14.油断大敵。
前回、ルビがなかった分、今回は多いです。
「アリシア、危ない!!」
ルーマ様が叫ぶ。私は咄嗟に、男の動きを封じる闇魔法、捕捉を使用する。相手は動きが取れなくなる。アリシア様はその隙に、ルーマ様の方へと逃げる。
「ルーマ!?・・・助けに来てくれたの!!」
「アリシア、無事でよかった!!」
「安堵している暇、ないですよ!!相手も闇魔法の使い手、こんなものすぐに解いてしまいますよ!!」
私に限って、油断さえしなければ動けないはずですが、一応念の為に、申し上げます。しかし、相手も流石に、エスカルドの街を騒がせている強盗犯。気合が違いました。懸命に解こうとして、解除で解かれてしまいました。私も、まだまだですね。
闇魔法縛り、結構きついですね・・・。闇魔法の使い手同士が戦うのは、滅多にないので、こんなにも困難を伴うとは思いもしませんでしたね。今、“虚無魔法”を使用すると、レイナ様にバレる可能性があります。今、かなりの神経を尖らせていますからね。
その時、月の光が強盗犯を照らしました。そうだ、これです!!
強盗犯の影を、踏んで動きを封じた時、風が強盗犯を襲い、吹き飛んでいきました。壁に激突する強盗犯。月の光に照らされ、現れたのはラファエル様です。
「俺、いいところで出てこれただろ?」
「ラファエル!?」
かっこつけもいい加減にしてください。しかし、大きな音がしたので、アリシア様のご兄弟であろう方がリビングに集まってしまいました。そして、チャンスと思い、ラファエル様の影を強盗犯が踏んでしまいました。
「なっ!?動けない・・・だと!?」
そして、兄弟達を楯に取られないように、私は移動したので、攻撃の隙を与えてしまいました。その際に、“先代の悪しき魔女”の杖(改良版)を落としてしまいましたが。地獄の門を使用して、ルーマ様めがけて、襲います。
この攻撃は、地獄の門を開き、魂を奪うという、上級魔法。この攻撃受けたら、昏睡状態に陥ってしまう・・・!
「ルーマ!危ないっ!!」
アリシア様が床に落ちている杖を拾い、ルーマ様の前に立ちはだかります。これは、まずい展開ですぅ・・・!!私は何を血迷ったのか、アリシア様に魔法導入して、強制発動を引き起こす“虚無魔法”を使用してしまいました。
ドカーン!!
爆発音が聞こえたと同時に、地獄の門は姿を消していました。しかし、アリシア様は倒れてしまいました。・・・遅かったですか!?つい、一同動揺する(未だに、ラファエル様は影を踏まれて、動けませんが)。レイナ様もこれには動揺を隠せなかったようです。というか、私、何やっているんですかぁ!!!?
自分で起こした事に、驚きを隠せませんでした。というか、勝手に他人の魔法を発動させてしまいましたよ。しかも、レイナ様曰く、闇魔法の使い手と、水魔法の使い手がいる事しか言っていないので、勝手に魔法が使えるようにしてしまいましたぁ!!やったのは、私ですが。
その間に、もう一度捕捉して、ラファエル様にかかっている魔法を解除しましたが。
「アリシア!!アリシアってば!!」
ルーマ様がアリシア様の肩を揺さぶって叫びます。その間に解放されたラファエル様は、風を起こして、相手に攻撃を入れていました。そして、風魔法で捕捉いたしました。私は催眠の魔法をかけると、レイナ様はアリシア様の元へ駆け寄ります。
レイナ様はアリシア様の手に触れて、何が起きているかを把握しようとなさいます。レイナ様は驚愕の事実をつかみます。
「・・・!?この子、全く属性魔法の素質ないのに、火魔法の魔法の力を開花させているわ・・・!」
「何で!?アリシアは魔法を使わないよ!!」
「・・・つーか、これ単純に魔力切れでいいのか?」
冷静にラファエル様は状況を把握します。・・・少しは、大人になりましたね。そうですね。もっと、単純に言うと、爆発ですね。魔法導入した際は属性は決まっていなかった。けれども、“先代の悪しき魔女”の杖によって、爆発した結果、火属性に偏り、属性が決まったんですね。わぁ、やってしまいました。
「しかも、これはかなりの魔力切れで、一週間くらいはこの状態が続きそうね・・・。」
「そ、そんな・・・!」
ルーマ様はがっくりとうなだれてしまいます。ラファエル様も今すぐにでも、光魔法の使い手に魔法を使わせたいと思い、行動しようとなさいます。でも、忘れていませんか?
「・・・でも、レイナ様ならこの状態、何とかする事が出来る世界で稀な光魔法の使い手でしょう?」
私がそういうとレイナ様は満面の笑みを浮かべます。
「メアリー様にお褒めにあずかり、光栄ですわ!!・・・勿論、私ならこの状況、何とか出来ますわ!」
ご都合主義って、時に楽ですね。




