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エルフだって忘れてた……  作者: ころキャベ
第四章 ダンジョン攻略編
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第222話 浮気調査

 その後はお母さんと学園での出来事を話したり、ホットケーキを作ってみんなで楽しく食べたりと幸せな時間を過ごした。

 気づくと16時に近づいてきたので、私たちは転移でお父さんがいつも行く冒険者ギルドがある街までやってきたのであった。


 「それにしても久しぶりだよね。門番の人も覚えてくれてすんなり通れたし、それにここには冒険者の登録をした思い出があるからね」


 「ほんと、門番の人達覚えてくれて良かったよね。お父さんが帰っても内緒にしてて。とか普通じゃ言えないもん。でも、あの人達なら分かってくれるから安心!! 優しかったもんね!!」


 「ね!!」


 「ここの門番は特別なのよ。ここは、冒険者ギルドと門番が連携しているから、元冒険者の雇用として受け入れられてるみたいよ。それに、何かあればギルドに通達が来て、あれこれするようになってるから安心安全なのよ。何かあったら、強面ギルマスの出番だから、何かと悪さがないらしいわ。」


 「ターロさんか……。懐かしいね」


 「お姉ちゃんなんか、懐かしいね。ばっかり言っておかしくなっちゃってるよ。ついこの前じゃん!! でも、こんなに短期間で色んな思い出が作れたのは嬉しいな。あっ。そろそろ魔力消さないと。お父さんは魔力の質とかで私たちってすぐにバレちゃうから!!」


 「そうね。危ないところだったわ。ありがとうねサリア。」


 「えへへ。」


 お母さんに頭を撫でられて嬉しそうなサリアを見ながら私は魔力を消した。

 そもそも、魔力を消すというのは少しめんどくさいし、神経を使わなければいけないのだ。

 初めはただ魔力循環をしなければいいと思っていたが、魔力というものは色々複雑らしく、それだけでは普通にバレるらしい。

 そもそも、魔力感知なんてほぼエルフしか使えない代物だからなにか騒ぎが起きることもないだろうけど。


 私たちは冒険者ギルド近くに移動し、お父さんが現れないかじっとその場で待機する。


 「こういう時、魔法が使えないのが大変だよね。サイレントとかさ、千里眼とか色々あるのにさ。それを使うと魔力が放出しちゃうから絶対にバレちゃうのんだよね……。あっ。お父さん来た!! だけど、みんなと一緒だよ?」


 「多分ここまでは本当にお仕事だったと思うわ。問題はギルドに入って出たあと。いつもなら他のみんなと一緒に帰ってくるんだけど、本当に最近怪しいから見ていてね。それに、今は娘たちも帰ってるんだから、すんなり帰ってきて欲しいところだわ……。」


 「お母さん……。」


 お母さんはいつもみたいな覇気は無く、お父さんを見ても悲しそうな表情をしていた。

 お父さんは仲間たちと何も問題なくギルドに入って行く。


 笑顔を振りまくお父さんだが、なんだか私には少し寂しそうにも見えた。

 もしかして、その寂しさを埋めるためにお母さん以外の方に手を出したとか……。

 なんだかそう考えればかんがえるほど、心がムカムカしてくるし、悲しくも感じるというよく分からない感情に左右されてしまう。

 そのよく分からない感情を押し殺しながら、私たちはただただお父さんがギルドから出るのをじっと待った。

 やっとエルフの集団が出てきたと思ったが、そこにお父さんの姿だけが無く心がキュウっと苦しくなる感じがした。


 「やっぱりいないわ。今日は絶対にみんなと一緒に帰ってきてくれると信じてたのに……。」


 「お母さん……。」


 「大丈夫だよ。お父さんがまだ悪いことしたって決まったわけじゃないから。お母さん落ち着いて!! 大丈夫。だって私たちのお父さんだもん。お母さんを泣かせるようなことなんて絶対にしないもん!!」


 「サリア……。ありがとう。」


 「それにしても、お父さん一人で何やってるんだろうね? 魔力感知もできないから一切中の様子が分からないけど、ギルドだから悪いこともできないし、なにかあるのかな?」


 「うーん……」


 そこからしばらくすると、お父さんが出てくるがなんだか後ろをすごく気にしていて少し経ったあと小走りで全く知らない女性がやってきた……。

 しかも人族っぽい。

 エルフと人族では寿命観点からあまりいいお話は無いはず。ってその前にお父さんは既婚者!!

 お父さんだから、絶対にダメ!!


 「やっぱりね……。もう私はいらないのよ……。」


 「お母さん、絶対そういうのじゃないから。」


 「でも、実際にふたりで仲良さそうに話してるじゃない!! 私なんかよりあっちの女性の方がディーロは好きなんだわ……。私なんかよりも……。」


 「「お母さん!!」」


 お母さんは涙を流しながら見たことの無い表情でお父さんの事を見ていたので、私とサリアは条件反射でお母さんを抱きしめると、お母さんはより泣いてしまった。

 お父さんのことだからなにかの間違えであって欲しい。と思っていたが、本当にこうなってしまうとは……。

 私はお母さんを抱きしめながらこっそりお父さんのことを見ていたが、近くの喫茶店に言って何やら楽しそうに話していた。

 しかも、あの表情は今まで私たち家族に向けていた表情……。

 ということは、本当に……。


 「えっ。どうしたの急に立って?」


 「もう、お父さん知らない!! 何がどうなってるか直接聞いちゃうんだから!!」


 「……。サリア……。」「?!」


 「お姉ちゃん離して!! もうサリアは怒ってるんだから、お父さんに問い詰めるもん!!」


 「ちょっと待って。待って。確かにどうなってるのかは気になるし聞きに行きたいけど、少し冷静になろう。ね。 こういう時は慌てずになにか証拠を抑えてからじゃないといけないって何かで読んだから、もう少しだけね。もしかしたらただ単におしゃべりしてるだけかもしれないから!!」


 「えー!! でも、早く行かないとどこか行っちゃうよ!!」


 「そこら辺はしっかりついていけるから大丈夫。もう少しだけ。ね。お願い!!」


 「もう少しだけだよ!!」


 サリアはほっぺたを膨らまして少しぷんぷん状態になりながら私の隣にやってきて、お父さんの様子を再度見ているが、相変わらずふたりで飲み食いしながら楽しく会話をしているだけで、ただただ時間が過ぎていった。


 あれから1時間ぐらいがたっただろうか?

 それでもお父さんと謎の女性は全く出てくる気配すらなく、まだなにか楽しそうな顔で話している……。

 本当になんなのか?


 「もういいわ。2人ともありがとね。せっかく学園から来てもらってるのに、こんなことに付き合わせちゃって……。お母さんもっと頑張るから……。」


 「お母さん、サリアも提案してたけど突撃でもする? 時間が経てば何かしらおかしな動きがあるかの思ったけど、ただ話してるだけだから何か事情があるんじゃないのかな? って思うんだよ。それにしてもあんなに見えやすい位置で座ってるすんだから、外から丸見え。もし里の誰かにあってもすぐに気づかれるぐらいだよ。一回行ってみようよ。」


 「やっぱりそうでしょ!! 行くよお母さん!! お父さんが悪くなっちゃったのか確かめるよ!!」


 「うっうん」


 お母さんは悲しそうな顔をしながらお父さんがいる喫茶店にみんなと一緒に歩いて行った。

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