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第94話 ミニ旅でお昼ご飯

 あれから問題なく道なりに進んでいると、舗装されている道が目の前で切れている。


 次の街まで舗装されている道が続いていると思っていたから楽勝だね!! と思っていたが、人生そう簡単ではなかったみたいだ……。


 舗装されている道の後は野ばらが続いており、地図を持っていなかったらどこに向かったらいいか分からなく迷ってしまうだろう。


 良かった地図魔法覚えて。


 覚えた時はこんな魔法いるかとか少し心の中で馬鹿にしてたけど助けられるとはな……。


 ありがとう地図魔法!!


 さっき地図魔法を使ったのがまだ生きているので私達は一度止まり、どちらに向かえばいいか確認する。


 この魔法は一度使えばキャンセルするまで消えることがない優れものだ。


 その間ずっと魔力を消耗することもなく、最初の一回のみだ。その分最初に消費される魔力が少しだけ多いらしい。


 私たちにとっては微々たるものだから関係ないけどね。


 私達は方角を確認した後に進み出すと前から冒険者だと思われる方々が馬車に乗ってこちらに向かってくる。


 こちらに向かってくると言っても、舗装されている道を目指しているだけだろう。


 知り合いではなくても、同じ冒険者として会釈ぐらいはした方がいいのかな?


 私たちは舗装されている道を抜け冒険者とすれ違う時に挨拶として頭を下げるとあちらは手を振ってくれた。


 後で紗夜ちゃんから聞いたのだが、知り合い以外の冒険者とすれ違う時は何もしなくていいらしい。


 ……。


 少し恥ずかしいよ。


 その後は進みながら先程紗夜ちゃんが言っていたユニコーンについて教えてくれた。


 難しすぎて内容はほぼ覚えていないが、なんだかすごい大変だということだけ分かった。捕まえた後も色々とお世話が大変らしい。


 ユニコーンレベルになるとユニコーンから契約解除されるとか……。


 恐ろしい!!


 私達は馬車で進んでいると後ろから声がする。


 「今日はここまでにしようか。」


 「紗夜ちゃんまだ体力とかは大丈夫だよ。時間的にもそんなに数時間程度だしまだ日が暮れるまで結構時間があるよ?」


 「もう少しだけやろうよ!!」


 「二人の気持ちは理解できるが、初めて経験することは想像以上に体や精神面は疲れているからここらで休憩した後に終了しようと思ってね。せっかくの楽しい旅が疲れて嫌な思い出にはなって欲しくないからね。」


 「そうよ。早く進みたい気持ちは分かるけど、想像以上に早くミニ旅が終わってしまったら楽しみが一つ減ってしまうわ。ここはゆっくり行きましょう。」


 「うーん。そうだね。今日はここで終わりにしようか。」


 「えー。わかったよ……。」


 私達は馬を止めて馬車から降りて、野ばらに敷物をひく。


 これは、疑似体験時のレジャーシートみたいなものだ。


 冒険者ギルドで年がら年中売っていて、場所によってデザインが違ったりして冒険者の中で人気な商品らしい。


 ご飯の準備はお母さんがしてくれるので、私とサリアは馬のお世話をすることになった。


 まずは馬車に繋がれているのを解除し、収納魔法から取り出したたらいにお水と草を入れる。


 この草はエルフ産の雑草だ。


 紗夜ちゃん曰くお水と雑草をあげれば馬は大丈夫との事だ。


 これだけだとなにか申し訳無いので、少しだけブラッシングをすることにする。


 紗夜ちゃんから馬専用ブラシを貰ったので私はマウをサリアはユンにブラッシングをしながら疲れを癒してあげる。


 「お姉ちゃんユンがすごい可愛いんだよ。私にブラッシングされてすごい喜んでくれてね。魔力が通じあってるおかげで感情が読めるから嬉しい!!」


 「マウもすごい嬉しそうにしてるけど、それよりもご飯がもう食べたいらしい。マウは食いしん坊なのかもね。」


 「確かに!!」


 私達は会話をしながらブラッシングをもう少しだけ続けた後にお母さんがご飯を用意してくれているレジャーシートに戻る。


 そこには紗夜ちゃんの姿がなかったのでお母さんに聞くと「少し散歩をしてくる」と行ってどこかに出かけたらしい。


 紗夜ちゃんはご飯を食べる体にすれば私たちと分かち合えたのに……。


 私はそう思いながら並べられたご飯を見る。


 そこにはおにぎりと卵焼きだ。


 卵焼きは紗夜ちゃんに教えてもらったらしい。


 やっぱりピクニックには卵焼きだよね!!


 お弁当のおかず交換で、どっちの卵焼きが甘いかとか美味しいかとか話し合うの憧れるよ。


 いつか、学校で友達ができたらやるつもりだ。


 疑似体験時には学校で友達できなかったけど、こっちではできるよね……。


 そんなことを思っていながら周りを見るのサリアが我慢できなさそうなので昼食をいただくことにする。


 「「いただきます!!」」


 「あっ。それとアリア漬物出してくれる?紗夜さんが漬物とおにぎりのセットは絶品だと言っていたわ。」


 「分かった。たくわん出すね!!」


 「「たくわん?」」


 私は収納魔法からたくわんを出すが、貰った時にそのまま収納魔法に入れていたので袋に入っている状態だ。


 こないだお母さんに梅干しや魚とかは半分渡したが漬物を渡すのをすっかり忘れていた。


 今日帰ったら渡しとかないとね!!


 お母さんからお皿を出してもらいそこの上に箸で乗せる。


 「変わった匂いだね。」


 「お姉ちゃんが買ったんだから美味しいと思うよ!! 私はもう食べちゃうもん!!」


 そうしてサリアがたくわんを一欠片食べる。


 シャキシャキっという音が私達に響きわたる。


 いい音!!


 やっぱりたくわんと言えば食感だよね。


 そして、口の中を一瞬さっぱりにしてくれるだけでなくその美味しさ!!


 「美味しい!! やっぱりお姉ちゃんが選んだものだよ!! お姉ちゃんが選んだものには全部美味しいからね!!」


 「おにぎりとの相性もいいから試してね」


 「ホントなの?」


 そう言ってお母さんはおにぎりをパクリと食べた後にたくわんを食べる。


 こんなに幸せそうな顔をされたら私は我慢できない!!


 私もおにぎりとたくわんを一口ずつ口の中に入れて味わいながら食べていく。


 たくわんの酸味が体の中に響きわたる。


 お米との相性も抜群だし。


 買って良かった。


 おにぎりももう一口食べると今度は梅干しが出てくる。


 やっぱりこれだよね梅干し!!


 梅干しのおにぎりは塩分的に一人一個までになっているので私はいつも以上に味わいながらいただく。


 やっぱり体は日本食を求めているんだな。


 その後も魚の味噌漬けが入ってるおにぎりやお肉の炒め物のおにぎり、朝食のキノコのソテーのおにぎりなどを食べておなかいっぱいになった。


 「「ごちそうさまでした!!」」


 「お母さんすごく美味しかったよ。」


 「そうね!! 私はたくわんが大好きになったわ。ディーロのお弁当にも入れてあげれば良かったわ。」


 「初めて食べる時は緊張するけど、食べちゃえばやめられなくなっちゃうからね!!」


 「それなら、一緒に仕事をしているみんなの分のたくわんも入れてあげないとね!!」


 「ね!!」


 私達はゆっくりした後に片付けをして紗夜ちゃんが帰ってくるのを待った。

指怪我しました……。

皆さん窓を閉める時は焦っていてもゆっくり閉めてください。

私みたいに指を挟んで湿布をまく生活になりますので……。


【お知らせ】

 これから二日に一回投稿です。

 目標三月まで!!


 最後まで読んで頂きありがとうございます。

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