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気のせい?

「…………へ?」


 卒然、何処からともなく届いた声に唖然とする私。だけど、辺りを見渡すも誰もいない。……えっと、気のせいだったの――


「――これこれ、どこを見ておる嬢ちゃん。ここじゃここ、こっちに顔を上げい」

「……えっと」


 すると、再度届いた声に驚き……いや、正直もうそんなに驚いてないけど……ともあれ、声が放たれたとおぼしき方向へ視線を向けると――


「……えっと、うん……やっぱ気のせいか」

「いや目ぇ合ったよねぇ!?」






 

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