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第73話 念願のカツカレー!!

 「お父さんは、リビングで座って待ってて。私とサリアが持っていくから。ほら、お母さんが一人で寂しそうでしょ。」


 「分かった。ご飯大盛りで頼むぞ!! このためにダンジョンを頑張れたんだから!!」


 「はーい。」


 そうして、お父さんをリビングに戻しながらみんなのカツカレーをよそって準備をしていく。


 もちろん家にあるいちばん大きいお皿で。


 そのお皿で四人前作ったので、大食い選手権みたいな光景になってしまってる……。


 山のようなご飯にカツを乗せ、溢れそうなほどよそったカレーよそって完成だが持っていく際にこぼしそうで少し怖い。


 サリアが積極的に運んでくれたが、こぼさないようにすり足になりながらゆっくり持って行った。


 「おまたせ!! カレーはおかわりがまだあるって。後ご飯も!!」


 「待って。こんなに食べられるかしら。いちばん大きなお皿に山のように乗っているけれど……。」


 「大丈夫。食べられなかったら、ウサの分まで食べるから。もうお腹ぺこぺこ。多分おかわりもしてしまうほどだぞ!!」


 「すごいわね。」


 「お母さん大丈夫だよ!! いつもおかわりしてるから気が付かないけど、これ以上に食べてるから」


 「……。」


 お母さんはなんとも言えない顔をしている。


 多分女の子ムーブを出したかったんだけど、サリアの反論によって打ち消されてしまったのだろう……。


 結婚して百年以上経つらしいけど、本当にラブラブだな。


 私もキッチンからリビングにカツカレーを運んでいく。


 途中サリアとぶつかりそうになって危ないシーンがあったが、カレーをこぼすことなく運ぶことが出来て一安心。


 カレーとご飯が冷めてしまうとまた温めないといけないので、収納魔法に入れて置いた。


 よし。これで準備バッチリだね!!


 ついにこっちの世界でカツカレーが食べられる。


 この時をどれぐらい楽しみに待ったことか!!



 「「いただきます!!」」



 私はその合図と共にスプーンでカツを切る。


 サクッという音と共にすんなりスプーンが入って一口サイズに切ることができたので、ご飯の上に乗せてカレーをつけていざ口の中へ!!


 ああ、これだよ。


 カツを乗せたることで、また別の料理に変身する。


 衣をまとったオーク肉が口の中で肉汁が溢れると共に、カレーとご飯と混ざり合う。


 口の中いっぱいにカツの味がすると共にそれに負けないほどのカレーの美味しさ。


 辛さが広がって口の中が幸せ状態へ。


 だがまだ終わらない。


 これだけではご飯は引き立て役だと思わけるがそうでは無い。


 ご飯があるからこそ、口の中の味わいがより美味しくなる。


 ……。


 幸せ。


 私は、感想を言う暇もなく口の中が終わると無意識にカツカレーを装い食べるということをお皿のカツカレーが無くなるまで繰り返していた。


 なんだか今回のカレー料理でいちばん美味しく感じる。


 もちろん。カレーやカレーうどんも美味しかったが、一緒に食べたメンバーにお父さんがいないということも含まれているのだろう。


 だからこそ、今回はより美味しく感じると思った。



 やっぱり家族みんな揃って食べる食事は最高だね!!


 そんな感じで私以外の家族も黙々とカツカレーを食べ、みんな同じタイミングでおかわりタイムになった。


 「ちょっと待ってくれ!! 美味しいと聞いていたが、ここまで美味しいとは聞いてないぞ!! 丼物などと違った美味しさ。このカツが乗っていない状況でも美味しさを保てるカレー自体の美味さ……。ダンジョン頑張ってきて良かった。それよりも、おかわり!! アリア収納魔法から出してくれ!!」


 「机に置くスペースないから、キッチンで出すから各自自分でよそう感じでお願いね。まずは私からだから。」


 「えー。お姉ちゃんから!! 取りすぎないでね!! 私ももっと食べたいんだから。カレーうどんやカレーのみでも美味しかったけど、カツカレーになるとすごい美味しい!! カレーに入ってるお肉はホロホロで柔らかいのに、カツはサクッて感じが好き!!」


 「そうね。アリアがよそったら、次は私がよそおうかしら。」


 「「待って!!」」


 私がキッチンにつく前に三人とも急いでお皿を持っていくキッチンに並んでいる。


 結局お母さんが1番先頭。続いてサリア。お父さんの順番だ。


 私はその横を通って一番前に立ち、収納魔法からカレーとご飯を出して自分のお皿に盛りつける。


 カツは、もうなくなってしまったのでカレーライスだがそんなことは関係ない。


 私はみんなを抜かしてよそうことになった罪悪感から、よそおうと考えていた量より少し少なめによそってリビングに戻った。


 一足先に元ってカレーを食べていると、お母さんが戻ってきてサリアが戻ってきた。


 「お姉ちゃんチーズ出して!! 絶対にカレーライスでも美味しいと思うんだよ!! 出して!! 出して!!」


 「チーズ?」


 カレーをよそっているお父さんは、チーズを溶かして食べることを知らないのですごい不思議な顔をしながらリビングに戻ってきた。


 チーズは収納魔法に入れていないので、冷蔵庫から以前切ったチーズを持ってくるとサリアは、「冷蔵庫だったのか!!」 と目をキラキラしながら言っていた。


 「このチーズはお父さんから取ってね。私たちは、カレーうどんでチーズ入れて食べたから。」


 「カレーうどんだって!! これにうどんを入れて食べるのか……。絶対に上手いじゃないか!! 明日カレーが残ったら朝食べてもいいかな?」


 「いいよ。それよりも試してみて。このチーズを入れてカレーと混ぜるとチーズが溶けてまろやかな味わいになるから。」


 「まろやかだよ!! すごい美味しいんだから!!」


 そうして、お父さんは少しだけチーズを入れてカレーと混ぜる。


 その後チーズと混ざった箇所にスプーンを入れて食べたがすごい気に入ってくれた。


 その後、半分チーズカレー。半分カレーライスにしていた。


 それを見たお母さんとサリアもお父さんと同じようにしていた。


 二種類食べられるのは最高だからね。


 そう思いながら私もお父さんの真似をして、大満足でカレーを食した。


 「「ごちそうさまでした!!」」


 「いやぁ。美味しかったな。疲れが一気に抜けていくのが食べながら分かったよ。やっぱり疲れた体には美味しい料理だな。あっそうだ。今度お母さんのキノコ料理も食べたいな。」


 「カレーには負けてしまうわよ。」


 「そんなことないよ。お母さんの料理は世界一だからな。もちろんアリアやサリアが作ってくれる料理も世界一だが。」


 「あなた。」


 二人が幸せな時間を過ごしているので、私はみんなの食器をキッチンに持っていきカレーの器を水に浸しとく。


 カレーの器は水に付けないと取れにくくなるので注意だよ!!


 その後、お母さんが食器を洗ってくれた。


 ご飯は完食で、カレーは少しだけ残ったので頑張ったお父さんに明日一番でカレーうどん作ることが決定した。


 自室に戻ると、今度なんの料理を作ろうかこないだ買った本を読んでいると紗夜ちゃんから話しかけられる。


 「修行のことなんだが」


 「?」


 「長老のところはそのままでいいが、私の修行に関してだ。魔法を教えて、魔物も退治したとなると次の工程だから。次は街から王都まで馬車を使って散策をしてもらおうと考えている。まだウサやディーロに言ってないからできるか分からないが、できるならこれかな。学校に通ったら近しいことをするが、その時が初めてだったら慌てるからその予習かな。私たち基準でついやってしまうが、他の子達は非常に弱い。それを守らないといけないから、慣れさせるためにな。」


 「もしかして、ミニ旅ってこと? いいね!!」


 「街から王都までだが、距離的にも結構あるのと馬車の速度に合わせないとだから非常に大変だと思う。OKが貰えたら契約魔法を教えるから、馬でも契約しに行こうか。」


 「よし!! 紗夜ちゃん頑張るよ!!」


 「滅多に現れないけど、魔族もいるから気をつけること。見ため的に街にいてもおかしくない種族だからな。」


 「……。うん。分かった。」


 「慌てることは無い。少しゆっくりした後にする予定だから、あまり気にしないで」


 私はその後ミニ旅について詳しく聞いた後に寝ることにした。


 お父さんとお母さん了承してくれるといいな。

 新章決定!!……と書きたいところですが、毎回家に帰ってくるのでなんとも言えないですね……。

 今回のお話でもあるようにカレーはやっぱり誰もが求めてしまう食べ物なんですよ!!

 子供の頃からカレーが大好きですからね!!

 いつかスパイスから作ってみたいです!!


【お知らせ】

 また毎日投稿始めます!!

 目標三月まで!!


 最後まで読んで頂きありがとうございます。

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