第66話 初の依頼達成?!
「そういえば!! お母さん私たちってどんな依頼受けたんだっけ!! 依頼内容を確認しないで倒してきたけど……。」
「大丈夫よ。依頼内容はグリフォンだから。依頼以外もしっかり買い取ってもらえるから大丈夫よ。その代わり、依頼以外はランクが上がらないから注意しないとよ。」
「今回は、お母さんのランクで受けられる依頼だから、私たちのランクは上がらないんじゃない?」
「あ……。確かにそうね……。そこは、ちょちょいのちょいとしてくれるでしょ。」
そうして私たちは、ターロさんの元に向かった。
本当に今日はターロさんにとってすごい大変な一日だな……。
良かった。
責任とか取らないでいいから。
「ターロさんお願いします!!」
「……うん。本当に話を聞かないで良かったのか? 金銭面とかでもいい話だと思うけど……。」
「ターロさん。私はお金に囚われるのは良くないことだと思います。家族で過ごす時間。今しか味わえない時間。これは、お金では絶対に買えない素晴らしいものです。私はそういったものを大切にしたいので。」
「確かにそうだな……。すまない。変なことを聞いてしまって。グリフォンの依頼だったな。ここで出されても困るから、裏の解体場でいいか?」
「はい!! それ以外にも狩ってきた魔物もそこに出せば換金してくれますか?」
「ああ。そこでかまは無い。はぁー。こっちだ。着いてこい。」
そうして、私たちはギルドの裏道を通り解体場に向かうが途中ギルド職員が隠れているところを通ってしまった為、何人か怯えるような表情でガタガタと体を震えさせてしまった……。
本当に私のことを何と思ってるのか……。
私たちが案内されたところは、大きな机が有り壁には謎の魔物の魚拓みたいな物に解体方法が書いてある紙が何枚も飾られている。
もしかして、レアな魔物なのかな?
あっ。それに鵺もある。
私が倒した鵺と同じぐらいのサイズかな?
「まずはグリフォンをこの机の上に出してくれ。ほんとエルフってのは楽でいいな。どうせ収納魔法だろ。」
「そんなこと言いながら、収納袋持ってるでしょ。しかも、収納量が多いすごい高いやつ。買った時すごい自慢してきたじゃない。」
「それはそうだが……。それはいいんだよ。それよりもグリフォンよろしくな。」
「はーい。」
そうして、サリアがグリフォンを机の上に収納魔法から出した。
ターロさんは、グリフォンを見てすごい驚いているが依頼がある以上何を驚くのか?
「もしかして、これを……。これは、誰が切ったんだ!! ありえない。こんな切り方なんて……。」
「それは私が戦ったんだよ!! グリフォンね。ちょっと想像以上に弱かったから、初めての戦いにもってこいだったんだよ!! 次はもっと大きいの狩って来るから楽しみにしててね!!」
「……。サリアが……。」
ターロさんは驚くと同時に開けた口が閉じなくなってしまった。
切り方とか言ってたけど、グリフォンが二つに分裂されてるところに感動したのかな?
そんなに驚くことじゃないと思うんだけどな……。
それに、お母さんと一緒に冒険してたんだよね。
それならコレ見ても普通に対応すると思うし……。
どういうこと?
「お母さん。なんでターロさんはあんなに驚いてるの? お母さんと一緒に冒険者してたから、グリフォンが分裂されてることぐらい驚かないと思うんだけど……。」
「言ってなかったわね。私が冒険者だった時には、グリフォンを一人で狩るなんてやったことないわ。そもそも、エルフ自体のルールとして実力を隠せっていうのがあったけれどね。あの時でも、ギリギリ勝てるかどうかレベルよ。ターロが驚くのも当然。高ランクの魔物をこんな倒し方なんてありえないんだから。」
「そうなんだ……。なんか強くなりすぎちゃったね……。それと、他の魔物も狩ってきたんですけどここに出せばいいですか?」
「他の魔物……。」
「いいことなのか。悪いことなのか……。ターロいつまでも、ボーとしてないで対応してくれる!!」
「あっ。わかった……。ちょっと驚いただけだから、気にしないでくれ。おーい!! 魔物を地面に置くからアレ持ってきてくれ!!」
「……。」
「おーい!!」
「……。」
「はぁ。ちょっと待っててな。」
そうしてターロさんは、私たちが入っていないドアから出ていったと思ったら布みたいなものを持ってすぐに戻ってきた。
ターロさんはその布を地べたにひきはじめた。
多分私が倒した魔物を出すスペースだろう。
私は、ターロさんに言って大きめにひいてもらう。
布の上に鵺二匹分余裕を持って入りそうなところでOK合図を出したが、ターロさんは少し顔が青くなったように感じたが、気のせいだろう……。
「じゃあ、布の上に出してくれ。」
「はーい。」
そうして、私は布の上に鵺二匹を収納魔法から出す。
一匹目は、氷漬け。
二匹目は首チョンパ……。
「ああああああああぁぁぁ!! 早く武器もってこい!!」
「大丈夫です!! どっちも死んでるので!!」
「あ? 死んでるだって……。そうだよな……。そうじゃないと収納できないもんな。うん。これは死んでいるんだ。うん。」
ターロさんはそんなことを言いながら、うんうん。 とすごい頷いている。
多分自分に言い聞かせているのだろう……。
なんだか、ターロさんの評価がすごい下がっていくような感じが……。
そんなターロさんを見てお母さんはクスクスと笑っている。
「もう。驚きすぎだよ。あんな真剣なターロ久しぶりに見たわ。ダンジョンで、龍を見た時ぐらいあわてちゃって。ターロが騒ぎ出したせいで龍に私たちのことバレてあの時すごい大変だったのよ。まだ、口開けて驚いてるわ。」
「ターロさん。ターロさん。落ち着いてください!! 」
「あっああ。」
頷き終わったターロさんは心ここに在らずって感じで、赤べこのようにペコペコと頭を下げている……。
ターロさん大丈夫か?
「あの。換金して欲しいんですけど……。」
「あっ。そうだったな。この氷漬けの鵺だが、解凍とかできたりしないか? こっちで解凍してもいいのだが、さすがにこれは時間がかかるから。出来ればでいいんだが……。」
「分かりました。 アイスブレイクティグレーディアース」
私が鵺に魔法をかけた瞬間氷漬けになった鵺の氷は砕け散って布の上に散乱する。
それと同時に立っている状態だった鵺が横たわり、少し地面が揺れる。
「こんなに重いのか……。これだと解体に時間がかかるから、すぐにお金は渡せないな。渡せても依頼分ぐらいだろうか……。」
「まぁ。仕方ないわよね。アリア、サリア、また今度みんなで街まで観光しに行きましょう。そのついでにお金も取りに来るっていうのはどう?」
「「賛成!!」」
そうして、私たちは受付に戻りターロさんがお金の準備をしてくれる。
「依頼料の金貨三枚だ。グリフォンと鵺は、後できた時に渡すから、待っててな。」
「「はーい!!」」
「お姉ちゃん見てよ!! 金貨だよ!! すごいよ!! 初めて見たけど、こんなにキラキラしてるんだね!! 」
「ね!! 見て見て!! 金貨が反射して、私たちの顔が写ってるよ!! すごくない?」
「すごい!! ねぇ。金貨一枚貰っていいかな?家で飾りたい!!」
「お金はサリアが貰っときなさい。サリアが狩ったグリフォンなんだから。」
「えー。三枚だから、一枚ずつ分けようよ!! そうすれば思い出コインになれるよ!! いいでしょ!!」
「サリアがいいなら、いいけど……。ほんとにいいの?」
「うん!! 」
そうして、私たちも金貨を一枚ずつ貰った。
金貨か……。
私も自室に飾ろう!!
でも、何か忘れているような感じがするんだよね。なんだっけ。
忘れるぐらいだから、まぁいっか。
「ターロさんありがとう!!」
「ありがとう!!」
「……。また来るんだよ!!」
そうして、私たちはギルドから出た。
出る時入口近くにいたエルフパーティーズにすごいみられたけど、気にしなくてもいいよね……。
それにしても、次回来る時は会わないといいな……。
書きながら、これだよ異世界って!! と思ってましたね。
そもそも、66話目になりますが書いた内容は
・仮想世界からこっちへ
・帰ってきて家族に迎えてもらう。
・飯
・修行
ぐらいですね……。全くストーリー進んでないです……。
まぁ、いっか!!
【お知らせ】
また毎日投稿始めます!!
目標三月まで!!
最後まで読んで頂きありがとうございます。