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11.事件の前でも騒がしい奴ら。

連載も3週間目に突入しましたよ!

「ラファエルは、カリン様の事に執着しているんだ。ラファエル、前にカリン様とパーティを組んで、とてもお世話になったからね。その時、俺は気を失っていたから分からないけど、ラファエルに叱ったらしいんだ。そんな事出来るのは、俺かラファエルの父親くらいしかいなかったから、ラファエルの心に深く刺さったみたいでね。」


「叱られるほどの事って、一体何をしたんですの?しかも、気を失う人が出るくらいの出来事ですわよね?」


「まぁ、そうなんだけど・・・・。でも、今まで見てもこいつ、態度悪いじゃん?それでいて、正義感が高い訳。そんで、とある闇パーティを潰そうとしたら、返り討ちにあったんだ。そこで、ひと悶着あって。」



いつの間にか、レイナ様とルーマ様の仲が良くなっていますね。口調が崩れております。確かに、そんな事もありましたね。それでいて、何故“カリン”に執着なさるのか。聞きたいところですね。



「へぇ・・・。それは、誰だって怒りますわよね。よく分かりませんけど。・・・でも、カリン様はお強い方とお聞きします。確か、6年くらい前にギルドに所属して、ランクはB。本来ならば、もう少し上のランクでもいいお方と聞きますが、本人は昇格試験をお受けにならないとか。年齢は不詳と聞きますね。場所も転々としていて、その都度姿も変えているのだとか。」



レイナ様、めちゃくちゃ“カリン”の事に詳しいですね!!どれだけの情報量をお持ちになっているのですか!?私達が住む自邸からは遠いところを選んで、ギルドでお仕事をさせて頂いているのですが!?レイナ様も自邸から近い街でのギルドに所属しているのですよね?それとも、“カリン”はそこまで有名なのですか!?それなら、方法を考える必要性があるのですが。


レイナ様の言葉を聞いて、驚くラファエル様。


「あれで、6年前所属かよ!?絶対に、Bランクで収まる女じゃねーよ!!瞬時の出来事だったぞ!?俺は未だ“カリン”のあの領域まで到達できねー。それに、ルーマの背中に受けた傷も、残らないほどの光魔法の使い手。もし、あのままルーマを普通の光魔法の使い手に見せたら、傷口は残っていたと思う。」



あれでも加減していたんですけどね。しかし、純粋に驚いているのが分かりますね。でも、何であの出来事が彼を“カリン”の事に執着させるのでしょう?けれども、その言葉を聞いたレイナ様がピクリと反応する。



「あら、私も傷口を残さずに治癒(キュア)できましてよ?」

「あぁ!?知るか!!」

「まぁ、落ち着いてよ。ラファエル。・・・簡単に言えば、ラファエルはカリン様に惚れちゃったんだ。」



アッー!?ラファエル様が!?絶対に、好感度下げたと思ったのですがー!?寧ろ、強い女性に惚れてしまったのですか!?ルーマ様が言うのだ。本当にそうなのだろう。


「ほっ!?べ、別に惚れたとかそういうのじゃなくてな!!れ、礼が言いてーんだ!!す、好きにゃんかじゃねーんだから!!」



・・・ツンデレ乙。思いっきり、クロですよね?大事なところで台詞噛んでいますし、顔が思いっきり赤いです。これは、絶対に“カリン”=私ってバレないようにしないと!!



「あら、お可愛いこと・・・。」

「そうなんだよねー。こいつさ、マクシアにまで頼んで、カリン様の情報を集めてんだー。」



本当に、執着していますね。それと、私はその瞬間、未来予知(フューチャー・サイト)が働く。



☆☆☆☆


・・・!?これは!?ルーマ様のトラウマイベントじゃないでしょうか?そして、とある人物が私達の近くを通り過ぎていく。私は、軽くその人物を睨みつける。その光景を見ていたレイナ様が私が睨みつけていた人物を眺める。近くにいたルーマ様もその人物に注目する。それに、つられてラファエル様もその人物の様子を見ていた。



私が睨みつけていたのは・・・最近、エスカルドの街で強盗を犯していた犯人。闇魔法の使い手で、ついに本日の夜、殺人を犯してしまう。しかも、この人物が殺してしまう相手は・・・ルーマ様の幼馴染兼お隣さん、アリシア様。



私はつい頭を抱えてしまいます。その光景はあまりに悲惨なものであったのです。


「メアリー様、頭が痛いのですか?医者にかかりましょうか?」

「いえ?ちょっと、この街を騒がせている強盗犯を捕まえようと思いまして。」

「え?ちょっと待って!!それって、さっきメアリー様が睨みつけていたあの男?それに、何であの男が犯人だと分かってー・・・?」



ルーマ様は戸惑いながらも状況を理解しようとする。でも、私は言葉に出す事は出来ない。初対面の人物に、いきなり信じてくださいと言っても、信じてはくれないだろうから。私は一言ルーマ様に言いました。



「ルーマ様、今晩貴方の家に私達を泊めてくれませんか?」

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