起きろ
こんにちは。僕の小説を見つけて下さってありがとうございます。少しでもご覧になっていただけると嬉しいです。できる限り定期的に続きを出そうと思います。
『ビビビッ!!ビビビッ!!』
「んっ……朝か」
何だか酷く懐かしい夢を見た気がする。俺は目覚まし時計のボタン押して音を止めた。
『ビビビッ!!ビビビッ!!』
止まらない、もう一度押してみたが変わらなかった。俺は目覚まし時計を叩き壊した。
『ビビビッ!!ビビビッ!!』
止まらない。
「じゃあ何の音だよぉぉぉ!!!!ってスマホか」
俺はスマホを叩き壊した。
「さっきから五月蠅いわぁー!!ってお前またスマホを壊しよったなぁ!!」
じいちゃんが大声で怒鳴ってきた。
「仕方ないだろ、うるせえんだし……」
「仕方なくないわ!?これで何台目だ?」
「ん~~3?」
「4じゃよっ!!!」
思いっきり投げ飛ばされた。
「痛ぇな!何すんだよ!」
「お前が悪いんじゃろうがぁ!!」
さっさと支度しろとじいちゃんはそう言って部屋を出て行った。今日は高校新学期初日、遅刻したら面倒なので早めに起きたのだ。
それにしてもスマホってもんは本当によく壊れる。買っても買っても壊れる。
どうやらこの世界に呪われているようだ。
「今日は儂の携帯持っていけ」
俺はじいちゃんにガラケーを持たされた。
「行ってきま~す」
「帰ったら稽古じゃぞ~」
俺は学校に向かって歩き出した。俺の名前は天ケ瀬 爽司、ごく普通の高校生だ。
家族構成は両親と俺の3人暮らしだったのだが、今は爺ちゃんの家に住んでいる。両親は俺が小さい頃に事故で死んでしまったらしい。
俺は今年から高校2年生になる。
「おっはよー!アマっちー!」
後ろから背中を思い切り叩かれた。
「おはよう。朝から騒々しいじゃねーか」
こいつは幼馴染みの高宮 真琴、家が隣同士で小さい頃からずっと一緒にいる。
「相変わらず冷たいねぇ~、そんなんだから友達出来ないんだぜ?」
「余計なお世話だ。俺は別に困らんしな」
「嘘つけぃ!寂しい癖に~」
「ふんっ……」
俺達はいつもこんな感じで登校している。
小説を閲覧して下さりありがとうございます。
もし良ければ次回も見に来てください。