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第71話 ギルドで人気者!?

 お父さんは私たちのことを見て少し安心な顔をしていた。


 「それにしても、みんながいるから驚いたよ。お土産もまだ買っていなっていうのに。せっかくだし、街でゆっくりしていこうか。」


 「もう。さっきのパーティーズが居なかったら、お父さんをびっくりさせられて作戦大成功だったのに!! 勇者なんて嫌い!!」


 「まぁ。しょうがないわよね。いつの時代でも勇者はね……。」


 「……。お父さんはギルドの手続き終わったの?」


 「あっ。そうだった!!」


 「ディーロせっかくだし、行ってきな。手続きはこっちでやっとくから。金の手続き云々は、後に戻ってからでも大丈夫だろ。」


 「ああ。ありがとな。」


 「いいってもんよ。それにしても、羨ましい家族だな!!」


 そう言いながら、お父さんの仕事仲間はお父さんを背中をボンと叩いた。


 お父さんは、仲間の顔を見てすごい嬉しそうな顔をして握手してお互いにうなずき終わったあとに私たちの方を見た。


 「よし。行くか!!」


 「「おー!!」」


 「ちょっと待ってくれ!!」


 「どうしたのよ。もう疲れてるんだからいいでしょ。」


 「本当にすまなかった。ギルドに通ってくれる冒険者をら守らないとと分かっていても、実際に行動しなくては意味が無い。それをしてしまった……。すまない。」


 ターロさんは私たちに向けて頭を下げた。


 頭をあげるとすごく申し訳なさそうな顔をしている。


 それを見て、私はなんとも言えない感情になる。


 パーティーズが現れなければこんなことにならなかった。


 うん、パーティーズが一番悪いよね!!


 「ターロさんそんな顔しないでください。ターロさんが元気ないと、せっかく元気になった冒険者たちが楽しんでお酒が飲めなくなってしまいますよ。それに、悪いのはパーティーズですから、気にしないでください!!」


 「ガハハ!! ギルマスである俺がクヨクヨしてたら誰もついてこないな。ありがとうなアリア。そしてまたよろしくな。」


 「はい!!」


 そうして、私たちは冒険者ギルドをでる。


 出る時は、「今回の主役のお通りだぞ!!」 と酒飲みに言われてしまった為、今までに経験がないほどの盛大な拍手でギルドを出ることになった。


 私もすごく恥ずかしかったが、お父さんとお母さんはすごい顔を真っ赤にしていた。


 お母さんは小さい声で、「この冒険者ギルドが!!」と言っていたが、声色は恥ずかしい感じと嬉しい感じが混ざっていた。


 サリアは、「なんか歓迎されてる!!」と嬉しそうな顔で私の顔を見て目が合うと「えへへ。」と喜んでいた。


 私たちはギルドを出るとこれから入っていく冒険者が見える。


 その冒険者は、女性冒険者でツインテールをしていている。


 種族は多分ドラ人族だろうか。


 ほぼ見た目は人族みたいだが、頭に角が二本あるのと小さな龍のしっぽみたいなものが生えているのが唯一の違いだろうか。


 いや、全く違うな。


 それに、なにか秘めたオーラを感じる。


 その女性は腰には刀のようなものを二本持っていた。


そういえば、こっちの世界で刀を見るのははじめてだな。


 そもそも、ドラ人族が存在しているって信じてなかったし。


 「すみません。ギルドが拍手しているんですけど、なんかあったんですか?」


 「……。何でもないですよ……。」


 「? そうですか。では、お疲れ様です。」


 「「お疲れ様です。」」


 その冒険者は不思議な顔で冒険者ギルドに入っていった。


 高ランクだと思われる冒険者がこのギルドで何するんだろうな……。


 特別依頼とかかな?


 ふとサリアを見るとサリアは不思議そうな顔で、ドラ人族を目で追っていた。


 「みんな見た!! 初めて見たけど、すごくかっこよかったね!! どんな戦い方をするんだろう。」


 サリアは興奮気味で話しかけてくる。


 私たちに向けてくる目は、キラキラと憧れの人を見るような感じだ……。


 ついに、私のサリアが誰かに取られてしまう……。


 ……。


 いや、種族だからしょうがないか……。


 いや、私のサリアだからやっぱりダメ!!



 「サリア。お姉ちゃん方がかっこいいと思うよ。沢山魔法使えるし、頑張れば刀だって出せるし。」


 「それはお姉ちゃんの方がかっこいいけど、あの刀!! 作ることはあったけど、魔法で作ったからすぐに無くなっちゃうから……。羨ましい!! それに、すごいかっこよかったし。戦いを見てみたいなって思っただけ!! お姉ちゃん安心して!!」


 「そんなこと言ってはダメよ。私たちだって珍しい顔で見られて少し嫌な気持ちにな時だってあるでしょ。気持ちはわかるけどね。」


 「そうだな。種族云々言うのはタブーだが、あの冒険者はかっこよかったな。」


 「!!」


 お母さんはお父さんの顔を今まで見た事がないぐらい勢いよく見てすごい驚いた顔をしている。


 効果音をつけるとしたら、ヒビが割れたような音だろうか……。


 そんなお母さんの顔を見てお父さんも少し驚いた顔をしている。


 「あなた。もしかして、私のことどうでも良くなったの。ねぇ。どうなのよ!! 私はかっこいい系では無いからってそういうことを言うの?」


 「そういうことでは無いから、安心して。種族としてかっこいいね。といっただけであって、個人で見たわけではないから。」


 お父さんはすごい焦って対応しているが、お母さんは怒りながらお父さんの顔を見続けている。


 それに伴い私たち家族の足は止まり、揉めてる二人を周りの方々が見て、「もっとやれ!!」などと騒がしくなっている。


 「あなたっていつもそうなんだから。もう知らない!!」


 「ちょっと!! 待って!! 一番好きなのはウサなんだから!!」


 歩き出したお母さんの後を急いでお父さんが追いかける。


 お母さんは謎の空間(修行の場所)で、お父さんに会いたいとよく口癖のように言っていたから、すごい楽しみだったのだろう。


 それなのに、他のメスの方が良いみたいな発言があったのですごいショックなのだろう。


 私とサリアは 「待って!!」 と言いながらお父さんとお母さんを追いかける。


 走っている訳では無いのですぐに追いつくが、お母さんからはなんとも言えない空気が漂うようになり、周りにいた方々も急にいなくなった。


 魔力量が上がったせいだろう。


 「一日でもウサを忘れたことは無い。ダンジョン内で嫌なことがあっても家族のことを思えたからこそ頑張れた。ウサのおかげなんだよ。」


 「……。」


 「俺はウサと娘しか愛していない!!」


 お父さんが大きい声で言ったので、私たちはすごい驚いた。


 周りにいた方々がいなくなっていたから良かったものの……。


 誰かがいたら恥ずかしくて死にたくなるだろう。


 「ごめんなさい。ちょっと意地悪しちゃったわ。あなたがいない間寂しかったのに、あんなこと言われちゃうんだから。」


 「ウサ。寂しかったよ。」


 そうして、お父さんとお母さんは抱き合いながらお互いの寂しさを取り除こうとする……。


 道路の中心ですからねここ……。


 「お父さん!! お母さん!! それは家でやって!! 恥ずかしいよ。」


 「そうだよ。誰もいないから良かったけど……。」


 「そうね。あなた、家に帰るわよ。」


 「観光はいいの?」


 「家族で家にいる方が幸せだもの。」


 そうして、いつもの森に行き転移で自宅に帰宅したのであった。

 一件落着!!

 今回で街編終了!!


 と書いながらすぐに街編に行くと思います……。のんびりのんびりカタツムリのように進んで行きますのでよろしくお願いします!!


【お知らせ】

 また毎日投稿始めます!!

 目標三月まで!!


 最後まで読んで頂きありがとうございます。

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