第54話 お父さんついにダンジョンへ
あれからなんやかんやあって四日たった。
本日からまた修行開始日。
そして、今日からお父さんが一泊二日泊でダンジョンに潜る。
色々とイベント盛りだくさんな日だ。
「おはよう。紗夜ちゃん体調大丈夫?」
「お陰様で!! 魔力も増量したし、何かあっても問題なく解決できると思う。なにかないのが1番だが……。」
「まぁね。」
私は日光浴をした後にリビングに向かう。
リビングでは、お父さんがおっちに行ったりこっちに行ったりしている。
まだ準備が終わってないのか?
「おはよう」
「「おはよう!!」」
「お父さんどうしたの? さっきから、何か探してるみたいだけど」
「行く準備をしているんだよ。昨日すればよかったんだけど、すぐに寝ちゃって……。だから、今準備中!!」
「あとどれぐらいで家出るの?」
「あと十分ぐらいかな?」
「えっ。」
お父さんは私と会話しながら、リュックに色んなものを詰めている。
「手伝おうか?」と言ったが、お父さん「一人でやるから大丈夫だ」と言っていた。
間に合うかな?
私はお父さんのことを見ながらテーブル席でゆっくり座っているとサリアが起きてきた。
「おはよう。あれっお父さん何やってるの?」
「今日から泊まりがけだから準備をしていてな。」
「昨日までに準備終わらせなくちゃダメだよ。ギリギリですると、何かしら忘れ物するからね」
「気をつけます……。」
サリアは私の隣に座るとお父さんではなく私の方を向いてにっこり笑っている。
多分今日からの修行が楽しみなのだろう。
今回は魔法を覚えることに特価するので、暴走をすることも少ないだろう。
初めは魔力を出しすぎたりして、少し迷惑かけるかもしれないけど……。
私が修行のことを考えていると、お父さんは準備が終わったのか、リュックの口を結んでいつでも行く準備ができている。
間に合ったみたいだ。良かった。
今度泊まりに行く時には、お守りとか作ってあげてもいいね。
「あなたお弁当よ。」
「ありがとう!!」
「今日から少し寂しくなるわ……。早く帰ってきてちょうだい。」
「早く帰れるようなら帰ってくるから、それまで待ってて。お土産買ってくるから」
「気をつけてね。」
お母さんは、すごく心配なのかお父さんにハグをした。
お父さんは私たちの顔を見てすごく恥ずかしそうにしているが、しっかりとお母さんを抱きしめていた。
これが結婚生活か……。
すごく幸せそうだけど、私は肝心な相手がいないからな……。
お父さんとお母さんのハグが終わって、お父さんは玄関に向かう。
「では、行ってくるから。二人とも大人しくしてるんだぞ!! お母さんの手伝いをするんだよ」
「いつもしてるから大丈夫だよ!! 私たちも今日から修行だから、私たちも頑張るね!! お父さんも頑張って!!」
「1番大事なのはお父さんの健康だから、無理しすぎないでね。帰ってきたら、美味しい料理たくさん作ろう。」
「ああ。行ってくる!!」
お父さんは、家から出て仲間の元に向かった。
今回も転移魔法で移動するらしい。
玄関の扉が閉じてお父さんが見えなくなったら、お母さんは少し悲しい顔をしていた。
もしかして、泊まりがけをしないのはこれが理由なのかもしれない……。
「二人とも、ご飯準備するから食べちゃって。今日から修行なんでしょ。あなたたちも無理をしすぎちゃダメよ。」
「「はーい」」
私たちはリビングに戻って少したったら料理が目の前に運ばれてきた。
何年もあの空間に籠ることになると思うので、お母さんの料理をいつも以上に味わいながら食べた。
お母さんは、キノコのソテーなどエルフで人気のメニューを作ってくれたのですごい嬉しい!!
よし頑張るぞ!!
私たちは一度自室に戻り着替えてまた裏庭に集合した。
「もし良ければなのですけど、私も連れて行ってはくれませんか?」
「「!! お母さん?」」
「そうだな……。」
紗夜ちゃんは、少し迷っている。
あの空間は人数制限でもあるのかな?
お母さんは、紗夜ちゃんの返答をドキドキした気持ちで待っているのが伺える。
「わかった。一緒に行こう。何かあった時にウサにも手伝ってもらいたい。その代わりに、修行のペースは二人に合わせるからな。二人は魔法自体があまり使えないから、最初は退屈かもしれないが、魔力との一体化後の魔力練習にはもってこいだと思う。」
「ありがとうございます!!」
「それと、あっちの世界で数年はいるつもりだから。こっちの世界ではほんの一瞬だから、問題は無いと思う。」
「はい!!」
「二人も準備はいいか? 詠唱始めるぞ」
「「大丈夫!!」」
「ndbdychdoskshegdichfhdhdtchdhdososudgsnkvstusbeldicudndhcuxohdowhe……。開けゴマ!!」
私たちの前にまた真っ白な渦のようなものが現れた。
いざ空間に入るとなると少し気持ちが不安になる。
「また暴走してしまうのではないか」と。
そんな気持ちを察してくれたのかサリアが私の手を繋いでくれて、小声で「大丈夫」と言ってくれた。
私は少し気持ちが楽になり、サリアと共に渦の中に入っていった。
相変わらずぽつりとある家。
それ以外は何も無い……。
サリアには負けないぞ!!
お母さんと紗夜ちゃんが来た後に白い渦は消えていった。
そうして、私たちの修行は再開する!!
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修行再開!!ということで、ついに物語が進みます!!
54話目にして、やっと主人公が修行に入りこれから最強系になっていく感じです!!
最強系ではなくてもいいんですけど、今後の展開的にそうではなくては!!って感じなので最強系になります!!
お楽しみに!!
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また毎日投稿始めます!!
目標三月まで!!
最後まで読んで頂きありがとうございます。