第220話 初めて見る両親の喧嘩……
「はぁぁぁぁぁぁよく寝た!!」
久しぶりに自宅で寝たので大丈夫か少し不安だったけど、いつも以上にしっかり寝れた気がする。
それに目を覚まして自宅っていうのがやっぱりいいよね。
相変わらず当たり前というものは失ってこそ気づくものだな〜。
なんて思いながら、目をかいて布団を出ていつも恒例の日光浴をする。
いつもならサリアも一緒に寝たい!! などというとこほだが、昨日は疲れていたのかそういうことはなくそのまま自室でぐっすり寝ていたみたいだ。
別に寂しいということはないが、起きて1人だけというものは久しぶりすぎてなんか新鮮というか……。
なんというかね……。
よし!! 行くか!!
私は十分に日光浴をした後1階に降りるとそこには両親が何やらお話をしている。
自宅にいた時には当たり前だったこの状況。
疑似体験で人生は短くその一時を大切にしないといけない。と教えてもらったばかりだが、慣れというのは非常に怖くそういう大切なことさえも忘れてしまう。
やっぱり、もっとこの瞬間を大切に思わないとな……。
私が2人を見ながらそんなことを思っていると、私に気づいたお母さんが声をかけてくれる。
「いつまでもそんなところに立ってないで入ってきなさい。今すぐお茶を用意するわ。」
「ありがとう」
「おっ。起きたか。おはよう。今日は仕事だがら、あまり一緒にいれないのが残念だよな……。こういう時こそ仕事を休む時って言うのにな……。よし、1回相談してみるか!!」
「そうよあなた。せっかくだし、みんなでどこか行きましょう。あ!! 2人に王都を案内してもらうのはどうかしら? 今となっては2人のホームなのだから今まで以上に教えられるでしょ? あっ。魔族の侵略で結構潰れちゃったんだっけ……。」
「それは大丈夫。王都の中でも1部だけだからそこ以外は全然今まで通り活気よく生活してるから安心して。よし、お父さんが休みの時に行こっか!!」
「よし!! 今日も頑張るか!!」
お父さんはやる気いっぱいになってくれてお母さんは「ふふふ」と笑いながら嬉しそうな顔をしていた。
王都と行ってもそこまで観光したことはないけど、ナギさんがいるから合流後だいたい任せればいっか!!
その後、昨日は私の話をしたので、エルフの里内のお話を2人から聞いていたが、特に変わったことはなかった。
聞いたあと、そもそも寿命がありすぎるエルフがそんなに急に変化のことをするはずがないからな〜。と思ってしまう。
うどん屋も私たちがあっちちいって以降新商品を出していないが、売れ行きはよく、数百年ほど新作を出さなくても大丈夫だろう。と言っていたらしい。
「そっか……。最近色んなイベントがありすぎたから、どこもそうなのかと思っちゃってた。そもそも、私たちが巻き込まれすぎな気もするけどね……」
「まぁ、それだけ楽しいことがあるってことはいいことじゃない!! 学園生活なんてあっという間に終わってしまうんだから一瞬一瞬をたのしみなさい。」
「そうだな。色々あると思うけど頑張れよ!! それと、大型連休以外もちょくちょく帰ってきていいからな。」
「時間があれば帰ってくるから」
「そういうあなたは学園から全く里に帰ってこなかったじゃない。人の事言えることなの?」
「……。」
「お父さんの考えもだいじだけど、学園でしか味わえない時間も大切にしてね」
「うん。わかった」
「……」
お父さんは少し悲しそうな顔をしていて、少し気まずい雰囲気になったので私はサリアを起こしに行くといい2階にやってきた。
お父さんは結構寂しがり屋だから、あんな感じに言うのは分かっていたが、お母さんはまさかその逆を行くとはね……。
もしかして、私たちがこの家にいないうちに何か変化があったのかもしれない……。
などと不安になりながら2階にある廊下を行ったり来たりしていると、サリアが自分の部屋から出てきた。
「お姉ちゃん何やってるの? さっきからあっちに行ったりこっちに行ったりして。もしかして悩み事?」
「まぁ、そういうことっていうか……。うーん……。」
「もう、そういう時は頼ってくれてもいいのに!!」
「そこまで深刻な自体じゃないから大丈夫、大丈夫!! あっ。そうだ、お母さん達に王都紹介して欲しいって言われたから後で作戦会議するよ!!」
「!! みんなでいつも行ってるところ行くの楽しみ!!」
サリアはるんるんな気持ちになってくれたのでそのまま私たちは1階に降りていく。
サリアは口は堅いが顔に出やすいタイプなので、多分私が相談すれば不安になり両親にすぐにバレてしまうので今回のことは内緒にしておくつもりだ。
もし、サリアもなにか気づいたのであれば、いつも私に逐一報告してくるので、もしその報告があればやっぱり。ということだろう。
はぁ。ほんと大丈夫だろうか………。
1階に降りた私たちは洗面台でサリアが顔を洗った後リビングに行こうとするとお父さんとお母さんのふたりで話し声が聞こえ、私はサリアに少し待ってと言って話を盗み聞きすることにする。
「あなた、寂しいのはわかるけど2人にも今の時間を楽しんで貰わないとでしょ。長期期間でも帰ってこなかったあなたと違ってあの子たちは帰ってきてくれるんだから!! もう、ほんとなんて優しい子なの。」
「……。もう終わったことなんだから、いいじゃないか。それに、ウサだって俺が行った2年後に学園にやってきて長期期間も帰ってなかったじゃないか。」
「それは、あなたがいつまで経っても帰ろうとしないから心配して後をついて行っただけじゃない!!」
「最初はそうだったかもしれないが、その後は冒険者になり学園卒業後何十年も里にはかえってこず、やっと帰ってきたと思ったら家でのんびりしたり、ほぼ外出もせず皆心配していたじゃないから。どちらかといえばウサの方が良くなかったんじゃないか?」
「だから私は帰ってきてくれることに感謝もしてるし、今を楽しんで欲しいって心から願ってるのよ。あの子たちはいつまでもお子ちゃまじゃないのよ。いつか巣立っていく可能性が高いのよ。それに、アリアだって学園卒業後は旅をするって言ってたし、多分アリアが行くならサリアもってなるわよ。そうすれば今以上に家に帰らず、100年以上帰ってこないかもしれないのよ!! あなたはそういうこともしっかりかんがえてるの? ただ寂しいから帰ってきて。じゃないのよ。あの子たちはあの子達の人生を歩んでいるの。私たちは親なんだからなにか困った時に手を貸すのが役目じゃないかしら?」
「それはそうだが、あの子達も親になればわかってくれるはず……。」
「それはあの子達自信が決めること。私たちが勝手に妄想して決めることじゃないわ」
「それはそうだが……。」
「もう、ほんと最近疲れてるのは分かるけど、何かおかしいわよ。どうしたの?」
「そんなことはない。俺は今まで通りだ。ウサがおかしくなったんじゃないのか?」
「もう、あなたなんか知らない!!」
「……。」
「2人ともどうしちゃったんだろ……。」
サリアはふたりの会話を聴きながらどうしよう。どうしよう。とあわあわしている。
私が知っている両親はいつも仲良く喧嘩していることなんて一回も見たことがなかった。それゆえこんなにも揉めていると不安でしょうがなくなるのだ。
それに、ふたりが言っている意見もわかるから、なんかすごいモヤモヤするし……。
「お姉ちゃんは変わらないよね。ね!!」
不安な表情をするサリアを見ると涙目になっていている。
私はそんなサリアを抱きしめながら「大丈夫。大丈夫だよ」と言うとサリアは静かに泣いていた。
私はサリアを抱きしめながらテレポートで自室に戻りサリアが泣き止むまでただただ抱きしめていた。
お父さん、お母さん本当に私たちがいない間に何があったんだろう……。
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