■■高速玉突き事故記録 抜粋
始めまして、黒薙神楽といいます。
作品書いてみましたが、プロローグは短めです。
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発生場所∶■■県の高速道路・■■■IC前
死因はトラック・自転車含む、合計11台もの玉突き事故に巻き込まれ11人が死亡。4人が重軽傷を負った。
以下、死者
「金木 海」41歳 男性
「大柳 陸」30歳 男性
「小山田 和子」77歳 女性
「黒田 一郎」27歳 男性
「黒田 奏」26歳 女性
「黒田 美海」3歳 女性
「柴田 奈々」19歳 女性
「菊池 頼斗」30歳 男性
「赤崎 竜也」50歳 男性
「火稲城 華」21歳 女性
「青馬 遥斗」26歳 男性
以下、重軽傷者
「金木 空」39歳 女性 備考∶下半身不随・現在入院中 「金木 海」の妻 通院中
「源 源治」36歳 男性 備考∶捻挫・複数箇所の打撲 退院済み
「新田 優」69歳 男性 備考∶全治7か月の大怪我 両手の骨折 記憶障害の疑い有り 入院中
「青馬 胡桃」23歳 女性 備考∶左腕骨折 「青馬 遥斗」の妹 退院済み
担当者の言葉（以下抜粋）
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担当∶この事件は非常に凄惨なものでした。事故現場にいた方たちが心理的外傷を負うほどには。メンタルカウンセリングが大事でした。
記者∶なるほど。確かにこの事故に巻き込まれた方々の身体が見るに堪えない姿になっていたと聞きました。
担当∶はい。それはもう。私も未だに夢に出てきてうなされることがあるほどには。
記者∶それは……
担当∶少し話を変えましょうか。この事故の原因に付いてなのですが………
記者∶え！それは本当………
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なんてこと無いオフィスビルの一室。そこには、可愛らしい、しかし表情の暗い少女とその少女にパソコンを見せている車椅子の女性がいた。
「金木さん、これは本当なんですか」
「えぇ、残念ながら。調べた限り、これが事実ね。」
「じゃあ、お兄ちゃんは…」
「胡桃ちゃん、これで、いけるかしら？」
「はい、金木さん。これだけの情報があればアイツを『和田地 彰』を潰せます。」
「そう。ならいいわ」
「あ、金木さん、ありがとうございました」
「ふふ、お礼は要らないわ。私も気になっていたから。まぁ、その復讐、私もさせて協力させてもらうわよ」
「！……はい！」
きっと、そうだ。これはなんてことない事故の悲惨で残虐で愚かな裏側を知った者たちの壮大な復讐譚。
でも、この物語に彼女らは現れない。この世界はこの一瞬の時以外、関係ないのだ。
さぁ、かの世界の『彼女』の話を綴ろう。
