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画家のソリタ   作者: Suzura
32/65



電話を切り、私は兄さんにスマホを返した。 



「なになにソリちゃん。仲良しの人できたの?」



ミナコさんが冷やかすような目でこちらを見る。


「仲良しというかなんというか……」

「仲良さそうだったじゃん!」

「ええっと」


(仲良しって程でもないしな……)


「また話聞かせてね!」


「……はい」


私は今できる精一杯の笑顔を返した。




 

◯●




気がつけば外は暗くなっていた。



「どうする?ソリちゃん。泊まってく?」

「今日は帰ります」

「そっか」 

「はい」

「送ってくわ」

「ありがと、兄さん」




私の家から兄さん達の家まではたいして遠くないが、田舎なので夜は本当に暗くなる。そのため、今日みたいに帰りが遅くなる日は兄さんとミナコさんに車で送ってもらっていた。



兄さんが運転し、助手席にミナコさんが乗る。



私はいつも後部座席だ。



この席に座っていると、前に座る2人の様子がよく見える。兄さんとミナコさんは本当に良い夫婦だなって毎回の如く思う。




(お父さんお母さんもこんな感じだったのかな)




朧気な記憶を辿っても、確かめようがなかった。





夜道を往く車の中で、私は少しだけ複雑な気持ちになった。










ご覧頂き、ありがとうございます!

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