27話絶望のナイトメア
けして最終回ではありません。
俺が目を覚ますと、見たことのない部屋にいた。俺は起き上がるために腕を使おうとするがバランスを崩し右に倒れる。そして、俺は右腕と左足を無くしたことを思い出す。俺は腹筋を使って起き上がる。
すると、部屋の外から声が聞こえてくる。俺がベットから降りて片足で壁に左手をつきながら外に出ると、そこは地獄の様になっていた。マナが糸で全身を貫かれ、ルーシェはバラバラにされていた。そして俺は何も考えられなくなる
「死になさい、そして私の物になりなさい。」そこにいたのはマッドハッターだった。そしてその相手をしているのがシルフィアとレーネと渉だった。
「絶対に将だけは殺させない、もう二度と誰にも殺させたりしない‼今度は、僕が守るんだ。」
「貴方とあの男には興味なんてありませんが、邪魔をしたので殺します。」マッドハッターは腕を動かして糸を操る。その糸は渉に向いている。
「止めろ‼」俺が叫ぶと。
「将?」とこちらを渉は振り向いた。その瞬間、マッドハッターの糸は渉の首に巻きつき渉の首を切断した。
「ゴトンッ」鈍いおとがした。俺はその場にたおれこむ、そして渉のもとに這いつくばっていく。俺は左手で渉の頭を抱き抱える。そして近くにあるルーシェとマナの体も抱き寄せる。
「悲劇の主人公気取りですか?笑わせないでください。これは貴方の招いた結果ですよ。貴方が弱いがために招いた結果。」マッドハッターはそう言う。その時マッドハッターにむかい矢が飛んでいくが矢は糸によって防がれる。それを放ったのは紛れも無くシルフィアだった。
「タスク君は私たちのために戦った、そのタスク君にそんなこと言わないで。」
「うるさいですね。後で繋ぎ会わせますから今はおとなしく死んでください。」そう言うとマッドハッターはまた糸を動かす。だがその糸はシルフィアに届く前に止まる。そこにはレーネが拳を突きだした状態で立っていた。その頭には前まで無かった角が二本出て口には牙が見えていた。あれが鬼人の戦闘状態、鬼化だろう。
「これが鬼化ですか。すばらしい、その姿の状態で私のコレクションに加えてあげましょう。」そう言うとマッドハッターは糸を再度動かす。俺は右足と左手だけで何とか立ち上がる。俺は考えるよりもはやく行動していたが、すぐに気づいた。先程は混乱状態で気づかなかったが俺は今[擬神化]状態なのだ。恐らく感情は絶望と怒りと悲しみのどれかだろう。俺は無意識で[クロノス]を左手でもち右足で大きく床を蹴りマッドハッターに斬りかかった。だがその攻撃は当たらなかった。俺の左手は切られていた。これで両腕を失った。そしてそのまま壁にぶつかる。
「無様ですね。大切なものを何一つ守れないなんて。情けないですね。そこで見ていなさい。」俺の体は必死に起き上がろうとするができない。だから俺は必死に体を動かし床を這う。するとレーネが
「ありがとうございました。」そう言うと首をはねられる。
最後に残ったのは、シルフィアだった。シルフィアは、矢をうちながらこっちに来た。そして
「愛してます。」そう言い残し殺された。俺は殺されなかった。ただシルフィアたちの死体は持っていかれた。
そして突然現れたゼータに「これは、お前が弱いがゆえに招き入れた結果だ。」そういわれた。俺はもう何も考えたくなくなった。
そして俺はゆっくりと目を開けた。
続く
次回からも普通に投稿します。




