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第96話 大忙しのコロッケ作り

 そうして、私達のコロッケ作りが始まった。


 「まずはじゃがいもの皮をむくけど、こっちは私がやってもいい?」


 「わかった!! 私は何をすればいいの?」


 「そうだね。サリアは玉ねぎのみじん切りをお願いしようかな。お母さんはもう少しだけ待っててね!!」


 「それなら、私の番が来るまでじゃがいもの皮むき手伝うわ。」


 「お願い!!」


 そうして、私たちのクッキングは始まった。


 どこかで聞いたことがあるが、コロッケを作る時は炒めた玉ねぎを冷ましてから入れると美味しくなるらしい。


 だが、今回は時間の関係上なしだ。


 今度時間がある時に試すのでそれまでのお楽しみに!!


 私たちが料理に取り掛かっているとサリアが玉ねぎのみじん切りが終わったのでフライパンに油をひいて炒めて貰うことにする。


 涙声で「終わった」と言ってきたので一瞬動揺してしまった。


 玉ねぎでも、サリアを泣かすなんて!! って思ってしまうのはシスコンなのかな……。


 「最初玉ねぎを3分ほど炒めたらお水を少し入れてね。そうすると飴色に早くなるから。」


 「飴色……? とにかくやってみるね!!」


 「うん。飴色は茶色っぽい色だよ。それと、お母さんはひき肉を作ってくれる?」


 「ひき肉?」


 「そうひき肉。こないだ買ったオーク肉をみじん切りみたいにすごく小さくカットしたものをひき肉って言うんだよ。本当はひき肉専用の機械で作るものなんだけど、それがないから頑張って!!」


 「とりあえず頑張ってみるわ!!」


 ここで重要なことを忘れていた。


 じゃがいもを湯掻く用のお湯を作っていない!!


 私は慌てて大きい鍋にお湯をたっぷりと入れて火にかける。


 もちろん蓋をして最大火力をした後にお塩をひとつまみ入れた。


 これで早くできるはず!!


 私はじゃがいもの続きをしていると不安な表情を浮かべながらお母さんがこっちを見てくる。


 「本当にこんな感じであっているの? 小さくはなってきていると思うけれど……。」


 「大丈夫!! その調子。サリアはどう?」


 「飴色になってきたよ!! いい感じ!!」


 「そしたら、一回お皿に玉ねぎを出しちゃって。お母さんのひき肉が終わったらそのフライパンで炒めるからそのままでいいよ。」


 「はーい。」


 「お母さんが作ってくれたひき肉に火が通ったら玉ねぎを戻して少し炒めてとりあえず第一段階完成って感じかな。」


 「私はそれまでなにかすることある?」


 「そうだね。かつの準備でもしてもらおうかな?」


 「分かった!!」


 それから少し経って、やっとじゃがいもの皮むきか終わった。


 お湯もちょうど湧いたところなので一気に入れて放置タイム!!


 やっとゆっくりできるよ。


 それにしても、色々と忙しいな。


 あっ。


 キャベツの千切り作ってない。


 やっとかないと!!


 私がキャベツを保管庫から取ってきて千切りをしているとお母さんから話しかけられる。


 「ひき肉はこんな感じで大丈夫かしら?」


 「うん!! 大丈夫だね。これをさっきのフライパンで炒めちゃって。火が通ったら玉ねぎ忘れずに」


 「わかったわ。」


 「お姉ちゃん私はかつの準備を続けてていいの?」


 「うん。よろしくね!!」


 そうして、キャベツの千切りか終わった頃にじゃがいもの様子を見に行く。


 こっちでいっぱいいっぱいになっていて、すっかりじゃがいもの存在を忘れていた……。


 もうできたかな?


 私が箸でじゃがいもをつくと、もう柔らかくなっていた。


 よし、OK!!


 次はいちばん大切な工程だから頑張らないとね。


 まずはお湯を捨て、鍋の中にあるじゃがいもをフォークで潰していく。


 ここで重要なのは、コロッケをどうするかによってどれぐらい潰すかが変わってくるところだ。


 今回はゴロゴロではないものにするので、じゃがいもをペースト状になるまでフォークで潰すつもりだ。


 私がじゃがいもを潰しているとサリアがかつの準備が終わったと言ってきた。


 このままいくとコロッケの準備が間に合いそうにないな……。


 どうにかなるか!!


 「サリアは油の準備をしてくれる? 油の準備が終わり次第かつをあげちゃって。」


 「分かった!!」


 「こっちも終わってるわ!!」


 「塩コショウって入れたっけ?」


 「入れてないわ。」


 「塩コショウを、入れて少しだけ炒めたらお皿に出しちゃって。それ終わったら少しだけ待っててね」


 「はーい。」


 コロッケとかつを、作るのがこれほどにまで忙しいとは思ってませんでした……。


 実際に作ったことがないからね。


 私は急いでじゃがいもを潰していくが、量が多いのでなかなか終わらない……。


 じゃがいもゴロゴロコロッケでもういいや!!


 そうじゃなきゃ終わらない!!


 とりあえず、もう少しだけ潰しすことにする。


 お母さんは炒めたのをお皿に入れると、かつを乗せるお皿を出してくれたりと色々手伝ってくれている。


 それから少したってじゃがいもは完成したので、ひき肉と玉ねぎを入れて混ぜ始めた。


 「お母さんは今手空いてる?」


 「大丈夫よ。」


 「それなら、大きめのお皿を出してくれる。もうすぐしたらこの種でコロッケを俵型にしていくから。」


 「わかったわ。とりあえず大きめのお皿持ってくるわ!!」


 「それと、サリア少し手が空いたら小麦粉と溶き卵、パン粉の準備お願い!! かつの揚げる前の工程にするのと同じ感じをするから」


 「分かった!!」


 私達は慌てながら料理を作っていく。


 ここで忘れていたのがお父さんの存在。


 お父さんはお風呂が湧いた瞬間に入り、もうあがってリビングでのんびりしている。


 ……。


 とりあえずこっちは忙しい!!


 じゃがいもと炒め物が混ざったので、これから俵型にしていく。


 「まずは私がひとつお手本作るからそれと同じ形にしてくれる?」


 「わかったわ!!」


 「まずはこれぐらい取って、こんな感じの形にしていくの。それが終わり次第お皿に並べて行く感じでよろしくね。」


 「以外に簡単そうね!!」


 そうして、私たちがコロッケの種を俵型にしていく。


 サリアは揚げ物を見ながらパン粉等の準備をしてくれたので、かつが揚がり次第コロッケを揚げて行くつもりだ。


 「お姉ちゃん今回のでラストかつだよ。コロッケはさっきお姉ちゃんが言ってくれた順番につけて揚げちゃっていいの?」


 「よろしく!! コロッケができたら味見していいから!!」


 「わかった。頑張る!!」


 そうして、私達は急いで俵型コロッケを作っていく。


 私たちが作っている間に第一回目コロッケが揚がったので、二回目を油に入れてサリアは味見タイムに入る。


 「みんな一緒に食べたいから、みんなの口の中に入れていくからあーんってしてね!! 後ソースはどうする?」


 「ソースはご飯の時のお楽しみにしよっか。まずはコロッケだけで食べて見るのはどう?」


 「「賛成!!」」


 「まずは私から食べちゃうね!!」


 サリアは箸でコロッケを切って口に入れる。


 もちろんその間私達は俵型作業だ。


 「!! 美味しい!! 揚げ物なのにかつと全く違う!! じゃがいももいつも食べているものと全然違う!! すごいよ!! 次お姉ちゃんね!! あーん。」


 「!! 初めてひき肉から作って食べたけど、すごく美味しい!! 結構不安だったんだけど、全然有り!! こんなにも美味しいと分かると頑張ろうって思えてくるよ!!」


 「早くちょうだい!!」


 「はい。あーん。」


 「!! お肉がじゃがいもの量に比べて少しだからどうかな?って思ってたけど、すごいお肉のジューシー感も感じるわ!! かつと違って中がホクホクしているのもいいわね!!」


 「「ね!!」」


 やる気になった私達は今までよりもスピードアップで作ることができたので、コロッケ第四弾の時に俵型を完成した。


 その後は、サリアが完成したコロッケをお皿に乗せると同時に、種コロッケを溶き卵などにつけて油に入れていく作業をした。


 もちろん、揚げたてを夕食で食べる予定なので揚げ終わり次第サリアは収納魔法(時間無経過)に入れといてくれた。


 よし。後もうちょっとだね!!


 「二人ともお風呂に入ってきて。その間に私はコロッケを作っておくから。お風呂からあがったら私と交代してよね。」


 「「はーい!!」」


 私達は急いでお風呂に入ってリビングに戻った。


 もちろん今回も変なことはされなかった。


 なにかされそうではあったが、そこ前に私が「コロッケ。コロッケ」という最強の言霊を発すると、サリアは何も手を出してこなかったのだ。


 コロッケは最強だね!!


 お母さんがお風呂からあがると同時ぐらいに全てのコロッケが揚げ終わった!!


 それにしても、忙しすぎたよ……。


 コロッケを一人で作ってるってスゴすぎだね!!


 さあ、コロッケとかつ食べるぞ!!

少し忙しすぎて昨日投稿出来ませんでした……。

あと、少しの間 水、日曜日の夜11時頃投稿に変更です。

年末は色々と忙しいです!!

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