第40話 謎の空間内での修行
空間の中は真っ白な空間ではなくてこの世のどこかにありそうな世界だった。
ポツリと家がある。
多分あそこに住みながら私たちは修行をするのだろう。
その他は少し遠くに川が見えるぐらいであとは野原。
目視ではどこまで続くのか?
どれほど大きい空間なのかがさっぱり分からない……。
これが魔法で作られた世界なのか……。
「二人ともボサっとしてないで修行するよ。」
「「はーい」」
私たちは家から少し離れた空間で、修行をすることに。
さすがに家を壊してしまったら、ベッドや布団なし生活になるので……。
「まずは魔力との一体化をしてもらう。ウサのことがあったから少し怖いと思うが、怖がらないで欲しい。2人いっぺんにすると魔力がぶつかり合ってこの地が大変なことになるから一人ずつやってもらう。サリアからでいいかな?」
「私から?」
「アリアは魔力が多過ぎるから、絶対に暴走すると思う。その暴走を止めるのにどれぐらいかかるか想定つかない。だからこそ先にサリアをしときたいんだ。アリアがやっている間にサリアは精度をあげて欲しいからね。どうかな?」
「分かった!!」
「分かった。サリア頑張ってね!!」
「はーい。」
私はサリアから離れようとすると、サリアは少し寂しそうな顔をしていた。
一緒に修行するのに、もう離れなくてはいけないからだろうか……。
「サリア、焦らないでいいからね。落ち着いて。リラックスリラックス!!」
「ありがとうお姉ちゃん!! 頑張るよ!!」
私はサリアの元を去った。
サリアから数km離れたところで私は自分の修行をすることにする。
修行といっても魔力精度の特訓だ。
魔力の精度が上がれば上がるほど魔力との一体化が難しく感じないらしい。
だからこそ、お母さんは一体化するのが早かった。
エルフ以外がやるとなると何ヶ月もかかるらしい。
私たちは魔法を始めたばかりなのでどれぐらいかかるのだろう?
私は不安になりながらサリアを見るとサリアは一生懸命頑張っているが、魔力が放出されていない。
多分だけど、魔力の扱いに慣れていないから放出することが難しいのだろう。
私たちが魔法を打つ感覚と違うのかもしれない。
私は考察しながらサリアのことをみていて自分の修行を忘れる。
「あっ修行しなくちゃ!!」 と思った頃には昼休憩になっていた。
紗夜ちゃんが、脳内メッセージで、「家集合!!」と連絡をくれたので私は家に向かう。
サリアと家の前で会うが、すごい疲れきった顔をしている。
それだけ魔力との一体化は難しいのだろう。
「お姉ちゃんおつかれ……。ご飯食べようか……。」
「うん」
私たちは家に入ると椅子に腰かけた。
目の前に机があるので机に両手をべったりつけて少し休憩。
修行の間は全て紗夜ちゃんが料理を作ってくれるらしい。
どんな料理が出てくるか非常に楽しみ。
だって疑似体験を作った紗夜ちゃんだからこそ、疑似体験で食べた美味しい料理たちを作ってくれるに違いない!!
私はそう思っていた為、料理が来た時に少しショックを受けた。
「おまたせ。野菜とお肉の炒め物。あとご飯ね。」
「やった!!」
「……」
そう、家で作れるものだった。
作ってもらえるだけですごい嬉しいことなのだが、変に期待してしまった為ありがたみが減ってしまった。
期待するのは程々にね。
私たちは料理を食べた後また修行に戻る。
魔力が切れても紗夜ちゃんが補充してくれるのでサリアは問題なく続けられる……。
すごいスパルタだよね。
私はサリアの方を見るとサボってしまうので背を向けて魔力精度を上げていく。
火球を出すにしても形を変えてみたり大きさを変えてみたり。
コントロールすることができないのでそれが目標だ。
以前紗夜ちゃんに 「コントロールできれば、相手の不意をついて攻撃できるよね。」 と話したところ 「できる」 と言っていた……。
その分すごい難しいらしい。
それができれば魔力精度も上がると思うので特訓中。
水魔法で消化もできるので、以前のような問題ももちろん起こさない。
私たちはそんな日々を一年間過ごした。
サリアは魔力を徐々に放出したため、放出した魔力の渦ができにくかったみたいで早く終わったらしい。(紗夜ちゃんが言うには)
それでも一年もかかったのだ。
私がこれからするがどれだけかかるのかすごい心配だ。
魔力は使えば使うほど多くなるのでサリアの魔力は徐々に多くなって、ここに来た頃の数倍はあるらしい。
成長と言えば、サリアの胸だ……。
元々大きかった胸がすごい大きくなった……。
これ以上大きくなったらどこにしまうのか……。
途中で「服を買いに行かなくちゃ!!」と焦っていたが、紗夜ちゃんが作ってくれたので問題なかった。
なんと生活魔法らしい。
他にどんな生活魔法があるのか気になるが、それはお楽しみに!! ってことで終わってしまった。
そして今日から私の魔力一体化トレーニングが始まる。
その間サリアは魔力の一体化ができたので魔法を打って感覚を掴んでいくらしい。
早くお姉ちゃんもそっちに行くからね!!
私たちは朝食を食べた後に家の前で別れた。
全く進まなかった物語ついに一年経過しました!!(謎の空間内で)
謎の空間内ですので、現実世界では一日も経ってないことになります……。
なんとも言えない……。