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画家のソリタ   作者: Suzura
35/65

心 1



Solitaの家に着き、インターホンを鳴らした。

 


「はい」



透き通った声で返ってくる。

その声を聞いた途端、更に心臓がうるさくなった。



「あの、小山です」

「……!」

インターホンからは返事がなかった。少ししてバタバタと音が聞こえ、Solitaが戸を開けた。 



「びっくりした!」


Solitaは目を見開いて言った。


「ユウさんには伝えました」

「今日来れると思ってなかったから……」


よく見ると、Solitaの腕には絵の具が小さくついていた。


「製作中でした……?」

「ああ、はい。次の個展に向けて作ってました」

「そうだったんですね、すみません……来ちゃって」

「いえ。気にしないでください。どうぞ」


Solitaはふふっと笑った。



(可愛い)



◯●



アトリエに入ると、綺麗な絵画が目についた。


「綺麗な絵ですね。とても素敵です」

「ありがとうございます」




Solitaは絵画の前に座ると、筆を執った。




「絵って良いですよね。素人の俺でも惹き込まれる」  






「絵は描き手の心を映す鏡なんです」


「鏡?」


「暗い気持ちの時は暗く、明るい気持ちの時は明るく。描き手の心の内側がよく出る」 


「なるほど」


「だから、自分の絵を誰かに認めてもらえることが嬉しいんです。自分を見てもらえたような、認めてもらえた気がして」 




Solitaはそう言うと、振り返って、今までにない笑みを浮かべていた。そしてその笑みには、Solitaの絵に対する思いがよく表れていた。



「だからこそ、作品づくりは妥協したくない」



「……」




「ん?」




どうしようもなく、美しかった。


















 




ご覧頂き、ありがとうございます!!!!

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