第190話 迷子のおふたりさん
「それにしても、ナギさん足ガクガクだったね!! 返事もはひってなんてたし!!」
「サリアそういうことは言ったらダメでしょ!!」
「だって、面白かったんだもん!!」
「サリアちゃんたちが緊張しない方がおかしいのよ。王族よ。王族!! 私たちなんて何かあったら一瞬で首が飛んじゃうのよ!! そんな人々相手にするんだから普通の神経でいられないわよ!!」
「心配しすぎだよ!! それに私の方が絶対に強いし、魔力的に考えても一瞬で勝てるもん!! ナギさんは変なところで緊張するんだから!!」
サリアはそういいながら軽くシャドーボクシングをしているが、そんな姿をみたナギさんが慌てて辞めさせた。
さすがに見られると牢屋直行だからね……。
「サリアちゃん他でそんなこと言ったらダメだからね!! 誰か聞いてたら偉いことになるんだから!!」
「はーい。」
そんな私たちは、現在裏路地に何かいいお店がないか散策中。
あのままギルドに帰っても良かったが、せっかくならということでナギさんが誘ってくれたのだ。
裏路地だけあって道幅が狭い上に建物で囲まれているので日差しがあまり入り込まず少し薄暗いが、涼しくも感じる。
「ナギさんはいつ頃までダンジョンに行かないつもりなんですか? いつでもいるのなら休日で空いてる時は会いに行こうと思ったんですけど。」
「そうね。当分は行く気がないわ。お金も十分にあるし、久しぶりに太陽の光を浴びながら暮らしていきたいからね。それに最近は大型のクエストもないからその日中に帰ってこれるから、何かあったらいつでも声掛けてちょうだい。あっ、そうだ。せっかくだし一緒にクエストを受けてもいいかもね!! 今度言っちゃう?」
「?! 賛成、賛成!! 私たちも一緒のS級冒険者になったんだからなにか1つ一緒に達成したいよね。せっかくだから物語に出てくるドラゴンとか!! みんなびっくりして、変なことを言う人たちもいなくなっちゃうよ!! あの王女もわがまま言わなくなるんじゃない?」
「そういえば、王城で王子達はいなかったね。第2王子は学園に通ってるけど、第1王子は何してるんだろう?」
「他の国の学園に通ってると聞いたことがあるわ。それ以上のことは分からないけど……。」
「お姉ちゃん、あんなやつのこと気にしちゃダメ!! だってあんな最低な告白をするんだよ。私絶対に許さないんだから!!」
「サリアちゃん、王族に対して強気に言うのはダメだから!!」
そこから少しだけ王族のことをナギさんが教えてくれたが、第1王子、第2王子、王女。と3兄妹のようだ。
中でも私たちとあった王女はわがままで有名で、住民を困らせていることが多々あるらしい。
王族だからと言って下手なことも出来ずお店のものを無料提供したり、買ったばかりの食べ物をあげたりとほんと大変みたい……。
しかも、そのことを王に申し出るならば王女派の貴族が潰しにかかるとか……。
ほんとどす黒い王都だ……。
結局私たちは裏路地で珍しいガラス細工屋など色んなところを回ったところで日が落ちてきたのでナギさんと別れ自室でゆっくりした後就寝した。
そしてまた次の日もナギさんとゆっくり過ごし1日を過ごし授業がある日になるはずだが……。
(アリアちゃん、サリアちゃん!! まだ寝てるのかしら? お願い起きて!! 2人力がどうしても必要なの!! お願い!!)
「ん? はぁぁぁぁぁ。」
私は何か声が聞こえたと思い目を覚ますが私とサリア以外誰もいない。
太陽も出てきてカーテン越しに私たちを狙っているのが分かるがまだ起きる時間では無い。
後1時間ほど寝れるはず……。
もう少し……。
(お願い、アリアちゃん、サリアちゃん!!)
「?!」
えっ、なんで頭に直接言葉が……。
もっもしかして、疑似体験の時に少しこじらせていた中二病が再発?!
こっちの世界であの時想像していたことが実際にできるようになったから?!
私は布団から起き上がり自分自身のことを考えているとまた声が頭に語りかけてきた。
(お願い起きて!! 大変なことになってるの!! お願い!!)
(大変なこと?)
(起きたのね!! サリアちゃんは起きてる? 起きてないなら至急起こしてちょうだい!! 実は2人にお願いがあるの。同じクラスのディルギンとキアがクエストに行ったっきり帰ってこないって今ギルドから連絡があったのよ!!しかもダンジョンよ。この王都から少し離れたダンジョンに1日目の休みに行ったらしいのだけど、そのまま帰ってきてないって!! 私も一緒に行くけど、お願い2人の力を貸して!!)
(ディルギン……? あっ。ディルギンね。)
急に起こされ寝ぼけていたせいでテレパシーが使えることをすっかり忘れていた。
それにしても、2人なら王都で見たが面倒事が起きそうな予想をし道を変えたがそれが良くなかったのか……。
ダンジョンならナギさんが詳しいはず。
ナギさんに案内を頼みながらダンジョン内で勇者を探したみたいに2人をサーチすれば大丈夫だが、勇者と違い弱いから生きてるかが問題だな……。
って急がないと!!
(校長先生、ギルド集合でお願いします!! あと、ダンジョンに詳しい方を呼びますのでその方と一緒に行く感じで大丈夫ですか?)
(わかったわ!!)
私は校長先生とのテレポートを切り、ぐっすり気持ちよさそうに寝ているサリアの体を揺らしながら起こす。
「サリア起きて!! 急いでギルドに行くよ!! ナギさんと校長先生と合流ってまだ寝てるし!! ほら起きて!!」
「……。お姉ちゃん? まだ起きる時間じゃないよ……。一緒に寝る?」
「そんなこと言ってないで起きて!! 今からギルドに行くよ!!」
「えっ。どうして?」
「後で話すから!!」
「はーい。着替えよっと。」
「急ぎめでね!!」
「分かったよ……。」
目を擦りながら眠そうなサリアを起こし、急いで着替えてもらう。
その間にナギさんに連絡しないと。時間的に寝てたりダンジョンに出発してないといいけどま……。
お願い、ナギさん出て!!
私はそう祈りながらナギさんにテレパシーを飛ばす。
(ナギさん? ナギさん?)
(? サリアちゃんこんなに朝早くどうしたの? もしかして急遽今日おやすみになっとか?)
(実は、同級生がダンジョンに行ったっきり帰ってこないそうなので是非ナギさんに協力して欲しくて連絡したんです!! どうですか? 大丈夫ですか?)
(もちろん大丈夫だわ。とりあえずギルドに行けば大丈夫かしら?)
(お願いします!!)
(わかったわ!!)
「お姉ちゃん、着替え終わったよってお姉ちゃんまだ着替えてないじゃん!! もう、私だけに急がせるんだから!! 早く行くんでしょ。」
「うん!! ちょっとだけ待っててね!!」
私は急いでパジャマを脱ぎ捨て外出用の格好に着替える。
サリアにはまだ事件のことを話していないのでなぜ慌ててるのか謎そうに思いながら私の着替えを見ながらあくびをしていた。
そもそも、興味のないディルギンなどに何故こんなにも慌てているのか頭でも理解できないが、今はとにかく急がないとという気持ちでいっぱいだ。
無事でいて、ディルギン、キア!!
次回予告
サリアと一緒に冒険ギルドに着くとそこにはナギさんと校長先生が既に居た。
エルフどうしかかわり合いがあると思ったが、初対面?!
って今そんなことを話してる暇は無い!!
次回、無事か?ディルギン、キア? お楽しみに




