母のように
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小山や赤羽先輩と会って、2日ほど経った。
個展に出す作品も一段落し、私は久しぶりにいのうえ画材店を訪れていた。引き戸を開けて店内に入ると、相変わらずの光景が広がっていた。
「いらっしゃいま、ソリタさん!久しぶりね」
「お久しぶりです」
ここの主のおばちゃんは2代目だ。先代の頃から店に通っている。母親も中学の美術部の頃からこの画材店にお世話になっていたようで、2代目のおばちゃんとも顔見知りだったらしい。来る度に母親に似てきたと言われるが、私にはよく分からない。
「今日は何がほしい?」
「とりあえず見て回ります」
「分かったわ」
「あ、そうそう。ソリタさん」
「はい」
「前さ、ソリタさんの知り合いって子が来たわよ」
「知り合い……」
「緑の絵の具を大量に買っていったわ」
「小山さんだ……」
「あの子とどんな関係なの?」
「……うーん」
("仲良くしたくなかったら、マメに連絡しないよ"か)
「仲良い人?」
「彼氏?」
「彼氏?!いやいや!ただの仲良い人ですよ!!あはは」
(突然何を言い出すんだ)
「あらあら、うふふ」
「……」
いつも見てくださる皆様、本当にありがとうございます!!とても嬉しいです。