13話圧倒的実力差
やっと能力略奪と???スキルを発売させました。仲間ももうすぐ増えます。
俺が対策を思い付く前にカイラスはまた影の中に戻る。俺は少し焦っただがそんな必要はなかった。「ぐはっ!!」カイラスが突然影から飛び出し、左腕を押さえている。その左腕を見ると血だらけになっていた。その理由はすぐにわかった。カイラスの出てきた影はシルフィアの影だった。それと同時にシャドーデビルが出てきた。
「まさか影にシャドーデビルを放っているとは。だがもうその手は使えぬぞ。」
「使う必要なんてない。」俺はカイラスの体に手をおいて呟く。
「いつの間に‼」驚くカイラスをよそに俺はスキル[能力略奪]を使用した。
影の中に逃げようとするカイラスだったが[影移り]が発動しない。
「何故だ!?なぜ発動しない!」カイラスは叫ぶ。
「お前の使っていた能力は俺が奪った。」俺はそう言い[影移り]を使用し影の中に入った。そして影の中から[クロノス]でカイラスを攻撃した。そして影の中から俺は出た[能力略奪]はおよそ5分ほどしか能力を奪えない。そして相手の体に触れなければならない。そしてシルフィアになるべく恐怖を与えないように魔法で終わらせようとする。
「ライトニングバースト」俺の全力の魔法が炸裂したかのように見えた
「危ない危ない、ばらばらにされるところだった。」そこに立っていたのは黒い霧のようなものに包まれた人影だった。
「お前は!?」
「僕ですよ僕、まあエルフの村であったときはバレスの体だったからわかんないよね。」
「お前まさかあの時の‼」俺は驚いた。
「やっと思い出してくれたんですね。」そいつは嬉しそうに言った。
俺はステータス鑑定を行う。
ゼータ
性別:男
Lv670
年齢:18
種族:魔の闇
職業:魔王側近
能力値
HP:35000
MP:40000
SP:40000
ATK:35000
DEF:23000
AGI:57000
スキル
身体強化
魔力サーチ
魔力操作
ユニークスキル
寄生支配
実体化
分裂
物理攻撃無効化
称号
正体定まらぬ強者
世界を楽しむもの
俺は絶句した。これだけ驚いたのは師匠のステータスを見たとき以来だった。これは流石に勝てない。だがどうする、逃げるか?いや無理だ。シルフィアをつれて逃げれば必ず追い付かれる。かといって置いていくのを選ぶくらいなら死んだ方がましだ。
俺はシルフィアに「逃げろ、俺がなるべく食い止めるからお前は振り向かずアルヘルトさんの所に行け。」
「タスク君、でもそれじゃあ君が。」シルフィアが不安そうに言う。
「大丈夫、俺は必ず戻るから。」俺はそう言うと[クロノス]に魔力をまとわせた。物理攻撃無効化を持っていても[魔力衣]により魔力をまとわせた[クロノス]なら間違いなく切れると思ったからだ。[クロノス]は確かにゼータの体を切り裂いたはずだった。だがゼータは体を分裂させ、攻撃をかわしていた。そして
「考えは面白かったよ。でも甘いかな。」ゼータは分裂した下半身で俺を蹴りあげた。俺の体は宙に浮いた。そして分裂したゼータの上半身に上から床に叩きつけるように攻撃された。圧倒的戦力差に俺はなす術がなかった。
「この程度か、がっかりだよ。これならさっきのおじさんたちの方が強かったよ。」恐らくアルヘルトさん達が戦ったのはゼータに[寄生支配]された魔物だったのだろう。
「タスク君!!」逃げろと言ったはずのシルフィアがその場に座り込みガクガクと震えながら叫んだ。するとゼータは
「そうだ良いこと思い付いた。君がとっても大事にしているあの子から殺しちゃお。」ゼータが発した言葉はタスクに更なる絶望を与えた。
「止めろ!!」叫ぶタスクをよそにゼータはシルフィアにむかい魔法を放った。するとシルフィアの影から再びシャドーデビルが出現し、魔法を代わりに受け後ろに吹き飛んだ。そして二発目はシルフィアに直撃したが俺のかけた[ホーリーアーマー]のお陰で無事にすんだ。それ見たゼータは
「厄介な物をつけてるね。まあ物理攻撃なら問題ないか。」そう言いゼータはシルフィアを攻撃した。シルフィアは後ろに吹き飛び、壁にぶつかりそうになったところをシャドーデビルがぎりぎり受け止めた。だがシルフィアは血だらけで瀕死である。それを見たとき俺の中の何かが弾け、俺の体は闇に包まれた。
続く
次回擬神化と暴走




