第86話 サリアと一緒にクッキング!!
家に到着後、お父さんとお母さんに貰った三斤のパンを見せると「こんなにカツサンド食べられるのね!!」と喜んでいたがさすがにここまで作る気は無い。
カツサンドしか夕食がないのなら大量に作らないといけないが、今回の夕食おにぎりもあるから一人カツサンド二個にする予定だ。
その後に、パン屋でおきた話を話すと今回は貰ってしまったしご好意に甘えよう。とのことになった。
お礼に今度カツサンドを届けにいこう。
またメニューに追加してくれるかもしれないからね!!
また人気商品になったら嬉しいな。
夕食まだ時間があるが本日は準備が多い為もう始めることにする。
「サリア。もうすぐ料理開始するよ!! 少し早いけど、今日は作るものが多いからね。」
「分かった!! あっ。お母さんはお父さんとゆっくりしててね!! 今日は私とお姉ちゃんの二人で作りたいの!!」
「もう分かったわよ。」
「頑張ってな!!」
「「はーい!!」」
サリアにお米を炊いてもらう間に私はカツの準備を始める。
最近やったばっかりなので、いつも以上の速さで終わってしまった。
速すぎたか? と思ったが、サリアもちょうど終わったタイミングだったのでこれから一緒に揚げ物をすることに!!
今回もやけどしないように気をつけないとね。
「お姉ちゃん。今回は魔法とかかけないで大丈夫だからね!! だって、魔法かけながら料理するとなんかかっこ悪いんだもん。お姉ちゃんやお母さんみたいに料理が上手になりたいからサリア頑張りたいの!! ダメかな」
ここで登場!!
必殺サリアの甘え坊ポーズ!!
背が私より低いことをいいことに可愛いポーズを何個か取って私がつい「うん。」と頷くようにしてしまうのだ。
私は少し考えているとサリアと目が合いウルウルとした瞳で見てくる……。
しょうがないな!!
「特別だよ!! なにか危ない感じがあったらすぐにお姉ちゃんと交代することになるからね!! なにかあったらすぐに声かけるんだよ。いい?」
「お姉ちゃん!! ありがとう!! これで一歩お姉ちゃんに近づけた気がするよ!! いつかお姉ちゃんをあっと驚かせてみせるんだからね!!」
「楽しみにしてるよ。」
「えへへ。」
サリアはすごく嬉しそうな顔で油鍋に油を入れ始める。
油は適正温度になるまでに時間がかかるからそれまでは待ちの作業になるがこれは休憩タイムでは無い。
なにか危ないことは無いかしっかり見守りたいむなのだ。
そのことをサリアに伝えると、「わかった!!」という返事と共により一層油に対して気を使っていた。
これなら怪我なくできそうだな。
私もいつまでも関心していられないので、保管庫からキャベツを取ってきて千切りを始める。
今回のカツサンドで使うようにと思っていたが、今度かつ定食を作る分もすることにする。
そうすれば、もう一度保管庫に行かないで済むからもしサリアに何かあっても急いで駆けつけられる。
安心安心!!
私がキャベツの千切りをしていると油が揚げ物温度になったので、サリアは私の顔を見て頷く。
多分これから揚げるよ。という合図なのだろう。
その合図が終わると同時にサリアはお肉を油に入れ、パチパチパチ音がキッチンに響き渡る。
このパチパチパチ音ってなんだか楽しみでしょうがない気持ちにさせてくれるんだよな。
リビングで聞くと何を揚げてるんだろうと予想した後にキッチンに言って揚げ物のつまみ食い。
自分が揚げるのならこのパチパチパチが味見までのカウントダウン!!
この音だけを聞いて揚げ物が食べられないなんて残酷だから、疑似体験時では動画サイトで揚げ物の音を聞かないでおいた。
特にダイエット中は気をつけてください。
「お姉ちゃん、こっちばっかり気にして手が止まってるよ!! 心配なのは分かるけど、私も頑張るからお姉ちゃんも頑張って!!」
「そうだね!! 一緒に頑張るよ!!」
「うん!!」
サリアは嬉しそうな顔で返事したあとに油がはねないか集中して観察する。
揚げるタイミングとかは紗夜ちゃんが教えてくれた魔法で分かるので問題ない。
なんでも紗夜ちゃんが作ってくれたらしい……。
今は食事を取らないが一時期食事が一番の楽しみで研究していたらしい。
揚げたり焼いたりするタイミングが分かるが、肝心の料理が思い浮かばないと嘆いて研究を辞めたらしい。
タイミングだけでも十分すごいと思うが……。
その後私は、千切りの続き開始し終わると海苔をおにぎりに巻くサイズにカット、味噌漬けの魚をおにぎりに入れるサイズにカットをした。
後はカツサンド作りと魚を焼く工程だけなのでサリアのお手伝いをすることに。
その前に揚げてあるカツを収納魔法にしまわないとね!!
時間が経っても熱々を食べられるのは収納魔法(無時間経過)を使える特権だからね!!
その後はサリアと順番でカツを揚げることになった。
私がカツをあげているとお米が炊き上がったので、サリアは一旦揚げ物とおさらばだ。
おさらばと言っても、土鍋を開けてかき混ぜた後に収納魔法にしまうだけなのでほぼ時間が経過していない。
その後も順調にことが進んでいき、無事にカツを全て揚げ終わった。
「お姉ちゃん、味見タイムしようよ!! 味見♪味見♪」
「味見はカツサンドを作る時に我慢して。」
「ええ!! 今味見したいよ。お願い少しだけだから。ね。」
「魚焼いた後魚とカツのダブル味見しようか。」
「賛成!!」
私は出来上がったカツを収納魔法に入れて、先程切った魚を焼き始める。
小さく切ってあるので火の通りが早く、想像以上の速さで完成した。
「サリア小さい声で喋るんだよ。お父さんとお母さんに聞かれたら全部食べられちゃうから!!」
「それは怖いね!! 美味しくても小さな声で言わないとね!! いただきます!!」
私は疑似体験時に西京漬を食べたことがあるのでサリアから味見してもらうことにする。
西京漬は魚の中でも特に好きでよくスーパーに行ってよく買っていた。
買う時に隣にある酒粕漬けとどっち買うか迷うんだよな。
今度酒粕漬けもないか聞いてみなくちゃね!!
甘酒とかお父さんとお母さん好きそうだな。
そんなことを考えているとサリアは小さい味噌漬けの魚を口の中に入れる。
入れた瞬間瞳孔を大きく開き「んん!!」 とつい声が漏れてしまうが、小さな声で助かった。
「お姉ちゃん!! これ美味しいよ!! いつも食べてるお魚さんも美味しいけど、こっちも好き!! 味噌の味と魚の味の相性がこんなにいいなんて思わなかったよ!! これはご飯だね!! ご飯も味見しちゃおっかな?」
「我慢して!! ご飯はみんながいる前で混ぜるつもりだから。もしも混ざっていたら、味見した? とか絶対に言ってくるでしょ。もう少しの辛抱だから!!」
「わかったよ。お姉ちゃんも食べて食べて!!」
私はお皿の上に魚の味噌漬けを食べる!!
懐かしい思い出に浸っているような感覚に陥る。
感覚を思い出したことによって、家族でご飯を食べるありがたみを改めて理解出来た。
もちろん、魚はふわっとしていてお味噌の香ばしい風味と合わさって最高の一品だった。
これはなんの魚なのかな?
今度きいこと。
見た感じ同じ魚で味付けしてくれてるから、味は均一になりそうだね!!
「次はカツの味見だよ!! かつ定食みたいにカツとキャベツをソースをかけて食べよっか。」
「賛成!!」
もう少しだけ小声の時間が続くのであった。
私の物語はこんな感じでのんびりしていることが多いので、同じ光景が多いのでは!!と思いますがこれからもこんな感じで書いていきます。
昔の何気ない日常が大きくなった時にどれだけ大切だったかを気づくが戻りたくても戻れない。
あの時の感情や空気感、身長などなど。
それを上手く書くのが目標です〜
【お知らせ】
また毎日投稿始めます!!
目標三月まで!!
最後まで読んで頂きありがとうございます。