終
「お待たせしました」
待ち合わせ場所の駅に、ソリタは現れた。
髪は綺麗に結われ、パステルカラーのスカートがふわりと揺れた。
いつもと違う雰囲気に、思わずドキッとした。
(かわいい……)
「変ですか?」
「いえ、めちゃめちゃ可愛いです」
「ありがとうございます」
「行きましょうか」
「はい」
〇●
「来てみたかったんです!」
ソリタが行きたがっていた美術館では、期間限定のイベントを行っていた。
平日だったこともあり、人はそう多くなかった。
「わあ……!」
「……!」
作品に見入るソリタは、とてもキラキラとしていた。
〇●
「すみません、はしゃぎすぎました」
「いえ」
帰り道、ソリタは申し訳なさそうに言った。
「俺自身もすごく楽しかったです」
「おわびに何か奢ります!」
ソリタは、両手をグーにし、小さく振った。
その姿は、とても可愛かった。
「大丈夫ですよ」
顔をソリタに隠すように俺は言った。
「小山さん?どうかしました?」
ソリタは心配そうにのぞき込んだ。
「大丈夫です」
一瞬だった。ソリタの肩に手を置き、そのまま頬にキスをした。
「もう、びっくりした」
上目遣いで照れたソリタは、ふふっと笑った。
俺もそれに応えるように笑い返した。
完結です!
自分にとって初投稿作品で、拙作ですが、読んでいただいたことを本当に感謝しています!
今まで読んでいただきありがとうございました!