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画家のソリタ   作者: Suzura
27/65

カルシウム



面白い男だと思った。


夕飯を食べながら、私は回想に耽っていた。




小山は私の性格やペースを掴むのが早かった。人の話をよく聞いてくれるし、引き出すのも上手い。会話のタネもたくさんあり、会話が苦手な私にとって、とても話がしやすかった。







◯●


「……わかります。あるあるですよね」

「良いと思った作品が意外にウケなくて」

「そうでもないかなってやつが大ウケ」


小山は笑い転げるように手を叩いた。



「えぇってなりますよね」

「ね、そうですよね」



狭いアトリエで、2人して笑っていた。



「あー、面白い」

「芸術って本当難しいですよね」

「そうですね。俺らもいっつも悩んでて。鬼の上司はいつもキーキーです」

「鬼の上司…笑」

「数字だー!って」


鬼の真似をしてみせた小山が何処かおかしくて、私は笑ってしまった。それと少し申し訳なくもなってしまった。


一度断っているのだ。かなり手間をかけてしまっただろう。




「あ、Solitaさんは何も申し訳なく思わないでくださいね!上司、カルシウムが足りてないだけなので」

「カルシウム……笑」


瞼を伏せた私に気付いたのだろう。申し訳なさを和らげるためにかけてくれた言葉には、どこか優しさも含まれているように感じた。


「鬼の葛西には牛乳が必要です」

「ふふっ」


また私はおかしくなって笑ってしまった。





その後も結局かなりの時間、話し込んでしまった。



◯●



また話したいなと心から思った。





ご覧頂き、ありがとうございます!

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