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2.チート能力の使いどころ。

これまで以上にルビが多い文章です。

私はメアリー・ラーゼ・フォンラージュ。1歳です。有り余る魔力(マナ)の持ち主です。正直、こんなにチート能力は要らないと思うのも事実ですが、“第二の悪しき魔女”にならない為にも、このチート能力は欠かせないのです。そして、私は同い年の、この国の第一王子、ランドール・セレスト・ディアラントと生まれる前から、何故か、婚約者候補に選ばれていて、断固として拒否したい、今日この頃。



勿論、この方は『裏表LOVERS!!』の攻略対象で、メインヒーローなのです。絶対、こちらから近付きたくない相手No.1です。私からは絶対に近付きたくないです!!


・・・大事な事なので、二回言いました。ランドール・セレスト・ディアラントは正統派王子様です。流石に、“勇者”の末裔であるディアラント王家。この乙女ゲームで、メアリー・ラーゼ・フォンラージュと相対する場面なんか、何度も見て、カッコいいなぁ。と思ってみておりましたが、いざ、自分がそのメアリー・ラーゼ・フォンラージュになると、恐怖で戦いてしまいます。



私はつい第一王子と謁見すると、ビクビクしてしまいます。・・・というか、1歳の赤子に、第一王子と国王陛下を会わせないでくれる!?お見合い感覚で、自分の王子とフィーリングが合うか否かで、婚約者を選んでいませんか!?まだ、1歳ですよ!?


私は絶対に選ばれたくないので、自分から勝手に第一王子と国王陛下から逃げます。1歳なので、お咎めはナシです。ですが、両親は私を捕まえては第一王子の前に突き出して、逃げては捕まえる。正直に、“虚無魔法”を使用してやろうかと思ったくらいに、しつこくアピールするのです。



あ、よちよち歩きは出来ますよ?しかし、よちよち歩きと大人の歩くペースでは勝てず。でも、私は負けていられません。しかし、第一王子のランドール様は私にいつもついてくるのです。そして、私が前に出ると、抱き着こうとします。でも、私は避けます。普通の赤子なら、ここで泣き喚くところですが、我慢して私についてくるのです。・・・私、懐かれてしまいましたか?



いやー!!


私はランドール様に懐かれているという事で、ランドール様の婚約者の有力候補となってしまいました。でも、まだ嫌われるチャンスはありますよね?ただのフィーリングですよね?第一印象が良くても、それからの印象が悪ければ、問題ナシですよ!!


~~~~~~~~



“悪しき魔女”の力も使いつつ、魔法のお勉強タイム。要するに、魔力(マナ)の消費をしないと、毎日回復するのです。そうしないと、昼寝が出来ないのです。赤子は昼寝が大事というのに。



そして、暇さえあれば、瞬間移動(テレポート)して、言語の習得に努めている毎日です。しかし、私にはただですら、魔法に関してチート能力があるのに、スキルに対しても、すでに殆ど全種類を網羅しているらしい。ステータス欄がスキルでいっぱいになっている。なので、難しい本もスラスラと読めてしまう。



どうせなら、物語を読みたいところ。私は前世、重度のヲタクであった。正直、この世界にアニメやゲームがないので、小説で事をどうにかしたいのですが、この世界では貴族が俗なロマンス小説を読むなんて、野蛮であるとされており、神話くらいしか本がない。なので、日々妄想力で補っている。



そして、半年が過ぎた。私は“虚無魔法”を応用して、未来の私の姿になる魔法を習得した。通称、成長(グロース)である。そして、私はそれで、自邸を飛び出して、辺境の地へ行き、ギルドに所属しました。私ほどの力があれば、誤魔化す事も簡単だし、そもそもギルドの所属は何歳からでもOKなのだ。なので、簡単に所属できたよ。その際、成長(グロース)幻影(イリュージョン)を使って、姿を誤魔化しましたが。お金がなければ、ロマンス小説は読めませんからね!



その間、自邸ではどうしているかって?時間移動(タイムトラベル)を用いているので、誤魔化せます!!なんという、チート能力!!私の為にある能力!!


ギルドでお金を稼ぎながら、日々ロマンス小説を読む日々。本当に楽しいです。

私もメアリー様みたいな能力が欲しいです(笑)。

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