第39話ビックバン
長らくお休みして申し訳ありませんでした。完結までの道筋ができましたので、再び投稿します。
どれだけ拳を繰り出したかわからない。
「この程度か、つまらんその程度では我を倒す事など不可能だ。」
サタンの鎧にはヒビ一つ入っていない。だがこちらの拳は限界ギリギリだった。
「ゼータ、後どれくらい持ちそうだ?」
「そうですね。あと四、五発と言ったところでしょうか?」
拳を握りそう答える。
「一か八かの作戦あるんだけど、やるか?」
笑顔で聞くタスク
「まあ、どのみちこのままでは負けてしまいますしね。止む終えません乗りましょう。」
その言葉とは裏腹に顔は笑っているゼータ。そしてゼータにタスクが作戦を伝えた。
「もう良いか?終わらせよう。このつまらん茶番をな。『終焉』」
ただ暗い闇それが降りてくる。轟音などは鳴り響きはしなかっただがそのかわりタスクとゼータを闇が呑み込んだ。
「まあ、少しは楽しんだ。15点といったところだな。」
闇が晴れるそこには一つの人影が立っていた。
「ほう生きていたか。なかなかに面白い、そしてその今の状況さらに面白いぞ。」
「「そりゃあ、どうもですね。」」
タスクにゼータが寄生した姿がそこにはあった。
「格段にレベルが上昇しているな。だが我には遠く及ばん。『暗黒獄炎』」
闇の炎がこちらに飛んでくる。だがその魔法はタスクの体に当たった瞬間にサタンに反射される。
「ふっ、これを反射するか。」
タスクのレベルが跳ね上がった事で魔法反射のスキルがサタンに対応できるようになったのだ。
「「まあこの程度で倒れるとは思ってねえがな(無いですけどね)!」」
「まあ我自身の魔法で我が壊れるわけがない。」
(やっぱりあれやるしかないっぽいなゼータ)
(そうですね、やりましょうか。)
「「一瞬で決める(決めます)『下克上』『リミットブレイク』『疑神化』!」」
『下克上』でサタンとのレベル差を埋め『リミットブレイク』で能力の限界値をさらに上げ駄目押しの『疑神化』で神の領域を踏み越える。
「まさか、それほどまでの力を隠していたとはな。凄まじい、その状態ならば我を全てにおいて上回っている。だが、それだけの力体が持たんだろう。保てて10秒だな」
言われるとうり今の状態はあと10秒持たない。
「「だが、充分」」
地面を蹴り一気にサタンに近づく。
「速い!」
そして拳を浴びせる。
「一撃一撃が極めて速く鋭くそして重い!」
「「いけー!」」
サタンの鎧にヒビが入る。残り時間5秒((これで決める!!))
「「破壊と想像を司る神よ、我力と引き換えにその力今解き放て貫け。『ビックバン!!』」」
拳から放たれた空をも焦がす紅い一本の魔力それはサタンを確実に捉え壮絶な爆破音と共に煙を巻き上げた。
煙が晴れるすると。そこにサタンはまだ存在した。
「まさか鎧を砕くとはな。それでも我を倒す事は出来なかったようだがな。貴様ら二人の負けそして我の勝ちだ!」
高笑いをするサタン
「「バーカいつから二人になった?」」
薄れる意識をギリギリ繋ぎ止めそう笑う。
「負け惜しみを。いうで...な....い。」
サタンの心臓には黄金の矢が刺さっており胴を貫通していた。
「何故だ。」
「私がいた事を頭の片隅にも置いていなかった。あなたのミスよ。」
射抜いた本人であるシルフィアが凛とした顔でそういった。
彼女が使った矢はワタルとタスクの魔力を限界まで注ぎ込んだ魔を貫くための矢。その矢を戦闘の開始から放つ瞬間まで極限の集中で引きつつ魔力を高めた一撃鎧の砕かれたサタンに耐えられる筈がなかった。
「ふざけよって。我はまだ消えぬこのようなもので我を消せると思うな!」
矢を引き抜こうとするサタンだがその体は徐々に崩壊を始めていた。
「まだだ!まだ消えぬ!」
そういって一気に引き抜いた。
「どうだ。これが我の力だ!」
だがその体が崩れ消え去った。
少しでもおもしろいと思っていただけるとありがたいです。




