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後光?
「……それで、自称神様。結局、私は何をすれば良いのでしょう?」
「いや自称とか言うの止めてくんない? わし、れっきとした神様じゃから。この後光が目に入らんのか?」
「それ太陽じゃん」
いや太陽の光だよねそれ? さながら自分の功績みたいに言うんじゃないよ。……いや、どっちにしろ功績ではないか。
「――じゃが、わしの方から具体的に何をしろと命じるつもりはないじょ? わしはただ、もう何度も見飽きた展開を変えてほしいだけで、何をするかはお主が自由に決めたら良い」
「……いや、余計困るんですけどそういうの」
……いや、せめて何か命じて? ご存じないかもしれないけど、右も左も分かんない迷える子羊状態なんですよこっちは。
すると、ふとハッとした表情をする自称神様。……もしかして、何か思い出し――
「――ああ、言い忘れておったが……もし、本作の如く桐壺が死ぬようなことがあれば、その時点でゲームオーバーじゃから」
「ゲームオーバーってなに!?」