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再びの?
「…………へっ?」
ふと、ポツリと呟く。そんな私の視界に映るは、一面に広がる白。でも、見慣れた家の天井ではなく――
「――おお、待っておったぞ帆弥よ!」
「……へ?」
すると、ふと響いた久方ぶりの――それでいて、すっかり聞き馴染みのある声。ゆっくり視線を向けると、そこには――
「……実はのう、ほのみん。以前、お主に書き換えてもらった源氏物語の世界なのじゃが……わしとしては頗る楽しかったのじゃが、どうにも本作に戻らなくなってしまってのう。じゃから、いったん元に戻すべくお主に再び来てもら――」
「ハードルが高すぎるわ!!」