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第43話 元の世界に帰れるのか?

 体は元気になったと言っても、まだ酷い倦怠感や頭痛などはある。


 これは、意識が飛んだり、血を吐いたせいだろう。


 数日ゆっくり過ごせば治るだろうか?



 私は魔力を体内にしまい、その場で立ち上がろうとするが、ふらふらとふらついてしまう。


 「アリア!!」


 「お姉ちゃん!!」


 その声がする方向に振り向くとサリアが紗夜ちゃんを抱えてこちらに向かっている。


 空間のヒビは、先程と比べて大きくなっている。


 紗夜ちゃんが、他の魔法を使っていなくても保てないとなると急いでこの空間を出た方がいいだろう。


 そもそも、この空間をどうやってでるか問題に直面だが……。


 それにしても、あの二人は誰だったのだろうか?


 私のことを必死に助けてくれたし、初めて会ったのに何故か心を許してしまう。


 そして、一緒にいるだけで安心する……。


 そして、もう声がしなくなってしまっている……。


 先程の「ありがとう」がなにか関係があるのか……。



 私は自分が悲しくなっていることに気がついた。


 それは、もう会えないとどこかで分かっているのか?


 こんなことになるのなら、はっきりと言えばよかった「ありがとう」と……。


 私は気づくと目から涙が零れていた。


 何故ここまで悲しくなれるのか?


 何故心の穴がぽっこりと空いてしまったのか?


 私は自問自答するが、その答えは出なかった……。




 「お姉ちゃん!!」


 サリアは泣きながら私に抱きついてきた。


 私はサリアと紗夜ちゃんに挟まれている感じになっている。


 「本当に心配したんだからね。ほんとうに、ほんとうに……。」


 サリアは、私の胸で声を荒らげて泣いている。


 私もサリアと紗夜ちゃんに挟まれて安心したのか声を荒らげて泣き出した……。


 この空間には私しかいない。


 それだからこそ、他者の目を気にして泣き我慢することもない。


 本来、これが正しいのかもしれない。


 私たちは他人の目を気にしすぎているからこそ、本音を言えずどこか息苦しいのかもしれない。


 私はこの状況が幸せなことに気づくのであった。



 しばらく経って私とサリアが落ち着いた頃、


 「二人とも一旦この空間を出なくては行けなくなった。このままいけば、この空間は破壊され、私たちは次元の狭間に飛ばされてしまう。もしそうなれば、帰ることはできないだろう。私の魔力だけでは帰れないから、アリア少し私に魔力を分けてくれ。私を触って魔力を込めれば魔力が私に流れていく。」


 「分かった!!」


 私たちは抱きつくのを辞めて、紗夜ちゃんの上に手を置いて魔力を注ぐ。


 魔力を注ぐ時も今までとは違い、一体化した状態で渡した為、非常に渡しやすかったし時間も最小で出来た。


 「もう大丈夫だ。ndbdychdoskshegdichfhdhdtchdhdososudgsnkvstusbeldicudndhcuxohdowhe……。 開けゴマ!!」


 紗夜ちゃんの詠唱が終わると私たちの目の前に白い渦のようなものが出現した。


 ここに来る時に現れたものと同じなので、この渦を通れば自宅に戻れるだろう。


 「早く入って!!時間もないから」


 「「はい!!」」


 私たちは泣きながらその空間に向けて走っていった。


 空間から出た先ではお父さんとお母さん二人とも立っていたが、私たちの顔を見てすごい驚いた顔をしだした。


 「「えっ!! え!!」」


 「どうして2人とも泣いているんだ。それにさっき行ったばっかりなのに……。えっ。どうなってるんだ?」


 「アリア、サリア大丈夫!! 何があったの。それに、サリアが抱えているのは紗夜さんだよね。本当にどういうこと!!」


 私とサリアは帰れた安心感で体の力が抜けてその場に座り込んでしまう。


 本当に良かった帰れて……。


 それに、生きていて良かった……。


 私は今までの中で一番そう思ったのであった。



 結局私たちが話せるようになるまで時間がかかった。

 その時は涙も止まって、少し冷静になれた。


 「私の魔力が暴走し始めて、それを止めるために紗夜ちゃんが動いてくれてんだけど、魔力がなくなりかけて、空間にヒビが入って危なかったから、こっちに戻ってきたんだよ」


 「お姉ちゃん本当に危なかったんだよ。途中で意識が無くなったと思って近づこうと思ったら、急に魔力がお姉ちゃんからで始めて。しかも、私たちが想像できないほどに永遠と出てくるし、魔力は暴走し始めるから、本当に怖かったよ。」


 「サリア……。」


 「「そんなことがあったとは……。」」


 私たちはひとまず自宅に戻ることにした。


 紗夜ちゃんは、私のベッドに置いてきた。


 紗夜ちゃん曰く、十日ほど動かなかったら魔力が戻るらしい。


 それまでは長老のところの修行のみであとはおやすみすることになった。


 今暴走しても誰も止められないかららしい。


 私たちはリビングで椅子に座りながら空間であったことを話し始めた。


 あの空間で一年以上過ごしたこと。私とサリアが魔力との一体化に成功したことなど。


 「そういえばね。私が意識が無くなった時に、変なところに行ったんだよ。」


 「「?」」


 「そこは、お花畑でゆっくりしようと思ったんだけど、二人のエルフがここにいたらダメだって言うんだよ。それで深い崖の前に立ってここから落ちれば元の世界に戻れるって言うんだけど、怖くて飛び降りることができないでいたら、後ろから押してくれてね。そのおかげで意識が元あった場所に戻れたんだよ。その後も、魔力の暴走を止めてくれたんだけど、それ以降話し声が聞こえないんだよね……」


 「「?」」


 家族みんな謎の感じで私のことを見ていた。


 そもそも、こんなことを急に言っても夢ではないか? と思うだろう。


 私だって最初はそう思ったけれど、魔力が暴走して いる時に止めてもらって、現実であることを認識できた。


 本当に誰だったんだろうか?


 「多分、ご先祖さまだよ。どこかの言い伝えでは何か困った時にはご先祖さまが助けてくれるって言うらしい。もしかしたら、アリアたちのおじいちゃんおばあちゃんかもしれないな。」


 「そうなんだ。おじいちゃんおばあちゃんの写し絵かなにかあるの?」


 「それがないんだよ。元々二人とも自画像が嫌いでね、私たちが結婚する時すらも一緒にドローイングなどの魔法をしてくれなかったんだよ。本当によく分からない方々なんだけどね。」


 「そうだったわね。」


 結局あの二人は謎のまま。


 私の記憶から写真に起こせればいいのだけど、まだその魔法を知らない為できない。


 もしかしたら、こっそり両親がやっていないのでその魔法はないのかもしれない……。


 一体誰だったんだろうか……。


 私はその状況を話したあと自室に戻り体調も悪かったので寝た。

小説書いてる方で、毎日投稿半年!!とか目にしますが凄すぎます!!本当に……。

今毎日投稿頑張っているんですけど、最近は次の展開があまり決まっていない状態で書いてるのであやふやな感じがあったり、文字数が減ったりと結構不安要素満載です。それに、面白いのか?楽しいのか?とよく考えるようになりましたね……。目標は三月まで毎日投稿です……。頑張ります……。

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