第78話 新しい街に行けるかも!!
「お姉ちゃん。お肉終わっちゃったし、お昼どうする? 夕食も……。お父さんに作るんでしょ。」
「そうなんだけどな……。」
私はお肉が終わって決まったことにすごい困っていた。
実際にオーク肉に頼りきっているメニューになっていたということにすごい実感できる。
お父さんのご所望で私が疑似体験時に食べたお父さんの食べたことの無いメニューにするしどうしよう?
私は料理本を自室から持ってきて、本とにらめっこをする。
「えっ。お肉終わっちゃったよか?」
「うん。さっきのカツ丼で終了だよ。お昼ご飯どうしようかな? って迷ってるんだけど、何か食べたい料理ある?」
「そうだな……。」
お父さんもお肉料理を食べたかったのかすごい真剣に迷っている。
それだけお肉料理に惚れてしまったのだろう。
そもそも、オーク肉自体が高級肉ですごい美味しかったし、豚肉と同様の役割を果たしているので色んな料理に使えるし……。
頑張って釜でも作って夕食はピザにでもするかな。
紗夜ちゃんに相談してみよう。
魔法で作れるかもしれないからね。
「それなら、今から街に行くか? お金的にも余裕があるからまたお肉買えるはず。それに、少しの量しか買ってきてないからもうすぐお米も終わるだろ。」
「確かに……。」
街に行った時に買いだめしたが、そのお米ももうすぐ無くなってしまう。
そもそも、お米自体を取り扱っているお店が一店舗しかない上に取扱が少ないのが原因だろう。
今では人族しか食べないらしいし、売ってるかな?
「お父さん。お米ってまだ街で売ってるかな? お米を買ってからあまり時間が経ってないけど……。」
「確かにそうだな。主食になっているから忘れていたが、お米を食べない文化の種族が多いからな……。そういえば、修行中に王都に行く話を聞いたが今から行くか? お昼ご飯もそこで食べられるのであれば食べればいいし。」
「王都!!」
「えっ。」
サリアがキラキラした目でいると共にお母さんが不安な表情をしている。
こっちの世界では王都の話をしてからあまり時間が経っていないので準備等ができていないのかな?
お父さんも強くなったし、紗夜ちゃんがくれた指輪もバージョンアップしたし大丈夫そうだけど……。
私個人的には、王都に行きたいがお金がね……。
まだ換金されてないから手持ちもほぼない……。
ってか、お父さんもじゃない?
「お父さんは、ダンジョンに行った時のお金まだ貰ってなかったはずだよね……。大丈夫なの?」
「あっ。忘れてた……。依頼のお金は今日中に貰えても換金分はまだだからな。王都に行っても最低限のものだけになってしまうな。それに、王都は少し物価が高いし……。参ったな。」
「えー。」
それを聞いてサリアがすごい落ち込む。
王都に行けるかも!! となっていたので、行く気満々だったのかもしれない。
それにしても、王都か……。
行ったら、絶対に目移りして他のもの買いそうだしな。
私は腕を組みながら迷っていると紗夜ちゃんが急にテーブルの上に現れ、相変わらずぷかぷかと浮かんでいる。
「それなら、人族領近くの街にでも行くか? お米は確実に手に入ると思うが、お肉はもしかすると少しランクが落ちるかもしれない。お肉も上質なものが欲しかったら、またいつもの街に転移すればいい話だしどうする?」
「紗夜ちゃん!! すごいよ!! お父さん。お母さんそれにしようよ。王都も楽しみだけど、人族の近くの街にも行ってみたい!! 絶対美味しい料理があるんだから!あっちょっと待って!! めんどくさい勇者がいたらどうしよう。またお姉ちゃんに絡んできちゃう!!」
「それは大丈夫だろう。先のギルドの一件があるから、見つけたところで絡んでくることはないだろう。エルフだということで少し珍しく見られるかもしれないがな。」
「それにしても、よく紗夜さん知ってましたね。遠征とかでも色んな街に行く機会がないので。」
「独り身だったから旅に行き放題だったからな。だいたいの場所は行ったから転移で移動し放題だな。今回の街も比較的安全な街だと思う。人族領域内では無いけれど、領域に近い街で争い事も少ないからな。」
「そうですね。紗夜さんさえ良ければ連れて行って貰えませんか? 後、その街に行く前にいつもの街に行く方向でいいですか?もしかすると、少しだけ換金できたかもしれないので。」
「分かった!!」
「旅行♪旅行♪着替えてくるね!! お姉ちゃんも早く行くよ!!」
「待って!!」
そうして、私はサリアに手を引っ張られながら階段を上がった。
もちろん料理本を持って。
人族の領域に近い街か……。
勇者はいやだけど、美味しい料理があればいいな。
人属領の近くの街ってなんの種族の領域なんだろう……。
それは着いてからのお楽しみでいっか!!
私は料理本をいつもの本棚にしまった後に急いで外出用の服に着替える。
よし!!準備完成!!
初めての街でワクワクするが何か問題があるかもしれないからしっかりと身を締めて行かないとね!!
私は両手をほっぺに当てて何度か頷き気合いを入れ部屋を出る。
部屋を出ると丁度サリアも部屋を出たところだったので一緒にリビングに向かう。
お父さんとお母さんは着替え中のためまだいなかったので、紗夜ちゃんと話していたらやってきた。
「いつも通り玄関から行くか。」
そうして、玄関に集まって転移魔法でいつもの森に転移する。
初めての街早く行きたいな!!
今日から11月か……。
今年もあとわずかとなりましたが、今年は沢山いいことがありました!!
なんとこの小説を始め、皆さんに読んでもらえるという幸せなことです!!
この物語は終わりがない感じになりそうなのです〜。
なんやかんやぼちぼち書いていて、一番長い物語とかでギネスブック取れるかも!!
期待
【お知らせ】
また毎日投稿始めます!!
目標三月まで!!
最後まで読んで頂きありがとうございます。