ぼくの幼いころ
真っ青なほどに青い空。
緩やかな公園への道。
「ミゼラブルくーん!」
そして、そこにいたのは、いい子だった━。
ぼくは、ミゼラブル。いい子の幼馴染。かみさまの息子。
幼く、まだ生きていて、いい子と家が隣だったころ、ぼくは、アイドルにスカウトされた。
そのころ、いい子はもうアイドルだったから、僕はとにかく、追いつきたかった。
「やった!いい子と同じ世界だ!」
でも、そこは、簡単な世界じゃなかった。
いい子は、もう、トップの地位にいた。
僕がいま、人気でいられるのは、いい子がレギュラー番組に僕を入れてくれたからだった。
いい子には、感謝してる。
それから、僕は「イケメン子役」というキャッチフレーズで、この世界に羽ばたくことになった。
でも、それは束の間。
ずるずる人気は落ちて行った。
一方で、いい子は地位をどんどんあげていく。
悔しかった。
幼馴染として。
いい子に紹介してもらった恩はあるけれど、でも…。
ぼくは、ストレスがたまり、やつれて、ヤンキーになった。
戦った相手に、勝ったけどぼくは、頭を殴られたショックの大きさで、他界した。
そのあと、追い打ちをかけるように、いい子も「毒りんご事件」で他界した。
そのころからだった。不思議な気持ちを感じた。
その気持ちは…。




