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第49話 初の生クリーム!!

 「冷蔵庫で冷やせるものから作っていこう。まずはホイップから作ろっかな。」


 「「ホイップ!!」」


 私はボール丸①に氷を沢山容れ、その上にボール②を置いて生クリームを入れる。


 「お姉ちゃん冷やしながら作るの? 冷やして美味しいの?」


 「それが美味しいんだよ。サリア砂糖とって」


 「?はい」


 サリアから取ってもらった砂糖を生クリームに入れたら、サリアとお母さんは「何やってるの!!」 と言っていた。


 生クリームに砂糖を入れる文化がないのだから、何やってるんだ状態になるはずだろう。


 私だって知らなかったら、こいつ大丈夫か? って心配になるし。


 「あとは混ぜるだけだよ〜。」


 「どれぐらい混ぜるの?砂糖が全体的に溶けたらOK?」


 「固まるまでかな?」


 「「えっ?」」


 「あっまって。ミキサーないんだった……。泡立て器か……。」


 「「ミキサー?」」


 そこまで混ぜるものがないから、家にミキサーはない。


 この里にあってもパン屋ぐらいだろう。


 それにしても、泡立て器で1度作ったことがあるが、すごい時間かかるし、腕が痛くなるんだよな。なにかいい方法ないかな?


 私がなにかいい方法がないか迷っていると、お母さんが話しかけてきた。


 「そのミキサーってものはどういうものなの?」


 「ミキサーはね。全自動泡立て器だよ。スイッチを押すと泡立て器の混ぜる部分が時計回りに回る道具だよ。これがあるとすごい便利なんだけど……。」


 「もしかしたら、魔法でできるかもしれないわ!!」


 「勢いよくしすぎると生クリームが飛び散るから結構繊細な作業になると思うけど、大丈夫?」


 「大丈夫なはず。試してみよう」


 「お母さんすごい!!」


 お母さんは、泡立て器を生クリームのボールの中に入れ、泡立て器の先っぽに手をかざしながら詠唱をし始めた。


 詠唱が終わると泡立て器が時計回りに回り始め、手を動かすと泡立て器も手の行った方向に動いている。


 「お母さんすごいよ。最初は早めに回して、最後の方は弱くするんだけど、それは私が合図を出すね。」


 「わかったわ。」


 「お母さんすごい!! 泡立て器がクルクル回ってるよ!! 私もできるようになりたいな〜。」


 「じゃあ後でお水でやってみようか。それならこぼしても大丈夫だからね。」


 「やった!!」


 「その時私も教えてね」


 「もちろんよ」


 お母さんがホイップを作っている間、果物とかを切った方が効率がいいのだろうが今回はしなかった。


 サリアとお母さんは初めてのホイップ作りなので全く目が離せていないからだ。


 私も回転数を減らすとき声掛けないとだからね。


 私たちは生クリームを見ていると少しずつ固くなってきたのが見えた。


 「見てよ。見てよ!! 生クリームが少しずつ固まってるよ!! しかも、バターみたいな色じゃなくて真っ白に!! すごい!!」


 「ほんとね。真っ白で固まってくるとは思ってなかったわ。まだかき混ぜるのかしら?」


 「そうだね。目標としては、ボールを反対側にしてもギリギリ落ちないぐらいかな?」


 「そんなに固まるの!! 早くみたい!!」


 「楽しみね。」


 私たちはホイップを見ながら、どんな味なのか?などを話している。


 サリアとお母さんは、ビーフシチューから頭が離れていないので、「美味しい」という言葉は一切出なかった。食べた時にどんな顔で驚くが楽しみだ。


 時間とともにより固まってきたので、今は回転数を下げて最後の調整中だ。


 「あともう少しかな。」


 「わかったわ。」


 「すごい固まってきたよ!!早く味見したい!!早く。早く。」


 「もう少しだから待ってなさい。」


 「はーい。」


 「絶対に私の予想が当たってると思うんだよね。甘いけど、ホットケーキがあるから美味しい感じ。引き立て役? って言うんだっけ。そんな感じ。」


 「私もそんな感じだと思うんだけどね。」


 「お母さん終了!!」


 「はーい」


 お母さんが魔法を止めると、泡立て器がボールの中で止まった。


 泡立て器に少し生クリームを付いているが、今はまだ味見をしない。その前に見せたいものがあるからね。


 私はサリアに泡立て器を持ってもらって、生クリームのボールを持って裏返そうとする。


 「待ってお姉ちゃん。落ちた時の……。ほんとに大丈夫だった。」


 「ほんとね。ここまで固まってたなんて思わなかったわ。急に反対側にするからすごいドキドキしちゃったわ。」


 「すごいでしょ!! まだすごいのはこれだけじゃないよ!! この泡立て器に付いてるクリーム手で取って舐めてみて」


 「「分かった。」」


 私は一旦ボールを置いて、サリアから泡立て器を渡してもらう。


 そして、みんなの指の上に少しだけ生クリームをつける。


 もちろん自分の分も忘れずに。成功したかすごい気になるからね。


 「いっせーので食べるよ」


 「「はーい」」


 「「いっせーの」」


 「「!!」」


 サリアとお母さんはすごい驚いた顔をしている。


 あの生クリーム単体でここまで美味しい味が出せることに驚いたのだろう。


 それにしても、この生クリーム美味いな。


 砂糖の量もちょうどいいし、それに生クリーム本来の味わいがすごい良い。


 取れてからあまり時間が経っていないおかげだろう。


 「お姉ちゃん。お姉ちゃん。生クリームがね。すごい甘くて美味しくて、とろけちゃうんだよ。もう一回だけ味見しようよ。もう一回だけ。」


 「そうね。それがいいわ。生クリームだけでここまで美味しくなるなんて、想像もしなかったわよ。流石に美味しすぎて、ほっぺたが落ちそうだわ。ホットケーキがどれだけ合うのかがすごい楽しみになってきたわ。」


 「サリアもサリアも!!」


 「味見は一回だけだよ。一回だけにしとかないと全部食べちゃうからね。この美味しさは本当に悪魔的だよ」


 「「美味しい!!」」


 味見のおかわりをした後にもう一度味見をしようとしたので、私がボールをしっかりと死守した。


 疑似体験時に、料理中に美味しすぎて全部食べてしまった事件が何回かあったからね……。


 本当に気をつけなければ……。



 私は生クリームを冷蔵庫に入れて、フルーツを台所の上に置く。


 フルーツの種類はいちご、ブルーベリー、みかん、りんご、バナナ。どれもホットケーキに合う食材なのですごい楽しみだ。


 私はホットケーキを想像しているとお腹が「ぐぅー」となった。


 それに二人が気づいて、笑っていたら、サリアとお母さんも「ぐぅー」と鳴っていた。みんなお腹空きすぎだよ!!


 「それじゃあ、果物切っていくよ」


 「「はーい。」」


 私が果物の切り方を教えながら、果物を切っていく。


 みんなお腹がすきすぎて、パクパクと味見の手が止まらないので、「ホットケーキが食べられなくなるよ。」と伝えたところ、味見の手は止まってくれた……。


 お父さんの分残すこと忘れないようにしないとね。


 この調子だとホットケーキ作っても全部食べそうだから……。


 果物を切り終わったら、別のボールに入れて冷蔵庫に入れた。


 その後に砂糖と水を煮詰め、簡易ケーキシロップを作り、こちらも冷蔵庫に入れた。


 サリアは少しヨダレがたれそうだったのでハンカチでしっかり拭いたら、にっこり私の顔をみて笑った てくれたが、その直後にまたヨダレが出たのでハンカチで拭いた……。


 もう少しだから我慢してね!!


 「では、次はホットケーキを作ります!!」


 「「はい!!」」


 「まずはホットケーキの種を作ります!!」


 私は鍋と材料を机の上に置いてホットケーキの種を作る準備をした。

 ついに次回ホットケーキ作成!!

 初めて生クリーム(ホイップ)を食べる頃に戻りたい!! と感じますね。

 あの感動を大きくなった今だからどんな感想を言うのかが凄い楽しそうです!!

 味の表現が出来なくて、ただただ「美味しい」としか癒えないもしれませんが……


【お知らせ】

 また毎日投稿始めます!!

 目標三月まで!!


 最後まで読んで頂きありがとうございます。

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