくれなかったんだよ……」


 なんか身体中にユウリのフェロモンが引っ付いている気がしたので全身を手で払う俺。

 ああ……頭がクラクラする……。くそ……!

 何かないか……?

 虫除けスプレーみたいな奴でユウリが寄って来なくなるようなアイテム……。


 俺はかぶりを振りながら休憩室を後にする。




「……さて……。貧乏人は金でも稼いで来ますかねーっと……」



 取り敢えず次の試合までの間に2000Gは稼ごう。

 ダッシュでフィールドを駆け回ってエンカウント率をめっちゃ高めて荒稼ぎだ。

 一撃で倒してすぐ次のモンスターを探す。

 これぞ俺流、金策術。



 そんじゃまぁ、いざ、フィールドへ――。


















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