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第130話 久しぶりの再会……。

 「すみません。色々と立て込んでしまいまして……。」


 「「大丈夫です。」」


 「大丈夫にゃ!!」


 校長先生はテトラがいなくなった瞬間嬉しそうになったり、不安になったりと色んな表情をしていて、見ていて面白い。


 それにしても、私と同じエルフとはね。里の中で見たことがない方なので、もしかしたら別の里出身の方かもしれない。里が違えば文化が違う。と言うぐらいだし、どんなところなんだろう。

 私は少しでも里の話が聞けないか。とドキドキしながら校長先生の話を聞く。


 「こほん。単刀直入に言いますが、君たち三人は合格です!! というのも、実技試験に関してはトータルでここまでというラインがあるのですが、三人とも一科目で達してしまったからです……。エルフはこのようなこと多いのですが、猫人族では初でないでしょうか? 私の時代に初めての方が現れたのはすごい光栄なことです。三人とも、入学できたからと言って入学後手を抜いていると退学になる場合があるので、しっかりと勉強を怠らないようにお願いします。あと、この後は王都観光でもいいですし、学校の見学などをしても構いません。ちなみに、現在夏休みなので授業はやってませんので授業の見学等はできないので気をつけてくださいね。何かあったらいつでもお声がけ下さい。」


 「「はい!!」」 「はいにゃ!!」


 「って感じでよろしくね。ふぅ。ここからはそこまで緊張せずにゆったりした感じで大丈夫よ。一応式たりがあるから、先程までは堅苦しく言わなくては行けないきまりになっててね。それでなんだけど、そちらの同族の二人は魔力感知とかもうできちゃう感じ? 確かナーガ長老の里だったわよね。私も何百年か前に何度かよったことがあるんですけど、食べ物の種類が私のところと比べて何倍も多くて羨ましかったわ。今でもそうなのでしょう。ああ。行きたくなってきたわ。今度一緒に行きましょうか。あっそれと、猫人族のニーナちゃん? よくここまで魔法を使えるようになったわね!! 師匠と呼べる存在とかいるのかしら? 入学前にあそこまでできるのは本当にすごいことなのよ!! それと……。」


 「「……。」」


 私たちは反論することなく、ただただ校長先生の話を聞くこと一時間。校長先生が、「もうこんな時間ね。この後用事があるからまた今度話しましょう。楽しかったわ!!」 と言って私たちは退出した……。


 同じエルフでも、ここまで違うとはね……。ニーナさんは私たちも校長先生と同じかな? みたいな顔で見てきてるし……。


 「校長先生凄かったにゃ。やっぱり二人もいっぱい話したくなるのにゃ? 私の前ではまだそこまで話してなかったけど、どうなのにゃ?」


 「校長先生は特別だよね!! あんなに話すんだから驚いちゃったよ。」


 「そうだよね。私たちが話す隙がないぐらいだったもんね。」


 「そうなんだにゃ。ちょっとびっくりしちゃったにゃ。ところで、二人はこの後どうするにゃ? 私はこの後図書館で読書をするつもりにゃ!! やっぱり本の種類が桁違いに揃っているから楽しみだにゃ!!」


 「そうだね……。とりあえず、観光したり、冒険者ギルドに行こっかな?」


 「いいね!! お姉ちゃん早く行こっか!!」


 「また学校であったらいつでも話してにゃ!! 同じクラスだといいんだけどにゃ。」


 「大丈夫だよ。何となくそんな感じがするもん!!」


 「楽しみにゃ!!」


 そうしてニーナさんと分かれ、私たちは冒険者ギルドに向かった。


 ギルドで少しお金を稼いで、あの美味しい料理店でディナーでも食べよっかな? そんなそんなルンルンな気持ちで冒険者ギルドに向かうが、何やら周りが騒がしい……。

 いや、私たちが向かっている方向に慌てて向かっている。いや、何かから逃げているのか?


 ん?


 「お姉ちゃんなにかあったのかな?」


 「うーん?」


 普通の服装をしている方がちらほらみえるが、冒険者をしている格好をしている人の方が多い。

 ということは、ギルド内でなにかあったのかな? 揉め事かな? よく巻き込まれるから避けた方がいいような。気になるような……。


 どうしよっかな?



 「サリアどうする? そのままギルドいく?」


 「もちろん!! だって何があるのか知りたいもん!! もしかして、美味しい料理でも新発売されたのかもしれないよ!! この世にどんな美味しい料理が眠っているか知りたいね。」


 「よし、決定!!」


 「お姉ちゃん少し走っていくよ。美味しいものだったら、すぐに無くなっちゃうから。」


 「OK!!」


 そうして、私たちは小走りで冒険者ギルドに向かう。

 向かっている途中、「マジかよ。」とか、「それは本当なのか?!」 と驚いたような声が聞こえてきた。

 本当にサリアの言う通り美味しいものでも発売されたのか?!


 そんな疑問を胸に抱きながら冒険者ギルドに到着すると、会いたくないやつと目が合ってしまう……。


 はぁ。


 「お姉ちゃん、帰ろっか。」


 「うん、そうだね。」


 私たちがギルドの門から出ようとすると、


 「ちょっと待ってくれ!! そこのエルフのえっと。とりあえず待って!!」


 「待つんだ。我々は……。ひぃ!!」


 私が止まって勇者パーティーズの犬族のポシカを睨みつけると、なんともかっこ悪い声が出てしまった。

 その声がギルドに響き渡ると共に、ポシカは冒険者たちから、なんとも言えない目で見られる。

 勇者パーティがこれだからね……。


 「前のことは本当にすまなく思っている。俺もポシカもつい熱くなりすぎてしまった。本当にすまない。」


 「絶対に許してあげないんだからね!! 行こ。お姉ちゃん」


 「そうだね。行こっか。せっかくのギルドだけど、楽しく無くなっちゃうからね。」


 「ね!!」


 「本当に少しだけ待って欲しい。実は」


 「ちょっと待って。実は……。の後を言って私たちの感情を動かし、申し訳ない精神でなにか手伝って貰うつもりでしょ。そんなの聞きなくないし、勇者のパーティーならば、私たちに頼らないで問題解決してこそじゃないの? そんなことをしていないようじゃ、魔王なんて……。?」


 ちょっと待てよ。


 勇者パーティーズが一人、二人……。


 ?


 一人、二人……。


 って勇者がいない!!


 もしかして、こいつら見放されたのか?! それで私をパーティーに加入させて、今以上の成績を取って王族からの信頼を得るつもりだな。

 このメンバーの中に入りたくないし、そもそもめんどくさいことに首は突っ込みたくないんだよね。


 何があっても、絶対に加入なんてしないんだからね。


 「勇者リロがダンジョンに取り残されている。助けてくれ!!」


 私は呆れてギルドの出入口に向かうと共に、ザワザワと騒がしくなる。


 「おい、あれを見ろよ。人族に伝わる奥義だと聞いたことがあるぞ。」


 「今回の勇者パーティーは質が低いな。」


 「そんな事言わないの!! この王都で生まれたから不敬罪とかでぶち込まれるわよ!!」


 「やっべ!!」


 「それにしても、みっともないないな。」


 私たちは気になって振り返ると、パーティーズのポシカとチルが土下座していた。


 土下座を見てしまうと、申し訳無い精神が急上昇しすると同時に周りの目を気にしていまう。

 ギルド内の冒険者は、私を恐れるという感情ではなく、勇者のパーティーなのに情けないという顔をしている。

 それだけ、みんなの理想であり目標だったのだろう。そんな方がこんなことをしていたら……。


 ヤバい。考えれば考えるだけ申し訳ない精神が上昇してきた……。


 ほんと、どうしたもんか。

 次回予告


 あの時のおじさんと再開?! しかも、勇者探索に協力してと頼まれてしまう……。あんなやつのために命なんてはりたくない!! と思うと同時におじいさんに何かあったら。と考えてしまう、アリア一行。果たして、おじさんとパーティーズと一緒に探索に行くのか?


 次回、あの時のおじいさん。 お楽しみに!!





 それと、Switch2当選しました!! 楽しみすぎる!!

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