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私にも分かったよ。
……まあ、それはそれとして――
「……あのさ、神様。すっごい悶えてるとこ悪いんだけど、私ちょっと用事が――」
「え〜つれないのうほのみん。わしゃさみしいじょ〜」
「子どもかよ」
そう、駄々をこねる神様にすかさずツッコむ。いや、構ってあげたい気もなくはないが……ただ、今はともかく先を――
「…………ん?」
ふと、声が洩れる。見ると、直前とは打って変わって真っ青の神様。……うん、今回は私にも分かったよ。この、何とも禍々しい雰囲気は――
「――ご機嫌よう、沢山さん。本日も、主人が甚くお世話になっております」