表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/5

日常的な非日常

街に着いた。

本当の事を言うとコンビニは何件か有った。コンビニの種類で寄らなかったわけじゃない。

少し遠くに走りたかった。


息が切れ、みぞおち辺りが少し痛くなってきた。

僕は止まらず歩く、止まっているより歩くほうが楽な気がした。


それにしても暑い日だ。

夢中で走っていたら喉が乾いていることに気づかなかったのか。

隣に自動販売機が立っていた。

自動販売機には色々な飲み物があるが、その中で左端にヤバイ色の飲み物を見つけた。

緑と黄色の水玉を伸ばした様なラベルのペットボトル・・・160円、普段はこんなジュース飲まないが買った。


結局飲み物を買って飲む間ずっと立ち止まっていた。

歩きながら炭酸を飲めるほど器用じゃない。

半分ほど飲んだ。


街角を適当に右に曲がったり左に曲がったり、目的も無くプラプラ歩いていた。

適当と言ったが実は法則はある。日陰が有る所に移動するを繰り返している。

ただ問題も有る、もうそろそろ太陽が真上に出てきそうという事。

僕「暑すぎる」

ふと見ると目の前に建物を見つけた。

見るからに古い食堂、ふらっと呼び込まれるように中に入る。

ここで昼飯を食べる事にしよう。


店に入るとレジの横に30cmほどの招き猫、高い位置のテレビ、座席。

動かない丸い椅子に座ってベタベタの色あせたメニューを見る。

店員のおばさんが水を持ってきた。水滴がカウンターテーブルに落ちる。

唐揚げ定食を注文した。唐揚げは好きだ、子供の頃から。

母親の作った唐揚げはいくらでも食べれた。ちゃんと作り方を聞いておけばよかった。

実家に帰ったら作ってくれて、毎回同じ味。


出てきた唐揚げ定食は美味しかった。チェーン店とは違う店の味。

ゴロッとした肉に狐色の衣。最初は柔らかく噛んだ時に肉汁が熱い。

最後は衣が少し固くなり冷めてもまた楽しめる最高のおかずだった。


750円を払って店を出る。この店にはまた来たいと思い携帯にメモしようと思った・・・。

あれ?

そう言えば携帯トイレに水没してた・・・ショップ寄らないとな。


景色を見ながら家に帰ろう。歩いているうちに陽は沈み始めていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ