第3話 妹は巨乳美少女だった(嫉妬)
「はぁ。」
今まで体験していた人間生活が疑似体験と知った主人公であるアリア。
その疑似体験をしたせいで家を一週間も留守にしてしまう……。
私引きこもり美少女だぞ!!
ってな感じでとりあえず家まで直行……。
謝罪は疑似体験時に学んだので今日はそこまで怒られることはないだろう。
もし怒られても冷静になった明日とかだよね。なんだか緊張してきた。
ん? あれ? ふと思い出したけど、私現実世界で謝った経験ほぼなかったような……。
疑似体験時の経験通用するよね……。
ボソボソ呟きながら歩いているとエルフの里の結界が見えてきた。(結界はエルフにしか見えないよ)
あの結界に入れば長老に1発でバレるんだよね……。
今まで感じたことがないぐらい鼓動がうるさい。
それにしてもあの時なぜ里から出てしまったのだろうか……。
今まで一回も出たことがなく、恐怖心なども少しはあったと思う。
それ以上に結果以外の山菜が気になったとか、あの頃の私絶対どうにかしてたな。
そもそも、今山菜の一つも持ってないし……。
ほんとどうしたものか……。
私はボツボツと呟きながら結界に近づいていく。
目の前に結界が貼っているところまで着いたが次の一歩がなかなか出てくれない。
行け、行くんだアリア!! 謝罪のシュミレーションは完璧だろ!!
体が正直というものはこういうものなのだろう。
「早く行かなくていいの? 親御さん心配してると思うけど?」
ほんと誰のせいでこんなことになったと思ってるんだか?
元はと言えば私のせいだけど!!
疑似体験機だが、ただの椅子にしか見えず山菜採りの休憩がてらに座ってしまったのが原因。
座ってしまった私も悪いと思うが、作ったあんたも悪い。
うん。お前の方が悪い。ほぼ誘拐だよ。
ジトーっと見たけれど、顔が読めないってほんとに不便!!
いくら待っても結界内に入ることには確定しているのでさっさと帰宅し、謝罪しよう。
うん。それがいいはず。
私は意を決して結界内に入ることを決意する。
それにしてもこんなにも重い一歩は初めてだ。
足はあげたものの、結界の前でプルプルと震えなかなか前に出てくれない。
さっき決意したばかりだろ。
頑張れアリア!!
こちとら+80年パワーがあるんだぞ!!
私は力を入れ無理やり片足を結界内に入れる。
片足着くと同時に汗が今まで感じたことがないほど出る感覚を味わうと同時に、もうバレるのだからという精神でもう一歩目はすんなり進めた。
「ふぅ。」
「何終わった感じを出してるのさ。」
「別にいいじゃん。結界内に入れば結局バレるんだから、これが一番緊張するんだよ!!」
「そんなものなのかね?」
「そういうものだよ。それにしても疑似体験をさっきまでやってたから、家族に会うのがすごい変な感じだよ。しっかり受け入れてくれるか?っていう不安もあるし……。」
「大丈夫、その時はこっちで何とかするから」
「なんだかいつもと違って頼もしいね!!」
「余計なお世話だ。」
紗夜ちゃんと少しお話してリラックスモードに入り今まで以上の足取りで家に向かう。
もうそろそろ、長老から頼まれた方々が来てもおかしくない頃だよな……。
私は先程から周りをチラチラと見ているが誰もむかえにきている雰囲気がない。
バキ
「はぅ。」
「ただの枝だよ。そんなに驚くこと?緊張しすぎだよ。」
紗夜ちゃん小馬鹿にするようにクスッと笑いながら返答した。
急に誰かが来たかってドキドキだったんだから!!
てか、ここまで誰も来ないって、ほんとうは1週間ではなくて結構時間が経って、エルフの里魔王に潰されちゃったり(あわあわあわ)。
そんなことを考えながらボソボソ呟いていると後ろから、追突された。(抱きつかれた)
「ぎゃああああ!!」
「お姉ちゃん!!」
勢いよく後ろからタックルされた為、準備もできず前から倒れそうになる。
私は、骨が折れるんじゃないかと思いながら誰の声か思い出す。
「どっどこ行ってたの。みんな心配じたんだからね。行事以外ほぼ出かげないお姉ちゃんが1週間も帰ってこなかったからっで」
声の正体は妹のサリア。
いつも部屋にこもっているので顔を合わせるのも食事ぐらいだが、ここまで心配してくれるとは……。
妹のサリアの目からはポロポロと涙がこぼれていく。
ここまで心配されたことなかったから、胸が苦しい。
いつからだろう。
1人で大丈夫と思い始めたのは……。
こんなにも私を心配してくれるなんて嬉しくて涙が出そう。
「ごめんね。サリア。心配してくれてありがとう。最近家に籠ってばかりだったから旅に出たくなってね。それで、1週間ぐらいに外に出ていたんだよ。急にでかけてごめんね。」
「バカ。里中のみんながお姉ちゃんを探してるんだよ」
この時決心したのであった、家族を泣かせないと。
それにしても、私の妹胸でかくね?背中に柔らかくて大きなものが当たってる。
いやいや、大事なシーンで何言ってるんだ。
…………。
お姉ちゃんは、サリアのことが心配になってきました。
別に私が貧乳だからに羨ましく思っている訳ではない。
感動の再会を、一瞬で台無しにした女であった。
「お父さんとお母さんは?」
「今は、お姉ちゃんを探しに森の中散策中。お姉ちゃんが戻り次第長老に言って連絡とってもらうって言ってた……長老に言わなちゃ!!お姉ちゃん行くよ!!」
サリアは私の手を引っ張って走っていく。
走りながら涙を拭くが拭いても拭いてもこぼれてくる。
少し走ったところであることに気がついてしまう……
ん?なんか疲れてきたぞ?
早くないか?
待って、はぁはぁ。
無理そう。
「ちょっちょっと待って。はぁはぁはぁ」
一生懸命リードしてくれている妹には私の声なんて聞こえない。
ほぼ引きこもりだった私は体力が無さすぎたのだ。
「ちょっまてっちょっ」
ここに来て、散歩されてる犬の気持ちがわかるとは……。
こんなにも息切れが早く辛い。
ん?待てよ。
私が体力ないだけだ。
全国の犬さんのごめんなさい(ぺこ)
最終奥義!!
動かない!!
サリアの手はピンッと引っ張ったように伸びた。
「お姉ちゃん!? えっ。ごめんね。疲れたよね。ゆっくり歩いていこうか?」
サリアは私を見ると涙が止まりはじめていて、体から冷や汗が出ている。
私の顔を見ただけで疲れたと判断できるなんて良い妹なんだ!!
それにしてもさっきから汗が止まらない。スポドリ!!
炎天下の中歩いたらスポドリ飲まないとやってられねぇよなぁ!!
こちとら、熱中症で死んでるんだぞ(ドヤっ)
「お姉ちゃん。ハンカチ貸してあげるから顔拭きな。すごい汗だよ。それになんか匂いするよ……」
「……」
忘れていた。1週間疑似体験。
すなわち1週間お風呂に入っていないこと。
体を拭くことさえもしていなかった。さすがに匂いはしてますよね。
長老に会いに行く前にお姉ちゃんお風呂に入りたいなぁ〜。
こんなこと言ったのなら雷が落ちるだろう。変な意味に捉えられても嫌だし
「お姉ちゃん。集落見えてきたから、あと少しだから元気だして」
お姉ちゃん元気が無くなるコール。
集落見える→みんなに見られる→臭いと思われる→人の噂も78年……。
仮想世界の寿命分とはなぁ〜お風呂入らせてくれるかなぁ?
そんなことは、お構えなしとてくてくと歩いていくサリアにリードされながら中央の大きな家に向かって歩いてく。
「帰ってきたみたいだね」
「あのアリアが一週間だよ」
「絶対男だよ!!男!!」
「男は女を悪くするからね」
「……」
聞いてるだけで悲しくなる声を無視して長老の家の前まで歩いていく。
この村でいちばん大きな家に向かってるので、言わなくてもバレてしまってる。
まずは長老に怒られに行く。
長老の家の前まで行くと、ドアが開き歳のとったエルフが出てきた。
「待っておったよ。連絡はもう取ってある。お主らの両親は数分で帰ってくるじゃろう。」
そこに出てきたのは少し老けたエルフ。
しかも格好が古代ギリシア人。まさに長老を感じさせる雰囲気が漂っている。
「はい。すみません。お世話になります。」
「何を言っておる。里の皆は家族だ。遠慮なんてするもんでは無い。」
「ありがとうございます」
長老からみんな家族とか言われたら涙が出てくる。
温かく迎えられた嬉しさからだろうか?
なんやかんやいって、気を張りつめていたのかもしれない。
長老の言葉で少し緩んだらから涙腺が崩壊したのだ。
「大丈夫か?中に入って、外の世界は想像よりも怖いことが多い。もう恐怖が襲ってくることは無い。安心したまえ」
「ありがどう」
私は泣きながらサリアと一緒に長老の家の中に入る。
長老の家に入るとリビングに案内され私たちはそこで待つことになった。
リビングには、ダイニングテーブルと椅子。あと観葉植物が多数置かれている。
椅子に座ると長老の奥さんが温かいお茶を出してくれる。
「これでも飲んで休んでね。もう少しでお父さんとお母さんが、来るからね。」
「「ありがとうございます。」」
急な来客しかも泣き崩しが現れ少し困惑する長老の奥さん。顔がどうしようと語りかけている。
安心して、長老の奥さんがどしてくれたお茶を飲んでいると、
「長老!! アリアは無事ですか!!」
ご両親が登場!!
謝罪の準備開始!!
今回で妹のサリアが登場!!長老と長老の奥さんは、まだ名前が決まってないため、名前なしで書きました!!多分明日あたりに出てくると思いますのでお楽しみに!!普通のエルフが主人公で書こうと思っていたのですが、変な性格のエルフになりました……逆にここがいいって言うことで
【今後の予定】
10話に達するまでは1日1話公開予定!!毎日0:00に公開します。 その後は水、土曜日に更新予定です。