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画家のソリタ   作者: Suzura
64/65

電話とデートの約束と



「おめでとう!」

ミナコさんに電話で昨日のことを伝えると、とても喜んでくれた。


「ユウくん、嫉妬しちゃうかもね。妹をー!って」

「大丈夫かな」

「大丈夫よ。娘を嫁にやる父親ってのは皆そういうもんよ」

「そっか……」

「あ、それより。デートの日とか決まってるの?」

「あ……」


デートなんて考えたこともなかった。


「いつも小山さんがうち来てくれるから……」

「せっかく付き合ったんだから、どこか2人で行ってきなよ!」

「……」 

「あと、呼び方ね。付き合ったんだから、名前呼びしてみなよ!」

「恥ずかしいかも……」

「そういうもんよ!頑張って!」



◯●



夜、寝る前に小山から電話がかかってきた。

昨日会ったばかりだが、声を聞きたくなったらしい。


「仕事お疲れ様です」

「ありがとうございます」

「小山さんももう寝る時間ですか?」

「ええ。珍しく家に帰れました」


ふふっと2人で笑った。冗談じみた敬語を使ってみると、ちょっとだけくすぐったい気持ちになる。


「あ、いつかでいいので、デート行きませんか?」

「デート……良いですね!!どこ行きたいですか?」

「花葉市美術館じゃダメですか…?どうしても行ってみたくて」

「良いですね!行きましょう」 

「もちろん、仕事の具合優先で」

「ありがとうございます。休み頑張って取ります!」

「無理はしないでくださいね!」

「俺がソリタさんに会いたいだけなので」


思わず頬が火照った。


「私もです」

「嬉しいです」


少し間が空いた。


 

「あ、今日はソリタさん何してましたか?」

「今日は……製作ですね。気が付いたら夜です。途中兄さんの奥さんと電話してたり」

「なるほど」



その日は結局かなりの時間、話し込んでしまった。




ご覧頂きありがとうございます!

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