第88話初おにぎり!!
「これからおにぎり作るけど、最初に見本として作るからしっかり見ててね!!」
「「はーい!!」」
私はおにぎりを作る為に手を濡らそうとしたが、肝心の水を持ってきていないことをここで気づき、慌ててリビングからボールに水を入れて持ってきた。
慌ててやってきたけど、しっかりと水をこぼさなかった点は褒めてね!!
お水を持ってきていざ始めようと思ってみんなの顔を伺うが、楽しみでしょうかない顔をしている。
日本人魂見せてやる!!(疑似体験時に日本人の体験をしただけなので日本人ではありません……。)
私はまず手を水の入っているボールに入れて手を濡らした後に土鍋に入っているご飯をしゃもじで手の上に乗せる
「あちっ!!」
「!! お姉ちゃん大丈夫?」
「大丈夫だから見ててね!!」
私は、手の上のお米の中央に少しくぼみを作りそこに味噌漬け魚の切り身を入れる。
その後、お米で魚を隠し大事な工程へLET'S GO!!
「これが1番大事な工程だから見ててね!! 初めてだと結構難しいって言われてるからミスしても大丈夫!!」
私はみんなにそういった後に指の付け根を90度曲げ三角おにぎりを作っていく。
丸いおにぎりももちろん美味しいんだけど、おにぎりと言えばやっぱり三角!! っていうイメージがあるのでこっちでも三角にするつもり。
私がコロコロとおにぎりを手の中で回しながら綺麗な三角を作っていくのをみんなが不思議な顔で見てくる……。
作り終わったらみんなで一緒に作るから待っててね!!
私は心でそう思いながら最後の工程に移る。
カットされている海苔を取って三角おにぎりに巻いて
「完成!!」
「「完成?」」
みんなの頭の上に? が並んでいるが、私は作ったおにぎりを食べ出す。
出来たてがいちばん美味しいからね!!
それと私はパリパリ海苔派だから急いで食べたいんだよ!!
「うん!! 美味しい!!」
「お姉ちゃん早く教えてよ!! お姉ちゃんだけ美味しそうに食べてずるい!!」
「そうよ!! アリアがそんなにも美味しそうに食べるんだから、食べたくてしょうがなくなってきたわ。」
「確かにこれだと運びやすいし食べやすいな。よく考えたな……。」
お父さんは早くと催促しなかったが、口から少しヨダレが垂れそうになっている。
これは私が食べ終わるまで我慢できそうにないね。
でも、出来たておにぎりは熱さ命だから譲れない!!
そして、私は二口目にして魚にたどり着く。
こんなおにぎり食べられるなんてなんて幸せなんだろう!!
熱々のおにぎりとの相性抜群の味噌漬け魚。
味噌の味とご飯の相性の完璧さなんて語るまでもない。
だってみんな知っているだろう。
焼きおにぎり味噌verを。
あれはお味噌を焼いているので香ばしさが上昇するが、このおにぎりもしっかりと味噌の味がして最高!!
甘い味噌と魚の旨みがご飯をもっとくれ!! と言い出すのが分かる。
これで終わってしまってはおにぎりにした意味が無い!!
おにぎりの命とも言える海苔!!
海苔がその全てを包み込んでくれる上にワンランク上の存在にしてくれる。
だからおにぎりは辞められない!!
私は持っているおにぎりを無我夢中で食べていたみたいで、気づくとおにぎりがなくなっていて少し驚いた……。
やっぱり悪魔的な食べ物だね……。
これで食べやすくて運びやすい……。
考えた方は天才か!!
私が満足感な顔をしているとみんなはもっと催促してきたので、ここからみんなと一緒におにぎりを作ることにする。
「それじゃあ始めるよ!! まずはお水を手につけるんだけど、付けすぎるとおにぎりがベチョベチョになるから気をつけてね!!」
「「はーい!!」」
懐かしい。
この感じ保育園児を監視している時に同じようなことを保育士さんがしてたな。
憧れてたから、なんだか気分が乗ってきた!!
赤ちゃん言葉にならないように気をつけないとね!!
「それが終わったらご飯を手に乗せて小さなくぼみを作りそこに魚を一つ目入れるよ。入れたらご飯を上から覆い隠してさっきの私みたいにコロコロして完成!! ここからは時間との勝負だから頑張ってね!!」
「「わかった!!」」
そうして、私からご飯を取っておにぎりを作り始める。
想像以上に熱かったのかみんな「あっ。熱!!」と言いながら急いでおにぎりを作っている姿が可愛らしい。
私はすぐに三角の形にできたのでみんなより早めに海苔を巻いて食べ始める。
冷めないうちに食べるのも大切だからね!!
私が美味しそうに食べている姿を見てみんなが余計頑張っているが、頑張り過ぎて力が入り少しお米が潰れちゃってる……。
慣れてるから忘れてたけど、ここまで説明しないとだね。
「みんな力が入りすぎちゃっておにぎりが潰れてきちゃってるよ。優しく包むように作るんだよ。それと、形作りに夢中になってておにぎりも冷めてきちゃうから海苔巻いて食べちゃった方がいいかも!!」
「分かった!!」
「……。今度は上手に作るわ。」
「やっと食べられる!!」
そうしてみんな海苔を巻いて自分で作ったおにぎりを食べる。
不格好のおにぎりがなんとも言えない。
初めて感がここまで感じる食べ物はいいね!!
それに、美味しいし。
表情を見るとどれぐらい美味しいかは一瞬で分かる。
美味しい食べ物を自分で作ると余計美味しく感じるからつい笑顔になっちゃうよね!!
私たちは笑顔でおにぎりを食べ終わり、次のおにぎりを作ろうとするのでみんなにアドバイスをする。
「さっきやった三角だけど、絶対に三角って訳ではないんだよ。」
「? どういうこと?」
「三角ではなくて、まん丸のおにぎりもあるから自分の好きな形で大丈夫だと思うよ。代表的な形が三角だから三角にしたって感じだから。せっかくなら一つぐらいやって欲しかったから。」
「お姉ちゃんはすごいね!! あんなに三角が難しいなんて思わなかったよ!!」
「ほんとにね。料理を数百年もやっていたのにできないなんて何か挑戦状を叩き出されたみたいな感覚だわ!! ぜったいに成功させてみるんだから!!」
「俺は美味しければ大丈夫だぞ!!」
そう言っておにぎり大会は続いた。
お米が無くなったと同時に終了したのだが、その時に梅干しと漬物の存在を思い出した……。
おにぎりには欠かせないのにね……。
明日の朝早起きしてお父さんにおにぎりを作る予定なのでその時のお楽しみになった。
時間がヤバい!!
最近ぼちぼちしか本を読めていないので、寂しいです!!
3月以降にたくさん読む予定。
その前に前倒ししちゃうかも?
【お知らせ】
また毎日投稿始めます!!
目標三月まで!!
最後まで読んで頂きありがとうございます。