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第82話 お米♪お米♪

 ギルド内はいつも言っている街と違い、右側にギルドでの依頼を受けるところ。


 左側が食事処と食材を買うところで分かれている。


 そこでも、依頼が受け付けられる側に食事処で反対側に食材を販売しているみたい。


 依頼を受けるところにいる受付の方は私達のことを見てにっこり笑いながら小さく会釈してくれる……。


 なんて素晴らしいギルドなんだろう!!


 私を見てもこの世の終わりみたいな顔もせず、逃げ出すこともない。


 冒険者の方々もぼちぼちいるが、いつものギルドよりも低装備な気がする。


 こっちの方が、依頼も低ランクの物が多いのかな?


 そんなことよりも、まずはお米だよね!!


 「お姉ちゃんボーとしてどうしたの?早くお米買いに行くよ!!」


 「そうだね!! 沢山売ってるといいんだけどね。」


 「そうね。早く行きましょう。」


 「ギルド内だから走るなよ。」


 私はとりあえず食材を販売しているところに向かう。


 ガラスケース越しにお米が見えるが何種類かあるみたいだ。


 タイ米に、もち米。白米と三種類。


 私たちがガラスケースの前に到着すると、店員さんである人族のお姉さんが声をかけてくれる。


 「いらっしゃいませ。こちらは人族の伝統料理に使うお米と言うものになっております。もしよろしければ、作り方の紙もお渡ししますのでぜひ買ってみてください!!」


 今気づいたが、お米以外にも袋詰めにされた漬物や西京漬みたいにされている魚など日本食と言えばこれ!! というものが揃っている。


 人族領では無いと聞いていたが、ここまで人族の食材が売っているのは店員さんが人族なのかもしれない。


 これは大チャンス!!


 「なんだ、お米が三種類も売ってるぞ。いつも食べてるのは、もち米? 白米? どっちだ?」


 「それは、白米だよ。もち米が似てるから間違えやすいんだけど、用途が違うんだよ。もち米も白米みたいに食べられるんだけど、主な使い道はお餅にすること。お餅も美味しいから少しだけ買っていってもいい?」


 「そうね。初めて聞く食べ物だけど、美味しそうだから買って帰りましょう!! 楽しみね。お餅。」


 「ね!! 楽しみ!!」


 「よく知ってますね!! もし良ければ、きな粉とかもどう来ますか?」


 「きな粉あるんですね!! お願いします!! お父さんどれぐらい買っても大丈夫かな?」


 「そうだな。沢山買っておきたいから、米50kg。きな粉ともち米は分からないから任すよ。」


 「では、米50kgときな粉3kgともち米10kgください!!」


 「……。えっ。もう一度いいですか?聞き間違えてしまいまして。」


 「はい!! 米50kgときな粉3kgともち米10kgください!!」


 「聞き間違えじゃなかった!!」


 店員さんはすごい驚いた顔で私たちの顔を一人一人見ている。


 エルフが人族の料理を食べることがすごい珍しいと聞いているが、ここまで驚くとは思っていなかった……。


 それにしても、驚きすぎでしょ。


 サリアは店員さんの驚いた声が大きくて少しびっくりして私にしがみついてきたのが可愛い。


 店員さんは口を開いて少し時間が経ったあと「あっ!!」と言って急いでお店の裏に行ってしまった。


 準備してくれているのかな?


 漬物や西京漬の魚ぽいもの、梅干しに海苔といった日本食を買わなくちゃ!!


 おにぎりにすればお父さんも出先で片手で食べられるし、鶏五目とかもできるから楽しみだね!!


 私が他の食材とにらめっこしているところ店員さんが台車をコロコロ押しながら戻ってきた。


 その上にはお米が入っていると思われる袋がなん袋も積まれている。


 大きな袋の中で一つだけ青袋のものはもち米だろうか?


 「すみません。お待たせしました!! こちらが、白米ともち米。きな粉になります。お会計が大銀貨1枚になります!!」


 「すみません。まだ欲しい商品があるのですけど、」


 「えっ。なんでしょうか!!」


 店員さんは魂が抜けたような声で私の声に返答してくれた。


 「沢山買いたいのあるのですが、言っても大丈夫ですか?」


 「大丈夫です!! メモ用意しましたので!!」


 「では、梅干し20個入りを四箱と海苔10枚入を五つときゅうりのぬか漬け10本と味噌漬け魚20匹と塩辛少し、それと……」


「えっ。えっ。少々お待ちください!!」


 お姉さんはメモを見ながら一つ一つ丁寧に袋に詰めてくれる……。


 つい欲しくて一気に言ってしまったけど、店員さん側に立つとすごい大変だよね……。


 疑似体験時にバイトしたけど、大変だったよ……。


 すっかり忘れていた……。


 「そんなに買って大丈夫なのか? 収納魔法にいくらでも入るのは分かっているけどそんなに慌てないでも大丈夫だと思うけど……。」


 「お父さん、今回はおにぎりを作るんだよ!! 片手で食べられて美味しいご飯だからお父さんに食べて欲しいんだ。みんなが幸せな顔を見る為だったんだけと、やっぱり買いすぎだったかな?」


 「いや。この具ぐらいの量でちょうどいいかもな!! 後で一緒に作ろうか。」


 「「賛成!!」」


 私たちがおにぎりについて話している内に店員さんは袋に詰めて準備してくれる。


 袋は紙袋みたいなものに入れているが、この袋は水分で潰れることがないという謎の袋。


 魚も一安心だね!!


 店員さんがガラスケースの上に袋詰めしてくれた商品を全て置いて再度私たちに話しかけてくれる。


 「おまたせしました!! 全部で大銀貨1枚と銀貨5枚です……。お金大丈夫ですか?」


 「大丈夫です。」


 店員さんは私たちがどこにしまうのか分からなくてあわあわしていたので、とりあえず台車を私たちの隣に持ってきてもらう。


 私がこの料理担当なので、台車の上の注文した品とガラスケース上の注文した品を収納魔法(無時間経過)に入れると店員さんはまた口を開いて声が出ていなかった。


 「すみません。ありがとうございました。」


 「「ありがとうございました!!」」


 「……。あっ。ありがとうございました!! またお越しください!!」


 沢山買ったし、当分大丈夫だね。


 もう料理作るのが楽しみだよ!!


 それにしても、食事処はどんなメニューなのかな?


 「お父さん、ここの食事処でどんなものが売ってるか見てもいい?」


 「いいぞ。せっかくだしここで食べて帰ろっか。」


 「「やった!!」」


 久々にサリアが喜びのジャンプをするが相変わらず胸の揺れが……。


 依頼側にいた冒険者が見だしたので急いでジャンプを辞めるように言ったら、サリア少し悪い顔をして 「お姉ちゃんだけに見せるから大丈夫。」 と耳元で囁いてきた……。


 今度真剣にジャンプ禁止令を出さなくては!!

ジャンプ禁止令……。


いつ真剣に出すのか乞うご期待!!

それまではちょこちょこジャンプして揺らします!!



【お知らせ】

 また毎日投稿始めます!!

 目標三月まで!!


 最後まで読んで頂きありがとうございます。

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