第194話 怪しげな少女達
「疲れたにゃ。」
「お疲れ様。魔法が撃てない時は身体強化を一日中して魔力を消費させるとかすればもっと強くなるから頑張ってね!!」
「頑張って強くなるにゃ!!」
両手をあげてやる気いっぱいのニーナを見てこっちまで元気になりながら廊下を進み教室に戻ると解散!! と黒板に書いてあったので私たちはそのまま寮に戻り部屋の前で別れた。
「お姉ちゃん、それにしても今日は疲れたね。お昼ご飯も急いで食べる感じになっちゃったし。晩御飯はゆっくり食べようよ。」
「だね!! 今日は疲れてるから元気になるためカツ丼にしよっかなって考えてるんだけど、どうかな?」
「やった!!カツ丼♪カツ丼♪」
サリアの瞳孔が開き嬉しそうにした後、スキップをしながら回り始めた。
カツ丼はこないだ食べたばかりだが、サリアは毎食カツ丼を食べても飽きないと言うほど大好きなので相当嬉しいんだろう。
カツ丼の前に大浴場で疲れを癒し、部屋に戻るとサリアが私にべったりしながらカツ丼の曲を歌い出したので楽しく歌いながらカツ丼を作りそのまま頂いた。
相変わらずだが、サリアは美味しそうに食べながらひと口ひと口を大別に噛み締めて食べていたので、次回も疲れを癒す時に作ると心の中で決めたのであった。
今度はサプライズ的な感じで出してサリアの嬉しそうな顔を見るのもありだな。
そのまま幸せを噛み締めながら就寝と素晴らしい一日を過ごした。
それから1週間。
学校に行ったり休みの日もニーナと修行したり、遊んだりしていてあっという間に過ぎ去っていった。
頑張ってディルギンと仲良くなろう大作戦を決行したが結局失敗に終わり半分諦めモード。
そして、本日は祝日なのでぐっすり寝て疲れを癒すはずだったのだが……。
トントントン!!
?
トントントン!!
私たちの部屋にノックされているのに気づき起こされたのだ。
時間的に4時ぐらいかな?
8時に起きる予定だからまだまだ寝れるのにほんと誰が起こしたんだ!!
魔力感知っと……。
1人じゃない、計4人。
しかも魔力の質的にニーナやアヤさんなど知り合いでも無い……。
誰?
「千里眼っと。」
状況が読めない私は千里眼をして外の様子を見るが、見たことの無い生徒4人ぐらい私たちの部屋の前で集まってる。
しかもしっかりとピシッと綺麗な格好をしているので貴族の可能性が大。
恨まれるようなことした思えないんだけどな……。
こうなったら!!
ここは!!
受付に連絡!!
私はクローゼットの服に急いで着替えて1回の共有トイレにテレポートで移動しその足で受付に向かった。
受付のお姉さんもこんな時間に来ると思っていなく少し驚いた顔で私のことを見ている。
「あのすみません!! 私が共有のトイレに行ってる隙に知らない生徒が私たちの部屋の前に居座っているのですけど助けてください!!」
「?! いっ今行きます!! どちらですか? 案内してください!!」
「こっちです!!」
少しこわがっているような口調で説明したので心配してくれてる声色で対応してくれこのまま私たちの部屋まで行くことになった。
よし、作戦成功!!
あとはサリアが起きないように、防音魔法を私の部屋の中にやってっと。
私の部屋は3階で急いで階段を上がるが受付のお姉さんは全く疲れる気配が無くあっという間に3階についた。
魔力感知で確認したが、懲りずにまだ私の部屋の前で居座っているのはわかっている。
さっさと逃げられたら証拠が取れなかったので正直ありがたい。
「あなたたち、こんな所で何してるの!!」
「やばっ逃げるよ!!」
「「はい!!」」
「樹木」
「「?!」」
私の掛け声と共に床から太い木の枝が彼女たちを絡め体が固定され動かなくなったがどうにか逃げようと試みている。
魔力をそこそこ込めているので物理的に壊すことはできないし、樹木解除方法を知らないはずなのでこのまま囚われてもらうつもりだ。
「すっすごいのね……。」
「それほどでもないですが、あの生徒達お願いしても大丈夫ですか?」
「任せてちょうだい!!」
少し引き気味で言われたが私はお構い無しに床との接着を解除し、彼女たちが気に纏われている形になった。
寮母さんは彼女たちを浮かせそのまま1階へと戻って行ったので私も自室に帰ったが一眠りができないのでそのまま起きていてサリアが起きるのを待ちながらのんびりしていた。
サリアに朝の事を伝えると「そんなことあったの?!」とすごい驚きながら「私がお姉ちゃんを守るから!!」と力強く言ってくれた。
嬉しくて頭を撫でるとサリアはえへへ。と蕩けた顔をして少しゆっくり過ごした。
それにしても、この学園に通ってから変な事件に巻き込まれることが多い……。
ほんとなんでかな?
そんなことを考えながらお腹も空いたし、ご飯食べに行こうか。も言うことで着替えて学食を食べ1度自室に戻ろうと学食の近くの廊下を歩いていると今朝私たちの部屋を叩いてきた女たちが私たちの行く道を塞ぐ。
廊下を塞いでしまったので私たち以外にも少し困っている顔をしている……。
もっと他人のことを考えて生きて欲しいがね……。
念の為録画魔法開始っと。
「あなた、チクったわね!! しかもあの魔法、さすがAクラスと言うべきかしら。」
「チクるなんて卑怯よ!!」
「そうよ!!」
「そうだわ!!」
「お姉ちゃん、これが朝言ってたの?」
「そうそう。めんどくさいのに絡まらちゃって大変だよね」
「ね!!」
「私のことをめんどくさいですって!! なんて無礼なんでしょうか!!」
「私はただあなたがたの態度が気に食わないだけですわ!!」
「「そうですわ!!」」
「気に食わないからって意地悪するの方がいけないんだもん!! それのせいでお姉ちゃんが朝から困ってたんだよ。相手の気持ち考えたことある?!」
「ほんと何よ!! あなたが原因を作ったんだからね!!」
「そうよ!! 王子ったらあんなに悲しそうな顔をしていて。」
「初めてよ。私を見ても朝の挨拶をしなかったのわ。」
「その日の魔術の授業は酷いものだったわ!!」
「「あなたのせいで!!」」
「なんなの!!」
どこかの貴族4人組が廊下を塞ぎながら私たちに対して怒っているが、周りもどちらが悪いか明白のようだ。
こそこそとあの人族に関わるのはやめとこう。や先生に言った方がいいよね?! などといった声が聞こえる。
録画魔法で記録してるし校長先生に見せて対処を撮ってもらうつもりだ。
ここでテレポートで逃げてもいつまでも追って来そうだからね!!
長引くと行けないから校長先生にテレパシーも送らなきゃ!!
(校長先生すみません。廊下で変な輩に絡まれて少し授業遅れるかもしれません。録画魔法をしているので後で譲渡します!!)
(わかったわ!! いまそっちに向かうわね!!)
(ありがとうございます!!)
ということで私はただ話を長引かせれば万事解決になったが、サリアは怒りっぱなし……。
伸ばせるか?
「あなたたちがどれだけ王子を大事にしているかはわかりましたが、王子自体がこの現状を望んでいるのでしょうか?」
「きっと望んでいるに決まってるわ!!」
「「そですわね!!」」
「決まってるわということなので、あなたがたが勝手にそう思っているだけで、本当は嫌と感じてる可能性もありますよね。こんなことされたら余計サリアは王子のことを嫌うでしょう。そうすればどうなりますか? サリアが好きな王子はショックを必然的に受けるはずです。そうなればその原因を探しあなたがたが標的になる。ここまでしっかりと考えての行動だったのでしょうか?」
事実を言われた痛いところをつかれたみたいな顔を一瞬したが、何故か開き直りそのまま反論してきた。
「あなただってただの妄想じゃないので!!」
「「そうよ、そうよ!!」」
「では、お互い様ということですよね。」
「私は近くで見ているから王子の考えが分かるの!! だから私は特別なのよ!!」
「人の心が読める魔法でも使っていれば分かりませんが、そうでは無い場合それは価値観を押し付けてるように思いますけど。」
「そうじゃないわ!! だって、王子は私の」
「校長先生こっちです!!」
「「えっ?!」」
「あなたたち4人で寄ってたかって何をしているの!!」
「私たちはこの生徒に虐められておりましたのよ。」
「「そうですわ。」」
「校長先生、譲渡。」
「ありがとう、アリアちゃん。」
校長先生はその場で再生。と言うとその場で大モニターが出現し先程の光景が浮かび上がる。
「これはどういうことですか? こんなことをしていたなんて卑怯ですわ!!」
「そもそも、あなたがこんなことを引き起こせなければこのような結果にはならなかったと思います。ここは魔術を学ぶところであり誰かをいじめるために設置されたところではありません。そもそも、王子の考えなんて王子しか分からないはず。それをあたかも自分の考えと同じというのはおこがましいのではないですか? この学園は国からの補助金が出ておりますし、王子の案件なので国王に提出させていただきます。判決は王次第でこちらの対処を到しますのでお願いします」
「「そんな……。」」
「では、校長先生に行きましょうか。念の為樹木。」
4人は真っ青な表情で校長先生に連れ去られた。
その後サリアと一緒に部屋まで戻ったが、「お姉ちゃん怒ってる?」と聞かれた。
サリアが関わると結構感情的に動きがちになっちゃうから気をつけないとな……。
それにしてもほんと、なんでここまで面倒事に巻き込まれるのか?




