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9.フラグの回収。

サブタイトル、少し詐欺っぽいですね。ちょっと、回収し切れませんでした。

何故、こんな事になったのでしょう。私は何故にエスカルドの街にいるのでしょうか。原因は分かっているのですが、理解が及ばないのです。それも、()()を拾わなければ避けられた事案ですよね。レイナ様は時にお茶目が過ぎるのですから。



まず、事の始まりについて、申し上げましょうか。



~~~~~~~~


「お兄様がいないと、つまらないですわね。」


レイナ様は自邸を出発された、お父様とミヒャルド様をお見送りして数日。しばらくしてそうおっしゃいました。確かに、兄妹が離れる事はあまりなかったそうなので、寂しいと思うのは自然なのかもしれませんね。そっと、しておきましょうか。



この時の私を正直に、殴ってやりたいところですね。レイナ様の性格を私はちゃんと理解していなかったのです。



レイナ様は私に勉学を教えつつも、ニヤリと笑ったので、何か嫌な予感がするなと直感致しました。接してみて分かった事があるのですが、レイナ様はミヒャルド様と違い、好奇心旺盛で、興味のある事にはとことん追究されるお方なのです。ミヒャルド様はどちらかというと、石橋をたたいて渡る方、レイナ様は危ない橋も平気で渡ってしまう方です。



「そうだわ。今から一緒にギルドに向かいましょう。」

「はい・・・?」



はて、何故そういう発想になったのでしょうか?私は意味がよく理解していないようです。意味を理解していない私の手を取り、自邸をこっそりと出て、街のギルドに向かいました。ギルドで、レイナ様は仕事を取ってきます。私がギルドに所属していないと思っているからです。普通、貴族はギルドに所属しませんからね。そんな事をするのは、辺境伯くらいか、その関係者ですよね。私は例外です。



しかし、実情、ペンネームでギルドに所属しております。ギルドは絶対本名でなければならない、という事はないのです。実際に、ミヒャルド様達は家名を隠す形で登録されているとか。レイナ様は思いっきり名前を隠していましたね。誰です?ヴィクトリアって。いかにも、貴族って感じが致しますね。しかし、秘密がある女性は美しいと言いますから、それもまた一興。私はちなみに、前世では花鈴という名前なので、カリンと登録しています。



レイナ様もミヒャルド様同様、ディアラント王立学園の教師になりたいそうです。血は争えませんね。



突如として現れたダンジョンの探索だそうです。私は闇魔法を使用するというのは、家族、家に仕える者達には周知の事実。なので、魔物を闇魔法で討伐しても問題はないもので。レイナ様もといヴィーちゃんが感心しておりました。あ、ヴィーちゃんはレイナ様がそう呼んでほしいと頼まれたからです。私が勝手に呼んでいる訳ではありませんよ。


「メアリー様、お上手ですわ。学園に通われたら、すごい魔法の使い手だと絶賛されますわね。」


しかし、ヴィーちゃんも貴族らしからぬ、いやらしい攻撃(光魔法)で攻撃されますね。魔物は大概、光魔法が弱点なので、ヴィーちゃん無双がすごいです。流石、ヴィーちゃん!闇魔法は吸収されやすいですが、私の魔力(マナ)は伊達ではありません。逆に、吸収しきれず、勝手に自滅コースです。



あっという間に、一番奥まで到着しました。溢れる嫌な気配。しかし、ヴィーちゃん、遠慮なく光魔法で浄化します。ヴィーちゃんも大概ミヒャルド様と首位の座を競い合う天才だとか。なので、こんなくらいでへこたれる人ではなかったようですね。というか、何故ゲームではこの方お亡くなりになったのでしょう?病気がない事は、以前確認しました。ゲームの中のミヒャルド様も多くは語っておりません。



もしや、これからご病気されるとか!?それか、誘拐・・・いや、これはなさそうですね。レイナ様、ヴィーちゃん強いですからね。それにしても、ヴィーちゃんの体調管理はしっかりした方がよさそうです。



ヴィーちゃんが浄化した先には宝箱がありました。・・・いかにもって感じですが。こういうのって、曰付きとかありそうですよね。怖いです。しかし、ヴィーちゃん。怖いもの知らず。おそらくですが、光魔法で邪悪なものではない事を確認してからだとは思いますが、思いっきり宝箱を開けてしまいます。



「中には、どんなお宝が眠っているかしら♪」



私も宝箱の中身を覗き込むと、鍵と時計と、杖と宝石がついたネックレスが入っていました。しかも、どれもすさまじい魔力(マナ)を放っています。


「意外と高く売れるかもしれませんわね。」

「鍵は果たして売れるのでしょうか?何故、こんなにも魔力(マナ)を放っているのでしょう?」

「使ってみた方が早いのかもしれないですわね。」



これらのものを全て持って、ダンジョンを出て、ギルドに報告。報酬を受け取り、ひとまず自邸へ。メイド長にはこってり怒られましたが、鍵付きの倉庫の鍵穴に入る訳もございませんが、試しに鍵をさしてみます。その際、私はレイナ様の腕をつかんでおりました。そうすると、何故だか扉が開いて中に入ると、見覚えのあるギルドに到着しました。



そう、それが今回の話の冒頭に繋がる、エスカルドの街のギルドです。

レイナの裏設定。


お金がなく、死んだとされているが、実際は奴隷にされて、売られてしまい、そこで亡くなったとか。ミヒャルドはレイナを取り戻すお金がなく、どうする事も出来なかったとか。実質、お金がなく、亡くなったのは同じ事。


反映されなかった裏設定。しかし、メアリー様はフラグを見事に断ち切っているので、レイナは生きているのです。

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