表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
83/191

第80話 初めての値切りでついにGET!!

 お米が売っているお店は、商店街でも最後の方にひっそりと構えているところにあった。


 周りの店はお客さんが入っているのが見受けられるが、この店だけはそれが見受けられない。


 そんなに人気が無いのかな……。


 外から中の内装が見えるが、手前に商品の売買をしており奥側が飲食店になっている。


 商品はどれもガラスケースに入っていて、従業員にどれぐらいの量が欲しいか言うシステムになっている。


 人族の料理は、疑似体験時に食べていた食事と同じことが多いがこのお店ではどんなものが食べられるのか少し期待しちゃうね!!


この後人族領の近くの街も楽しみだし、思い出の味に出会えるかな!!


 私は期待を胸に先頭でお店に入る。


 「いらっしゃいませ!!」


 店員さんは私たちの顔を見るとすごい驚いた顔をしている。


 多分このお店を利用するのは人族のみなのだろう。

 人族の料理は美味しいんだからもっと広まればいいのに……。


 もったいない!!


 私はそう思いながら店内の食材エリアを見ていると、案の定お米があるが見るからに少ししかない。


 裏にあるかもしれないので念の為私は聞いてみることに。


 「すみません。お米はここにある在庫分しかありませんか?」


 「お米!! って、こないだお米を買ってくれはエルフ族の御家族ですか!! 気に入ってくれてありがとうございます!! 申し訳ございませんが、お米はここにある分しかございません。次回入ってくるのは1ヶ月先かと思われます。」


 「そうですか……。ありがとうございます!! 」


 そっか……。


 お米はこれだけだと、他の人族の分しかないだろう。


 私たちは大量に欲しいので、あっちの街で買うこと決定かな?


 そう思いながら当たりを見渡しているとある食材に目が止まる!!


 山葵!!


 山葵の入っているトレーだけ水が入っており、山葵が水に使っている状態になっている。


 疑似体験時ではチューブ状のものを使っていた為、する前の山葵を見るのは初めてだ。


 する山葵は香りが良くて、ご飯の上に乗せて鰹節と醤油で食べると美味しいらしい。


 これは買わなくちゃ!!


 「これって山葵ですよね!!」


 「よくご存知で!! こちらは山葵でございます!! いつもお世話になっている業者の方がたまたま取り扱っていたので、今回特別に下ろしたものになります!! 食べ方などもご存知ですか?」


「 はい。お刺身などにつけたり、ご飯に乗せたりですよね!!」


 「よくご存知で!! 人族しか食べない料理法を知っているとは……。エルフ族の知識は凄いですね。実はこちらの山葵なのですが、賞味期限があと少ししかなくてですね。本日入れて一週間になります。もちろん。その分お安くいてしますので、ぜひご検討を!!」


 山葵のところの値段を見ると大銀貨1枚と書いてある。


 日本円にすると1万円というところだ。


 運搬などが全く発達していないこの世の中で新鮮な山葵を売るのならこれぐらいの金額だが、疑似体験時に山葵チューブを買っていた私からすると高い気がする。


 そもそもチューブではないものはこれぐらいの値段なのか……。


 安くしてくれるとは言ってくれているが、できればオーブン代を残したいので今回は値切ることにする!!


 初めてだから緊張するな!!


 そうして、私は緊張しながら店員さんに話しかける。


 「お安くなるとの事ですがおいくらになりますか?」


 「ひとつ銀貨8つになります。」


 「8つですか……。この商品はあと一週間で食べなくてはいけないんですよね。一本自体が一日で食べられる量ではないと思いますのでもう少しお安くなりませんか?」


 「そう言ってもこっちも商売ですので。でも、売れなければ。銀貨7枚でどうでしょうか?」


 「ここでは、山葵をする道具も売ってますか?」


 「申し訳ございませんが、そちらは売ってないですね。もしよろしければ山葵漬けを教えましょうか?」


 「山葵漬けですか……」


 山葵漬けはお酒に合うと聞いたことがある。


 実際に食べたことはなかったが、いつか食べようとは思っていた。


 そんな最高の料理を教えて貰えるとなると、この値段で買ってもいいのでは!!と思うけれど、今回はもう少し粘ることに。


 なんていったって初めての値切りだからね。


 「山葵漬けも非常に興味深い話です。是非とも買って試したいので、ここにある三つの山葵を銀貨2枚になりませんか? これ以上だとちょっと予算オーバーになってしまうので。人族の料理は美味しいと聞きますので非常に楽しみなのですが……。」


 「うーん……。そうですね。大銀貨1枚、銀貨5枚にはなりませんか?それ以上だと利益がなくなってしまいますので……。」


 「うーん。」


 交渉術というものはここまで難しいとは……。


 魔法を使って相手の気を変えることも出来るがそんなことはもってのほか。


 私が少し悩んでいると、お父さんが私の肩に手を当てて自信満々な顔で私を見てくる。


 任してってことなのか?


 「大銀貨1枚、銀貨5枚ですか……。実はですね。これから人族領の近くの街に行こうと思いまして、そちらで山葵が安かったらそちらで買おうかな。と思いましてね。私たちエルフですので転移魔法ができるんですよ。一度行けば何時でも転移できるのでお安いところで買えるんですけど、前回お米を買ったというご縁がありますのでこちらで買えないかな。と思いまして。もう少しお安くなりませんか?」


 「転移魔法!! そうなると、ここで買ってくれるという保証はないのか……。」


 店員さんは少し考えた後に閉じた口が開いた。


 「ああ。しょうがない、銀貨4枚で売ります。それ以上は下げられません……。これでも赤字です……。」


 店員さんの顔は少し青ざめているが気のせいだろう。


 なんだか先程よりも汗の量が増えた感じがするし……。


 多分これ以上は下げられないだろう。


 もしも、人族領近くでこれ以上に安くてもしょうがないだろう。


 人件費などがかかっているんだし。


 私はお父さんの一歩前に出た。


 「では、それでお願いします!!」


 「あっありがとうございます!! 急いで詰めますので少々お待ちくださいませ!!」


 そう言って、ガラスケースに入っている山葵を布に巻き付けた後に葉っぱで巻いてくれる。


 葉っぱで巻き終わった時点で謎の詠唱を始め葉っぱに魔法をかけていた。


 なんの魔法か聞いたが、水がはみ出してこない魔法らしい。


 大量の水だと出来ないが、少しの水なら防ぐことができるらしい。


 なんでも、山葵を濡れている布に包むと保存状態が良くなると言っていた。


 お母さんがお会計をしている間に、隣の飲食店スペースにあるメニューを少し見たが、卵焼きや魚の塩焼きなどといった日本食ばかりだった。


 日本食の写し絵を見るとお腹がすいてきてしまうが今回は我慢!!


 人族領近くの街に行かないとだからね。


 近いうちに食べに行くことを心に誓ったのでおった。


 「ありがとうございました!!」


 そうして、私たちはお店を出た。


 次はついに人族の領近くの街!!


 楽しみ!!

 ついに山葵ゲット!!

 わさびをすってお茶漬けにしたりすると美味しいと聞いたことがありますが、食べる機会がなくてまだ食べたことがないんです。

 このお話を書きながら写真を見たりすると食べたい欲が急上昇!!

 どこか近くで食べられるところないかな……。


【お知らせ】

 また毎日投稿始めます!!

 目標三月まで!!


 最後まで読んで頂きありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ