第91話ついに契約魔法?!
「「ただいま!!」」
「「おかえり。」」
私とサリアはテーブル席に座る。
お母さんと紗夜ちゃんは今日の今後の予定についてお話中だ。
これから馬と契約した後にミニ旅スタートするから楽しみだな!!
最近はワクワクする機会がすごい増えた気がする。
疑似体験時には、ワクワクした経験をあまり経験しなかったからな。
なんだかミニ旅の感覚は、小学生の遠足みたいな感覚がするな。
ついつい、しおりとか作りたくなっちゃうよ!!
そんなことを想像していると、紗夜ちゃんが話し始める。
「まず最初にする契約魔法だが、もう野生の馬を捕まえてある馬小屋に入れてあるから安心して欲しい。馬は契約ランクが一番下だからそんなに緊張せずにリラックスして契約すること。こっちが緊張とかしていると相手にも伝わってなかなか契約できなくなるからな。そこで、契約が終わり次第こないだ行った街に移動して後にミニ旅スタートって感じだな。今回は地図を用意したから、それを見ながら進むこと。マッピング魔法を使いながら慣れて行けば大丈夫だよ。」
「紗夜ちゃん。こないだ絵本で見たんだけど、この世界にはユニコーンっていうすごいかっこいい馬がいるんだよ!! もしも、見つけたら私が契約したい!!」
「ユニコーンか……。何度かあったことがあるが滅多に現れない上に逃げ足が話からな。他の馬と違い魔法を使うから要注意な馬になるから見つけてもすぐに近づいてはダメだからね。捕まえる手順があるから、馬車移動している時にでもゆっくり話そうか。」
「やった!! 楽しみだよ!! 私の分が見つかったらお姉ちゃんの分も見つけるから安心してね!!」
「ありがとう!!」
「行くまでにはもう少しだけ待ってね!! 準備にもう少しかかるから。それまで、アリアとサリアは部屋に戻って確認でもしてきなさい。」
「「はーい!!」」
そうして、私達は自室に戻り忘れ物がないがチェックをする。
ミニ旅をするにあたり紗夜ちゃんからリュックサックを貰った。
なんでも、リュックなどといった道具入れを持たずに旅をすると怪しまれるらしい。
途中で街などがあるのでそこではこれを使うことが必須と言っていた。
リュックサックと言っても、背負うスクールバック(長方形で横に長いバック)のようなものだ。
中身に関しては何も入っていない。
もしも何かあっても空間魔法を使って出せばいいだけだからね。
形が大切だよって話だね。
私は収納魔法に入れてないものはないが確認した後にリュックを持って1階に降りると紗夜ちゃんとお母さんのお話は終わっていた。
そこからしばらく経つとサリアが降りてきてみんなが揃った。
よしこれで行けるね!!
ついにこれから契約魔法か!!
どんな馬なのか楽しみだな!!
って待てよ……。
そもそも馬乗ったことなかった……。
まぁ、魔法でどうにかなるでしょ!!
私たちはいつも通り玄関に移動する。
「みんな準備は大丈夫か?」
「「大丈夫だよ!!」」
「遠くよ遠く。四方八方どこまでも天にまで伸び、あられもなく現れ、人々は喜びと悲しみに包まれることであろう………………いざ、舞い上がれ。転移!!」
「「!!」」
いつも通り目の前が森になっていると思っていたが、今回はそれとは違った。
私たちの目の前には、小さな小屋が立てられている。
多分これが紗夜ちゃんが言っていた馬小屋だろう。
周りは木が沢山あるので、どこかの森の中ってところだろうか……。
「では、あそこの馬小屋で契約するぞ。契約魔法に関しては前に教えたからそれどおりに馬にやってくれ。多分問題なく成功すると思うぞ。」
「「はい!!」」
そうして、私たちは馬小屋に入る。
右と左に分かれていて、各一頭ずつ馬が柵の中でゆっくりと歩いている。
契約魔法の手順は簡単で、契約したい動物に手を当てて動物との魔力を合わせること。
ただそれだけだ。
馬は契約する動物の中でも最も簡単なランクなので一瞬でできるだろう。
魔力さえ合わせれば、珍獣なども手懐けることもできるらしいが、そもそも会う機会がないから難しそう。
まずは私からすることになったので、私は右にいる馬に手を当てて馬の魔力と私の魔力を合わせる。
魔法の出力をすごく小さくしないといけない所が少し難しいところだが、問題なく合わせられている。
向こうが嫌だと、魔力を強めたり弱めたりしたりして暴れるらしい。
暴れたところでこっちも合わせることが出来ればそのまま契約ができる。
結局は合わせればなんでもOKらしい。
この馬は1度魔力が合うと暴れることなくリラックスしているみたいだったのですぐに契約完了した。
「よし。できたよ!!」
「お姉ちゃん一発だったね!! 私も一回でできるように頑張るよ!!」
「頑張りすぎて魔力入れすぎないように気をつけてね!!」
「はーい。」
そうして、サリアも馬と契約魔法をしたが、私と同様にあっさりと契約完了した。
「お姉ちゃん見て見て!! 私が契約したい馬さん名前付けちゃおっかな?」
「いいね!! 私はマウにしようかな。」
「えー。お姉ちゃん簡単すぎでしょ!! 私はユンにする!! ユニコーンの始めと終わりでユン!! 」
「二人ともいい名前を付けたな。馬は愛着をしっかり感じる動物だから、喜んでいると思うぞ。馬の世話とかはしっかりするようにな」
「もちろんだよ!! だってこんなに可愛いんだからしっかりお世話するんだもん!!」
「私もしっかりお世話しよう。忘れないようにしないとね」
「お姉ちゃん……。」
「……。私も馬と契約しているから今度お世話でもしてあげないとね!!」
これで、ミニ旅の準備ほぼ完了!!
小屋の近くは少し開けているのでここで乗馬の練習をすることになった。
名前も付け足し暴れないよね……。
私は不安を抱きながら馬を撫でるのであった。
だいぶ寒くなってきましたね。
布団沢山かぶらないと!!
【お知らせ】
これから二日に一回投稿です。
目標三月まで!!
最後まで読んで頂きありがとうございます。