表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
画家のソリタ   作者: Suzura
24/65

夕暮れ



帰る頃には、かなり日が傾きかけていた。


「帰りますね」

「はい」


時間が溶けたかと思うぐらいにはあっという間だった。世間話だが、話も思ったより弾んでしまい、17時の鐘が鳴るまで2人とも気がつかなかった。


Solitaはわざわざ製作の手を止め、お見送りに来てくれた。


 

(玄関先で良かったのに) 



車に乗り込もうとした時だった。



「あの、」 

「はい」

「次、緑の絵の具を買ってきてもらえますか」

「……?」

「山を降りて少し走った所に古くからお世話になっている画材店があります」

「……」

「普段は兄さんに買ってきてもらってるか、自分で行くんですけど」



俺は少し吹き出してしまった。

Solitaは何も分かっていない様子で首を傾げた。


「はい、緑ですね。分かりました」

「種類は構いません」

「はい」

「原色の緑でも、好きな緑で構いません」

「はい」

「いつがいいですか?」

「早い方がいいです」

「仕事空いてる時狙ってまた来ます」





車に乗り、そのまま山を降りた。



近くのコンビニに車を止め、ユウに電話をした。



「……ええ、今から帰ります」

「ありがとうございます。いろいろと」

「俺自身も楽しかったです」

「そうですか…!」

「約束もしたので、近い内にまた伺います」

「約束?」

「はい。あ、そろそろ切りますね」

「?」

「店長さんらしき方が……」



店長らしき店員が凄い形相でこちらをチラチラ見ていた。俺はその気迫に押されて電話を切った。



「珈琲買ってこ」



店内にて、レジに向かう途中に限定のチョコレートを見つけたので、千夏先輩たちに買っていくことにした。





コンビニを出る頃には、辺りはすっかり暗くなっていた。







ご覧頂きありがとうございます!

数日以内にまた更新します

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ